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WarudoをStreamDeckとDAW(MIDI)で操作してみよう!

こんちは!古川ノブです。
動画勢Vtuberであり作曲系Vtuberであり最近はWarudoでのライブ演出クリエイターでもある何でも屋さんです。

今回はWarudoとStreamDeck、DAW(MIDI)それぞれの連携方法について解説していきたいと思います。
「Warudoのブループリントやノードって難しそう…」とお思いの方も多いかもしれませんが慣れれば簡単にできますので記事を見ながら実際にノードを組んでみてもらえればと思います。


Warudo内のアセットを操作する様々な方法

Warudo内のアセットを操作する方法は様々です。
今回は
①ノードでショートカットキーを設定する方法
②StreamDeckを使用する方法
③DAW(MIDI)を使用する方法
の3種類について解説していきます。

なお、なるべく基礎的な操作方法についても説明する都合でやや冗長な部分もありますのである程度慣れている人は適宜読み飛ばしてください。

今回はサンプルとして「スクリーンに映している映像を動画Aから動画Bに切り替える」という操作を各手法で行っていきます。

方法① ノードでショートカットキーを設定する

最も簡単で特殊な機材も不要な方法です。
映像の切り替えや道具の出し入れなどシンプルな操作であればこの方法で事足りることがほとんどです。

まずは新規ブループリントを作成し、右上の検索窓に「キーボード」と入力します。
そうすると「キーボードボタンを押したとき」というノードが出てくるのでドラッグして画面の中央まで持ってきましょう。

「キーボードボタンを押したとき」のノード。
よく使うので☆マークを押してお気に入りに入れておくとよい。

これでESCキーをトリガーとして他のノードを作動させることができます。
では次に検索窓に「アセットプロパティ」と入力して「アセットプロパティの設定」のノードを先程のノードの右隣にドラッグして配置しましょう。

「アセットプロパティの設定」のノード。これもめちゃくちゃよく使う。

これはアセット、つまりWarudo内の道具やキャラクター、スクリーンなど様々なモノの内容を設定するためのノードです。デフォルトでは何も指定されていません。

今回はあらかじめ読み込んでいたスクリーンの内容を変更させます。
ビデオソースには「heart.mp4」が読み込まれています。
※実際に試す場合はもちろんお手持ちの動画ファイルなんでも大丈夫です

「スクリーン」を動画プレイヤーとして読み込んでいる状態。

先ほど読み込んだノード「アセットプロパティの設定」の設定をしていきます。
アセット→スクリーン
データパス→ビデオソース(VideoSource)
目標値→pink_circle.mp4
という風にそれぞれ設定します。

最後に「キーボードボタンを押したとき」のノードの出口をドラッグして「アセットプロパティの設定」の入口と書かれたところまでぐい~っと線を繋ぎます。

それでは実際にESCキーを押してみましょう!
映像が切り替われば成功です。

映像が切り替わりました。やったね!

ちなみに映像が切り替わる際、一瞬ブラックアウトしますがおそらく読み込む動画のサイズが大きいほど読み込み時に時間がかかっているためかと思われます。なるべく軽い動画を使うか、エンコードして軽くしましょう。

メリット

言わずもがなこの手法のメリットとしては「簡単」であることです。
後述のStreamDeckのようなお高い機材も不要です。

デメリット

この方法にはいくつかデメリットもあります。

デメリット①
切り替える内容が多くなるほどショートカットキーがごちゃごちゃする

「映像の切り替えがESCで、照明のオンオフがF1からF8で、キャラクターの切り替えが……なんだっけ……わがんない"……😭」となってしまいますね。

デメリット②
ショートカットキーが他ソフトの操作と競合してしまう

ESCキーやファンクションキーなど普段あまり使わないであろうキーをWarudoのショートカットに指定しても、ふとしたタイミングで誤爆してしまうものです。
※Warudoのウィンドウにフォーカスしていないときでも指定したショートカットは有効です。

「じゃあ誤爆しないようにShift+Ctrl+ESCキーに……」なんて複雑なことをしたらデメリット①になってしまうわけですね。


方法② StreamDeckを使用する

「StreamDeck、買ってみたもののほとんど使ってない…」
そんな方も多いのではないでしょうか。私もです。

なんとWarudoにはStreamDeckの情報を受信するためのノードが用意されています!
StreamDeckでWarudoをコントロール!他の配信者と差をつけろ!

