ドキュメント20min.究極の謝罪
#ドキュメント20min . #究極の謝罪
ディレクター #工藤大和
出演 #水野敬也
制作・著作 #NHK名古屋
(画像はNHKホームページより引用しました)
■感想
はじめ、謝罪のノウハウを見つける企画かと思いきや、被害者遺族の取材から、思いもよらない深い部分に繋がっていった。水野さんが涙する場面が印象に残った。
番組を観て本当の謝罪、本当の言葉について考えるようになったし、これまで自分が本来の意味を成していない謝罪を口にしてきたことを顧みるきっかけにもなった。
争うつもりはないという意思表示の謝罪、自分を下げて相手を立てるための謝罪、落ち度がないのに謝って相手を悪者にする謝罪、私が悪うございましたという、実際はキレてるだけの謝罪
自分を守るためのぺらっぺらな防護壁。
また口をつきそうになったときは、この番組を思い浮かべて、阻止したい。
■内容
「夢を叶えるゾウ」の作者でもある水野敬也さんが大学教授や模擬謝罪会見を受けられる企業、犯罪被害者遺族に取材を行い「究極の謝罪とは?」について結論を出す企画。
■メモ
・謝罪が成功する共通点
いかに「自分が悪かったのか」を伝えるか。ついかっこつけたくなったり、自分を正当化したくなってしまう気持ちとの戦い。涙や土下座は表面的な部分に過ぎない。
・謝罪会見
自分と向き合いながら言葉を発すること。謝罪会見で「責任を取って辞めるべきでは?」と言われたら、つい「できれば続けさせていただきたい」と言ってしまいがち。そうではなく「今自分が一番やらなければいけないことは被害者への謝罪」という姿勢を見せる。誰に向けた謝罪なのか、ぶれないようにする。
・そもそもなぜ世間に謝罪をするのか?
人様に迷惑をかけるなという考えが日本社会には深く根付いている。だから皆謝罪を求め、罰しようとする。
・誰のために、なぜ謝るのか?
オウム真理教により父親を拉致監禁、殺害された遺族の方を取材し「謝罪とは何か?」を問う⇒「謝罪の中には「真実を語る」ということが含まれている。」
ただ単に申し訳ありませんでではなく、真実を知りたい。冬の寒い中、父は暖かい場所にいたのか?拷問されていたのか?
遺族が真実を知りたいと思う気持ちのベースにあるものを考える。
・「究極の謝罪とは」に水野さんが出した答えは「怒りの裏にある愛に気づくこと」
謝罪をするとき、私たちは怒っている相手を鎮めようと考えてしまいがち。
そうではない。人が怒るとき、その裏側にその人が大事にしているものがある。その人が愛しているものを奪ってしまったから、その人は怒っている。そのことに気付けると、自分が何をしてしまったのか、自分の中に感じられるようになる。