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こいつはいい奴だ

グッドフェローズ(原題:Goodfellas)を観ていました。

※ネタバレありです

マーティン・スコセッシ監督の作品は「タクシードライバー」しか観たことがなく、Goodfellasは二作目です。

マフィアものなので冒頭からショッキングなシーンで始まり、その後、レイ・リオッタさん演じるヘンリーを中核に進んでいきます。ヘンリーが一人称で語るシーンが多く、マフィアへ憧れて組織へ属し、欲しいものは何でも力ずくで何もかも奪っていく。欲するものを手に入れるためには残虐な暴力も一切厭わず、それのどこが何が悪いんだと。

属す世界がマフィア視線でみたり、感じたりしていると、それが当たり前となっていって「かっこいい」ことになってしまうところが怖い。ヘンリーの奥さんであるカレンが話しているシーンがあって、ゾクッとしました。

マフィア同士の絆は大変強くヘンリーが初めて警察へ捕まったとき、仲間を売ることなく保釈されたら組織の主だったメンバーが待ち受けていて「おめでとう」と成人式のように祝福していて、びっくり。常に危険と隣り合わせだからなのか、仲間同士のルールは厳しく、ルールを守っている限りにおいてはマフィアの「ファミリー」同士、家族も含めてのファミリーとしての絆、団結なのでしょうか。何かにつけて祝い事など常に一緒に過ごすのですね。なんだかスポーツチームのような連帯感。

奪った金で極めて贅沢な暮らしをしていくのですが、やがて没落していきます。没落していくと前述のような連帯感、絆は徐々に綻びていき互いに疑心暗鬼となり、最終的にはあんなに仲が良かったのにヘンリーは家族同様だった組織の主だったメンバーを裏切って司法取引。

ジョー・ペシさん演じるトミー、ロバート・デ・ニーロさん演じるジミーはいとも簡単に、安易な理由から邪魔だったり、嫌いだったり、ちょっと気に入らないってだけで殺してしまったり、激高するところなどの怪演ぶりがすごくて、怖い作品でした。


追伸:
グッドフェローズとなった意味、作中では分からなかったのでググってしまいました(>_<)。


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