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開店まであと35日
皓星社さんから、注文していた「阿佐ヶ谷歳時記」が5冊届く。
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一冊。
阿佐ヶ谷で52年続く老舗居酒屋「だいこん屋」の松本純さんが生前書かれたエッセイ集で、当時の混沌とした中央線沿線の時代背景をベースに、奮闘する様子が綴られている。
「だいこん屋」は今、著者の松本純さんの奥さんである御年82歳のあきこさんと、娘さんの2人で切り盛りされている。
僕はまだ上京したてで「だいこん屋」は3回しか訪れたことがないのだけれど、ここに来るお客さんのほとんどはあきこさんを目当てにやってくる常連の方ばかり。
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ただ本を買い求めにくるお客さんだけでなく、僕や枡野さんに会いに本を買いに来る、そんな「だいこん屋」のような本屋になれば嬉しい。
「だいこん屋」が開店した52年前は、僕が生まれるより30年も前のことなので実感は湧かないけれど、不便だけど人情と活気に溢れていて、みんなが上を向いていた時代がとても羨ましく思えてくる。
現在はSNSの普及によって便利にはなったけれど、電車の中や歩きながら、みんな下を向いてスマートフォンを触っている。
それじゃあ涙がこぼれっぱなしだ。
「書を捨てよ、街へ出よう」と寺山修司は言ったが「スマホを置いて、街へ出よう」もっというと「書を持って、街へ出よう」
ここまで書き終えたので、僕はこれから「阿佐ヶ谷歳時記を持って、だいこん屋へ行こう」と思う。