まとめ・SNS依存から脱却の更年期の漫画描きの近況(50歳からの漫画家って…残された時間は短いぞ?)
前回のお話
さて、話がどんどん進んで断捨離というよりは、やってることがもう終活って言った方が早いような気がしてきた(笑)私はもう両親を看取ってるので割と自分がやりたいようにできる時間ができた。趣味の卓球も頑張って体調も整ってるし、とにかく仕事を頑張ろうと思ってる。今回は仕事の話。
ぶっちゃけ50代で漫画家??
若い時の私は今よりも更にアホなので先を見越した選択をしてこれなかった後悔がある。それを今になって取り戻そうとしているよ。もちろん若い時みたいな体力はない。でも経験を積んで少しは考えれるようになってる(はず!?)いや〜50代だからって何?私はやりたければやればいいじゃんとしか思ってない。昔と違って今はチャンスが沢山ある。年齢のせいにしなくてもやってみる価値はある。もちろん今から週刊少年ジャンプを狙うぜ〜!なんてことはないけど(笑)
私は「週刊ビッグコミックスピリッツ 増刊 山田4号(2002.1.17)」での掲載が漫画の初掲載。
賞をとっての掲載ではないけどこれがデビューと言っていいなら漫画家22周年?(あはははは!笑)その後読み切りを載せてもらったけど、連載を狙ってネームを描いていく時に逃げた私。。。1年ずっとネーム。。。頑張ればよかったな〜という後悔があった。その後は、得意な似顔絵系の仕事、青年誌でのアシスタントを辞めた後に友人複数のアシスタントなどをして業界の片隅にいながらどうにか暮らしてきた。
当時を振り返ると「漫画家になった後」どうしていくかを考えれてなかったんだよな。漫画家にはなりたい!と思ってたけどいざとなったら「…え?」みたいな。
そしてなぜか今漫画を描いているんだけど、きっかけはXで騒いだからかな(笑)以前描いた漫画の一部と今のイラストをつけて「こんな漫画を描きたい!」「仕事くれ!」みたいな事を言ってたら声をかけて頂いたのだ。しかもハーレクインという歴史のあるラブロマンス系の漫画!
ちなみにXに貼り付けたイラストはこんな
私は青年誌系の絵柄だったし、20歳の頃、ハーレクインの作家さんのお手伝いもしたことがあって、お城やら馬やら豪邸やら見たり描いたりで、それを私にできるのか??と思った。見切り発車でできます!と言った後、担当さんの熱血指導が始まった。
「足が短い!」「線がふとい!」「絵が古い!」
などなど。そのお陰もあってだいぶ女性タッチになってきたと思う。原作付きとはいえ125ページの書き下ろしとかって私できるかな?という心配もあった。だって1度に24Pまでしか描いたことなかったから(爆)でも「出来るかわからん少し難しいもの」っていうのは、やったらできないことはないと思ってるので怖いけどやってみた。(面白く描けてるかどうかは置いといて、やったぞ! 笑)
そんな流れで今も引き続き、女性向き漫画で連載準備中なんだけど、中年になってからのメリットはちゃんとあるよ!それは「社会人経験」がある事。担当さんとのやりとりをきちんと出来るかどうかも大事になってくるみたい。長く漫画家をやってる友人を見ていると担当さんとうまくやってる人が多い。まあ、ぶっちぎりの才能があれば性格が破綻してても全然アリな世界なんだけど、私のようにネームが下手でとりあえず絵は描けるけど…っていう程度の中年は最低限きちんとしていたいもんだ。実際編集者さんもきちんとやり取りができる人と仕事をしたいというのを直接聞いたことがある。なのでアラフィフ漫画家の私がせっかくつかんだチャンスで生き残るために今1番考えてることが「これで食べていく」ということ。そして
・丁寧な、人とのやりとり、言ったこと、締め切りを守る
・ある程度、先方の要望、希望に叶うように努力する
・常に自分からもブラッシュアップをしていく
・自分の特徴を把握し、できる部分を活かす
先方がどうしたいのかを汲み取ることも必要か。私は元々固定した絵柄がないので絵を変えていくことに抵抗はない。好みはあるけども。そうやって必要とされる存在になることで需要も増えるし。…あ、でも合わせすぎて使い勝手の良い使い捨ての存在になっても困るので、頭の奥底ではいつかこういうのが描きたいな〜というのは漠然と考えてるよ。んで、今は人様の原作でストーリーを勉強しつつ、ネームを数こなしていつか自分で全てできるように…と段階を踏んでる途中。今がゴール地点じゃない。作家性の強い描き手になりたかったけど、残念ながらそうじゃなさそうなのでできることで努力をするだけね。
もうすぐ1つお仕事が終わるので、来年に向けてまた新規を営業しないといけない。続けて女性作品もしながらもう1本増やせればいいな〜と思ってる。少年、青年寄りで何か描けないかな〜という淡い期待を持っているけどそれに向けてこんな絵で描いてます〜とかもXにアップしていかなきゃね。動かないと進まない。
今は商業漫画に新人としてチャレンジ中だけど、万が一それがなくなったら、企業漫画もまた頑張ろうかなと思う。ちなみにこちらは別名義の私。
そう!食べていかないとなので食いっぱぐれないように実は2本柱でやってるよ。(今はお休み中だけど)漫画を続けるにも生活あるからねマジで。
デビュー当時と違ってもう残された時間は短いんだから!!笑
時間はそんなにないけど今が色々と1番楽しい。これできるかな?やったことないけどやってみようかな?とちょっとしたゲーム感覚で挑戦できてる自分がいるよ。青年誌の師匠から、ある仕事について「私には自信がありません!」と泣きついたことがあったんだけど「やったことないのにその自信ってどっからきたの?」的な事を言われて、あ!ってなった。私、自意識過剰だったな。初めてなんだもんとりあえずやるしかないよね〜はい〜みたいな流れにすぐになった。やらずに決めてしまうのはもったいないね。失敗もしてきたけど死ぬわけじゃない!!!で乗り切ってきた。もう少しだけたくましくやって行けたらいいなと思う今日この頃。