StreamDeckにWarudoのプラグインをインストール

まずStreamDeckのマーケットプレイスからWarudo用の設定をインストールします。

インストールが完了するとStreamDeckアプリ上にWarudo用のアクションが3種類表示されます。

Warudo用のアクションが3つ出てくるよ

さて一旦Warudoのブループリントの画面に戻ります。
新規ブループリントを作成し、右上検索窓に「Stream」と打ち込んでStreamDeck用のノードをそれぞれ引っ張り出してきます。

勘の良い方はピンと来ているかもしれませんが、StreamDeckに表示された3つのアクションとWarudoの3つのノードがそれぞれ対応する形となります。
それぞれの使い方は下記の通りです。

Trigger(トリガー)

「Stream Deckがトリガーを引いた場合」に対応。

「Stream Deckがトリガーを引いた場合」の受信機名に名前をつけます。
ここではスクリーンの映像をハートに切り替えたいので「映像切替ハート」と名前をつけます(実際に操作する内容の名前をつけると分かりやすいかと思います)
ついでにアセットプロパティの設定ノードを繋いでおきます。
(目標値をheart.mp4にしています)

Stream Deckアプリに移動します。
Triggerアクションを選択するとReceiver nameに先ほどWarudoで名前をつけた「映像切替ハート」が選択できるようになっています。
分かりやすいようにタイトルに適当な名前をつけましょう。ここでは「映像ハート」としました。

これでボタンを押すことでスクリーンの映像をハートに切り替えることが可能になりました。簡単ですね。

Toggle(トグル)

「Stream DeckがSwitchを切り替えた場合」に対応。

「トグル」とは切り替えのことです。
前項のトリガーが「Aに切り替える動作」に対してこちらは「AとBを交互に切り替える」という操作に使えます。

まず「Stream DeckがSwitchを切り替えた場合」の受信機名に名前をつけます。ここではスクリーンの映像をハートとサークルそれぞれに切り替えるために「映像スイッチ」と名前をつけます。
こちらも先にアセットプロパティの設定ノードを繋ぎますが、このノードは出口が2つあります。
スイッチがオンはpink_circle.mp4へ切り替えるアセットプロパティへ
スイッチがオフはheart.mp4へ切り替えるアセットプロパティへそれぞれ繋ぎます。

Massage(メッセージ)

「Stream Deckがメッセージを送信する場合」に対応。

正直このノードの使い道はよくわかりません。
他2つと同じように受信機名に適当な名前をつけてStream DeckのReceiver nameで該当するものを選択。

Massage欄に入力したテキストがノードのメッセージ(String)から出力されるものと思われます。

使用用途に心当たりがある方がいたら教えて下さい…!

Messageに入力したテキストがノードからStringとして出力される

メリット

ショートカットキーを設定する方法に比べ、キーが競合することもなく、またStream Deckのボタン上に操作名を表示できるため複数のコマンドを設定しても分かりやすいかと思います。
Stream Deckのマルチアクションを使用すれば複数コマンド一気に扱うこともできるため演出次第ではとても便利です。

デメリット

まずStream Deckが高い。あると便利なガジェットではありますが小型のものでも1万超えなので興味本位で買うには少し勇気がいります。
一応Android, iOSアプリもあるので眠らせてるスマホやタブレットがある方にはいいかも?
Stream Deck側での設定も多少必要になるので若干手間が増える感じはあります。

