MAMA 2024 ~88ヶ月振りの帰還~
拝啓
日ごとに寒さが募ってまいりますが、MAMAでG-DRAGONのステージを見た皆様、いかがお過ごしでしょうか。
もう2週間も経つというのに私は圧倒的なステージの余韻が抜けず、未だに24/7 夢心地heavenという感じです。
きっとあの日のことを忘れることは無いでしょうが、文章に残しておくことにしました。
大阪への移動
当日早めに新幹線で大阪へ到着し、お昼ごはんを食べてからゆっくり会場に向かおうと思っていたのに、まさかの大遅延。急いでホテルに荷物をおいて京セラドームへ向かう。既にMAMAはスタートしていたが、会場に到着しても天井席のため中々自席まで辿り着けない。ようやく着席した瞬間にMEOVVのステージが始まった。
MEOVV~ピョン・ウソク
MEOVVはYGペンであればお馴染みの天才プロデューサーTEDDYが手掛ける5人組のガールズグループで、デビューシングルの”MEOW”と最新シングル”Body”を畳み掛ける。恐らく京セラドームレベルの大舞台は初めてだったと思うが、120%やりきっていて素晴らしいパフォーマンスだった。
ちなみにヨンベとBodyのダンスチャレンジを撮影しており、あまりにヨンベのキレが良すぎるので是非チェックしてほしい。(ヨンベとMEOVVは共にThe Black Label所属)
そこからZEROBASEONEで黄色い声援が上がり、(G)I-DLEが超大人数のダンサーと生歌で盛り上げ(超格好良かった)、ピョン・ウソクが大ヒットドラマ「ソンジェ背負って走れ」のOSTをしっとりと歌い上げた。
突然の登場
パフォーマンスを披露するアーティストは、残りaespa、セブチ、そしてGDのみ。GDは恐らく後輩に花を持たせようとするので、セブチ→GD→aespaの順番だろうかと想像していたが、ウソクのステージが終了してプレゼンターが話していると、不自然な歓声が上がった。声の方に目を凝らすと、ピンクの衣装を着たダンサーたちと…GDがいた!ピンクのスーツに身を包み、スカーフを頭に巻いてキャップを被る最近のスタイルである。歩き方、お辞儀の仕方からも間違いない。GDは会釈を続けながらステージの下に入っていった。
まだまだ登場するのは先だろうと思っていたので、心の準備が全く出来ていない。急いでペンライトをカバンから取り出し、MAMAの安っぽいペンライトと一緒に持ってその時を待った。
MCはキム・テリに変わり、明らかにGDが登場しそうなトークを開始した。徐々に熱を帯びていくオーディエンス。「叫べー!」という締めの言葉とともに会場は暗転し、GDのステージが始まった。
降臨、そして伝説へ
凄まじい歓声の中、最初に流れたのは”無題”こと”Untitled, 2014”。この曲は兵役前最後のEP”KWON JI YONG”のリードトラックで、温かくも儚いピアノの旋律と切ない歌声が京セラドームに響き渡る。しかもボーカルが原曲とは異なっていたので、新録されたバージョンのようだ。(GDがインスタでMAMAの映像を公開した投稿のキャプションには”Untitled, 2024”と記載がある)
ステージ中央に6面のスクリーンが6角柱のようにせり上がっており、中に人影が見える。2014年のGDから2024年のGDに映像はスイッチして、エアピアノするGD。被っているバケットハットは恐らくpeaceminusmoneだろう。
この時点で観客たちは興奮と感動で感情がぐちゃぐちゃになり、涙していた。
ステージ上部の映像に切り替わると、地下室のような場所を歩くGDの後ろ姿が映し出された。ステージの真下に設営されたであろうその通路は、peaceminusmoneのロゴであるデイジーや、GDの生まれ年の下二桁でよく歌詞にも登場する”88”、これまでのツアーキービジュアルなどが壁面に描かれている。映像に映ったのは約30秒で、どこかで展示会でも開いてほしいレベルな完成度なだけに贅沢な演出だ。
ここで流れているのは”YOU DO (Outro)”。2013年に発売された”COUP D'ETAT”に収録された曲であり、個人名義では最後に発表されたアルバムの最後に配置された曲をここで流しているのは、”無題”と同じく、これからまた止まっていた時間が動き出すというメッセージだろう。
GDが歩みを少し止め、腕を軽く回すとターンテーブルが回転し、最新シングル”PO₩ER”のイントロが流れ始める。また歩き始め、通路を右に曲がるとステージは明転、中央からGDがせり上がってくる。上下ピンクのスーツに王冠を模したピンクの帽子を被っており、髪もピンクに染められている。祝祭の時間が始まった。
ブーンバップ風なビートとボースティングやメディアに対する怒りも内包されたリリックが魅力の”POWER”。YGで長年ステージを共にしてきたドゥクドゥニことクォン兄弟や、超有名振り付け師であるBada Leeなど、まさにドリームチームなダンサーのパフォーマンスも素晴らしい。
”POWER”が終了すると足元には88の数字が現れた。先述した通り、88はGDの生まれ年の下二桁であり、歌詞の”パタパタと飛ぶ”にも掛かっているばかりか、”POWER”でのカムバックが7年4ヶ月=88ヶ月ぶりというトリプルミーニングになっている。
被っていた王冠をステージの隅に投げ、天を仰ぐと最新曲”Home Sweet Home”のイントロが流れる。MAMA前日に発表された曲で、フューチャリングにテヤン(本名トン・ヨンベ)とD-LITE(本名カン・テソン)が参加しており、現時点でのBIGBANGが全員集結した特別な曲だ。否が応でも期待は高まる。
2ndバースに入ると、ステージ中央のスクリーンには幼少期のGDやこれまでMAMAでパフォーマンスした際の懐かしい姿が映し出された。
そしてヨンベパートになった瞬間…まばゆい光に包まれてマイケル的なポーズをしたヨンベ本人が登場!!
