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映画 | グリーン・ナイト
映画館で観たかった…。
「グリーン・ナイト」をやっと観ました。英雄叙事詩だと思っていたら違いました、成長物語かな。
主人公ガウェインはアーサー王の甥っ子。
のっけから"ダメ男"でびっくり、デーヴ・パテールさんをよく知らないけど男前だわ~っと勝手に英雄叙事詩を期待し観始めたのでびっくり度高めでした。ストーリーをよく理解できなくて観終わってから色んな方々のレビューや解説などみて色々とアハ体験できて楽しい。
ファンタジーなのに、わたしはなぜか現実に即した観点で観てしまいまして、だから混乱してしまったのだと思います。なんでリアルだと思い込んでしまったのかは謎。
恋人とキャッキャッ
朝帰りして母からのお叱りには嘘で返す
王に宴は招かれ流れから首切りゲームへ参加
謎の騎士が差し出した首を切り落とすも
「1年後、緑の礼拝堂で待つ。今日の日と同等の一撃をお前に与える」
現実逃避、遊びまわる
約束を果たすよう王に促され渋々旅立つ
旅の途中に出会った少年から略奪、身ぐるみはがされる
この辺りまでもう情けないことの数々。
うわぁっと思ったのと期待を裏切られた気持ちで高揚感は下がり続けマイナスに落ちる一方。
この後の展開からちょっとづつ変わってゆくのですが、ガウェインのやることなすこと、発する言葉などがとても人間らしく感じてマイナスからプラス、上向きに。クライマックス近くでガウェインがみせる弱さ、気づき、そして覚悟。ここまでの人間らしさで醜さ、狡さ、情けない人には決して知られたくないことなどが積み重なっての覚悟だったので、潔さが際立っていた。
これほどの潔さ、辿りつけないなと圧倒されました。