方法③ DAW(MIDI)を使用する

WarudoはMIDIのコントロールにも対応しているのでDAWと連携させることで楽曲に合わせた細かい演出が可能になります。
MIDIに慣れていないと設定はそれなりにややこしいですが難しい操作ではないので一緒にがんばりましょう!

loopMIDIのインストール

まずDAWとWarudoを連携させるために仮想MIDIドライバのloopMIDIをインストールします。
これでDAWから送られたMIDI信号をWarudoやOBSなど他のアプリケーションへ送ることが可能です。

仮想MIDIドライバ。DAWからWarudo、OBSなど他アプリへMIDI信号を受け渡し可能にする。

インストール出来たらloopMIDIが起動します。
特に設定は不要なので✕ボタンを押して閉じてOKです(システムトレイに常駐しています)

Studio Oneでの初期設定

Studio OneでloopMIDIを使用するにはまず登録をする必要があるようです。

オプション「外部デバイス」→「追加」をクリック。

デバイスを追加」の画面が開いたら
①新規インストゥルメントを選択
②デバイス名を分かりやすいように「loopMIDI」に変更
③送信先を「loopMIDI Port」に変更
④MIDIチャンネル「すべて」を押して1~16chまで点灯させます
上記の設定を行ったらOKを押してウィンドウを閉じます。

DAWの設定

当方Cubaseユーザーのため今回はCubase Pro 12を使用して説明を進めていきます。おおまかな流れは他のDAWも同様です。
※CalkwalkもStudio One同様の初期設定がいるかも…。

MIDIトラックの設定

MIDIトラックを作成し、名前を「Warudo映像切り替え」としておきます。
出力先を「loopMIDI Port」に変更します。

DAWとWarudoの連携方法

適当にMIDIを配置します。とりあえず分かりやすく真ん中のド、C3にMIDIノートを置いてみます。

Warudoのブループリント画面に戻ります。

検索窓に「MIDI」と打ち込むとMDI関連のノードが表示されます。
今回はシンプルに「MIDIキーを押すと」のノードを使用してみます。
ノードを読み込んだたら入力ポートを「loopMIDI」に変更し、下部の「MIDI学習」を押します。押したらDAWの画面に移ります。

ノード下部の「MIDI学習」を押します。
押すと「MIDIデバイスで任意のキーを押してください。」という画面に移り変わるのでDAWの画面に移動します。
※MIDIキーボードなどをお持ちの方はここで好きな鍵盤を押して決めてもOKです。
※DAWのMIDIトラックで録音待機状態にしておいてください

MIDI情報の待機中。

MIDIキーボードをお持ちでない方は先程打ち込んだノートか、左側の鍵盤部分をクリックしてください。

真ん中のドをクリックしてWarudoの画面に戻ると、ノードの「キーを押す」の部分に60という数値が入っています。
これはC3のノート番号です。
ノート番号がなにか分かる人は上記の手順をすっ飛ばしてここに直接数値を打ち込んでOKです。

方法①と方法②の手順を読んで来た方ならもうお分かりかと思います。
あとはこのノードに「アセットプロパティの設定」を繋げてやれば真ん中のドを鳴らしたときに映像が切り替わるギミックの完成です。やったね!

ドを鳴らすと映像が切り替わるぞ!

他にもMIDI CCが使えますので例えばエクスプレッションペダルで照明の強度を変える、ダンパーペダルをスイッチとして使う…など様々な応用が可能です。

メリット

このシステムを使えば歌枠でも3Dライブでもワンオペでかなり楽曲に忠実な演出が組めます。頑張れば二桁万円クラスのライブ演出は作れると思います。

デメリット

難しい。DAWとMIDIの知識が必要。システムが複雑になる。


まとめ

それぞれ一長一短ありますのでやりたいこととご自身の環境を照らし合わせて色々な方法にチャレンジしていただければと思います。
ご不明な点あればお気軽にコメントしてください!

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上記ライブの制作記事:Warudo+Rebocap+DAWでVtuberの3Dフルトラライブ演出を作った話①


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