勿論MAMA開催前に日本へ出国される姿を撮られていたので一緒にパフォーマンスするとは思っていたが、願望が現実となり、興奮度は最高潮に。観客の歓声が大きすぎてヨンベの声やバックトラックさえ聞こえないほどだった。(ちなみにヨンベがダンス中にコケたのが話題になっていたが、僕は全然気づかなかった)
2回目のプレコーラスでは勿論テソンも登場!!7年振りにBIGBANGが京セラドームに揃った瞬間だった。
大熱狂の中”Home Sweet Home”が終了すると、スクリーンに「LET'S SHOUT BIGBANG」の文字が。鳴り止まぬコールをしばらく続けていると、”BANG BANG BANG”のイントロと共に3人の名前が赤いスクリーンに映し出された。2015~2016年に開催されたMADE Tourを彷彿とさせる粋な演出だ。
色々あってグループを脱退したTOPとスンリのパートをカットする必要があったためか、2番のテソンパートからスタートしたが、爆裂に盛り上がるオーディエンスたち。ここで終わりかと思いきや、”Fantastic Baby”でさらに畳み掛けてくる!曲間の繋ぎは、2014年のMAMAでGD&テヤンコンビで”Good Boy”から”Fantastic Baby”を披露した時と同じ形を踏襲している。
会場に響くTOPの”ブンシャカラカ”。信じられない熱狂が渦巻く中、この日最高のステージは終了した。
ダメ押しのMusic Visionary of the Year
興奮冷めやらぬ中、もう1発GDが登場するシーンがあった。今年から新設されたMusic Visionary of the Yearの初代受賞者に選ばれたのだ。
賞の内容はさておき、冒頭に日本語で「久しぶりやな」といういつもの挨拶で始めた受賞コメントは感慨深いものがあった。
「子どもたちが喧嘩しないように~」という、2014年のMAMAでカマしたMnetへのディスラップを引用するスリリングな始まり方で笑ってしまったが、脱退した2人のメンバーに公の場で言及するGDは本当に格好良かった。(現在でも必要以上に糾弾され続けている状況を知っていれば尚更)
受賞コメントを終えて、GDはステージ裏へハケて行った。
それにしても、GDの受賞時だけ特別映像が流れたのは一体何だったのだろう…笑
MAMAを終えて
MAMAに行くまでは、他の出演者が第3~5世代のアイドルだったので、GDペンは一体どれくらいいるのだろうか…と少し心配していたのだが、移動中も会場に入る前も、懐かしのKRUNKを付けている人やバンダナを頭に巻いている人、peaceminusmoneのスニーカーを履いている人など沢山おり、席の周りもほとんどVIPでペンライトを持ってきている人たちばかりだった。MAMA終了後、会場を出るときも、電車を待つ間も、電車に乗っている間も聞こえてくるのはBIGBANGの話だけで、彼らが与えた半端ないインパクトを強く感じたのだった。
僕はライブ中、ほぼ韓国Youtuber MMMNのような感じで、余りに興奮過ぎていたこともあってか記憶が飛んでしまっているところもあるのだが、歴史的な瞬間に立ち会えたことが本当に嬉しい。(MAMAを2015年から見ていなかったのも同じ)
5人名義での最後の曲である”花道”のようになりましたね。
VIPの皆さん、来るBIGBANGのドームツアーで会いましょう!