映画 | 英雄の証明
先日観た「英雄の証明」。
とある方が観てきて「うなっている」とおっしゃっていたので気になってしまい、前情報はみないで鑑賞…。結果、確かに!という作品。
私は「由宇子の天秤」と同じような衝撃を受けまして…。アクション映画のように派手な演出はありませんが、徐々に迷宮に、出口の見えない迷宮へ入り込んでいってしまったかのよう。
観ていると、焦り、苛立ち、徐々に失われていく希望、そんなことを感じてしまって、まるで自分が主人公ラヒムとなったような気持ちになります。
辛かったのか、開放感からほっとしたのか、映画館からでたあとはなぜか深く深呼吸をして空を見上げていました。
本作、脚本と演出が特に素晴らしいと思います!
ラヒムとお付き合いしている恋人の気持ちの揺らぎ。揺らぎつつ葛藤しながらも下した決断と行動。その行動によって新たに舞い込んだ幸運。やった光が射しこんできたぞ、というところで起こる思わぬ出来事、それらが積み重なって徐々に暗雲が立ち込めていき…。
ちょっとした嘘と関わっている人々それぞれの正義、正義感からくる行動が幾重にも積み重なっていってラヒム、ライヒムの息子などが被ってしまう出来事が波浪のように押し寄せてきて、あぁ、もう!!っと。
あとは本作を観た当日、パンフ読みながら振り返っていたのですが、これがまた、しあせな時間~。観ていて気づかなかったこと、気づかせていただけて(あぁっ!)っとなっていて、これがまたいい感じなのです。
色んなこと、知ることができておいしいとこだらけ🤤
アスガー・ファルファディ監督、他の作品も観てみようかと思います。