中川多理展「白堊――廃廟苑於」
本日、最終日
中川多理展「白堊――廃廟苑於(はいびょうえんにおいて)」へ行ってきました。
人形作家の個展へ参加した経験もなければ、ドールに関する知識などもなく、作家さんやドールを愛して止まない方々に失礼があったりしないかなぁ、とか。これまでは勝手にもやもや、躊躇した果てに行かなくて(やっぱり行きたかったな、ドールたちに会ってみたかったな)と後でくよくよしていたので、今回は思い切って行ってみました。
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直接ドールたちに出会ってみますとドールたちが発している、存在のエネルギーみたいなものが感じられ、元映画館のような空間の中で会うことのできる機会。うれしくなってしまって、ちょっと場違いな興奮っぷりだったかもしれません。
わたしは中川さんが創るドールたちの、繊細な表情や儚さに安らぎや愛おしさを感じます。
ティーパーティとワインパーティ。
そっと…いや、ルーペが添えられていたのでがっつり、会場の皆々様の様子をみたり。ちっちゃく、可愛らしく、あぁやらかしちゃったんだねという姿をみて(ふふふ)とほっこりしたり。
正装を纏った少女たちの表情や肌つや、手足のなめらかな所作は美しくって繊細で、触れると温もりを感じるに違いないと思うほど。
そして居並ぶ王たちの佇まい、潔さ、静かで落ち着いている姿。色んなことがあっての今!って思うと特に感動しました。じぃっと、真摯にみつめてしまいました。あのとき私の魂はどこか遠い世界、宇宙を彷徨っていたことと思います。特別な場所で、今このときだけ在るドールたちに会えて、充足感に満ち満ちたひとときでした。
今は「薔薇色の脚」をみながら読みながら、表紙の色合いや肌触り、ドールたちの写真をみて余韻に浸っています。