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御三方の話

昨年、吉本興業の闇営業問題、そして徳井さんの税金未納問題が発生した。

騒動後、レギュラーが多かった雨上がり決死隊の宮迫さん、ロンドンブーツ1号2号の亮さんがチュートリアルの徳井さんが無期限謹慎を言い渡されてしまった。
やってしまったことやついてしまった嘘は良くないことではあるが、寂しい気持ちは今も続いている。

youtubeとメディアは限られているが、ようやく亮さんと宮迫さんの姿を見ることができている。
ただ、それぞれのレギュラー番組で観れないことは少し寂しい。

この喪失感を、素人目線から見えるお三方の良さを書いてみることで埋めてみたい。

☆まず、伝えたいこと

お笑い芸人さんは大きく2種類に分かれると思っている。

攻めて笑いを取ることが得意な人と、受けて笑いを取ることが得意な人である。

基本的に受け身を取るのが上手い人はMC業をしていることが多い。
例えばくりぃむの上田さん、フット後藤さん、南海キャンディーズ山里さん、陣内さん、オードリー若林さん、平成ノブシコブシ吉村さん、麒麟川島さん、千鳥ノブさん、ハライチ澤部さんなど。
要は芸人のみならず、アイドルや俳優が変なこと、天然ボケを繰り出した時に上手くいなすことが出来る人のことである。
トーク番組が増えてきた昨今、こう言った技術は重宝されている。

その逆で攻めの笑いを取るのが上手い人はMC業こそ少ないものの、芸人さん評価はずば抜けて高い印象を受ける。
ハリウッドザコシショウさん、野性爆弾川島さん、ずん飯尾さん、友近さん、ロバート秋山さん辺りが典型的。 

もちろん受けも出来て攻めも出来る人もいるが、ちょうど五分五分の人はなかなか希少だと思う。

○亮さんは受け身が上手かった

亮さんは「誠実」「正直者」というイメージが強い。

そしてそのイメージ、自分のキャラを亮さんはわかっていた。

ロンドンハーツで自分の好感度をランク付けする企画がある。

その際、自分の想定するランクと同じだった場合に亮さんから演者に賞金をプレゼントするのだが、視聴者としては純朴なイメージが強く、「本当にプレゼントしているんだな」という気になる。そのリアリティが1個深い笑いを生んでいる。そして、演者さんのブログで見たが本当に賞金を渡している。初共演の人だって居ただろう。

芸能界という世界で20年間以上、純朴なキャラで視聴者もそう認識できているということはすごいことだなと思う。

だからこそ、狩野英孝の記者会見での誤爆騒動は笑えてくるのだ。20年間のキャラづくりがフリとなっているのだ。

だからこそ、今回の闇営業騒動で悪目立ちしてしまっているのだ。あの亮君が。と思った人も少なくないだろう。

ただ、懐の広さやにじみ出るやさしさがロンドンブーツ1号2号としてのバランスを保っていたのではないかと思う。

二人それぞれの結婚式で泣いてしまった私からすれば、また地上波で二人の姿を見てみたい。

◯徳井さんは攻めながらMC業についた

徳井さんは8割攻めの芸人だ。
漫才も徳井さんのキャラが立った漫才だった。
攻めと言ってもくっきーさんのように自分の面白いと思うボケを乱発するだけではなく、キャラクターに憑依する達者さも兼ね備えた芸人。
ロバート秋山さんとか友近さんと似たタイプだ。
女性に憑依することもできるし、その上で中性的な意見だって言えるので凄いタレントだと思う。
だからこそ「今夜くらべてみました」での女性の扱いもうまく、女性の心情をついたようなトークが出来る。

テラスハウス好きの人は「この場面でスタジオに徳井さんが居てくれたら何て言うんだろう」と思いを馳せる瞬間が多いらしい。
女性と接する機会が多かったからこそ男性目線、女性目線どちらでも意見を言える徳井さんは貴重なのだろうと感じた。

あと、「しゃべくり007」で時々起こるコントの下りでもその憑依芸は十二分に発揮されている。
またあのコントに安田美沙子さんやトッキーさんが降臨することを楽しみにしている。

◯宮迫さんは「出しろ」を与えた

「出しろ」と言うのはテレビ番組で言うところのテレビで放送される為のきっかけや下りみたいなものだ。
出しろと聞いて記憶に新しいのは、今年の27時間テレビの1つのコーナーである「さんまのお笑い向上委員会」での鬼越トマホークが爆笑問題の太田さんに邪魔されていたところだ。
何度も邪魔され続けることになったが、結果として鬼越トマホークが得意とするケンカの下りが何度も番組中に発生した。
その後、鬼越トマホークが爆笑問題のラジオに出演した際、爆笑問題に対して出しろが多かった時に感謝していた。
このように出しろを与えてくれる先輩芸人はかなり貴重なのだ。
その人のキャラクターを知っていて、引き出すような会話やコントに持っていけるのだから。

宮迫さんはアンチの人も多いが、後輩のエピソードトークや他の芸人さんとの絡みからもわかるその兄貴肌な性格に自分は好感を抱いていた。

アメトーークは毎週のように見ていた。
キングダムを全巻読んだり、ポテトサラダの美味しい店に行くために不動前駅まで足を運んだこともあった。
アメトーークが実生活に影響を及ぼすことも少なくなかった。

歴史が長い番組なので、あまりにも一般化していて宮迫さんの仕事は視聴者に気付かれ辛い部分がある。

たとえば、アメトーークでよくあるカット割りとして、トークとは関係のないところでひな段にいる芸人さんに矢印があてられる。そしてその後、宮迫さんがイジるシーンに移る。
もし、その芸人さんが全く喋っていなかったとして、「今日どうしたん?体調悪い?」みたいなイジりをするとその芸人さんにとっては出しろになるし、違和感を持っていた観覧客のモヤモヤの解消→笑いにも繋がる。

宮迫さんは見ている。ひな壇の異変を。
観覧のお客さんがクスクスと笑っているところを。
また観覧のお客さんが気付いていなくても、「これをいじったら笑いに繋がるな」というところを。
番組全体を俯瞰で見ることができているということだと思う。
「オープニングのミスが応えてるんでしょうね、さっきから◯◯さん全然喋ってないです」といった全体の流れを踏まえつつのイジり方もそつなくこなすことだって出来るのだ。

俯瞰で見ることが出来ると違う笑いが生まれる。職場だって飲み会だってそう。
上司が長たらしい自慢話をし終わった時に「話長いですね」というより、「今の話の間に全員のお酒が空きましたね」という方が間接的な表現としてオブラートに包むことが出来、ちょっとした笑いも期待できる。

こういった俯瞰で見る能力も持ち、番組全体の流れを理解している宮迫さんはMCとしての能力が高かったんだと思う。
現に、蛍原さん1人体制になった後のアメトーークを見ていて、変な間が生まれたなと思う瞬間が多々ある。
特にテレビの経験も少ない、若手芸人さんが多く出る回でそれはよく起こっていると感じる。
「もし宮迫さんがいたら今の状況どうしてたのかな?」と思うことも少なくない。

私の解釈ではあるが、宮迫さんの仕事を書いてみた。
少しでも「そういえばそうだな」と思ってくれる人がいると嬉しい。
そして、MCが2人になったアメトーークを見たいと思ってくれる人が増えれば、尚嬉しい。

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