「新しい日本型資本主義」とは

新しい日本型資本主義とは、第101代内閣総理大臣である岸田文雄が掲げる経済政策です。彼は、これまでの成長に偏重した結果、格差を生んだ新自由主義からの転換を図り、「成長と分配」の好循環を実現することを目指しています。

新しい日本型資本主義の理論的な骨格は、経済政策を巡って岸田首相に助言している原丈人の公益資本主義にあります。原丈人は、会社は株主のものではなく、社会全体の利益つまり公益を追求するものに変わるべきだと提唱しています。

新しい日本型資本主義の実行計画は、2023年6月に閣議決定されました 。この計画では、以下の4つの柱を掲げています。

• 人への投資・構造的賃上げと「三位一体の労働市場改革の指針」：リスキリング支援や分厚い中間層の形成などを通じて、働く人の収入や生活水準を向上させます。

• GX（脱炭素社会）・DX（デジタルトランスフォーメーション）等への投資：半導体や蓄電池やバイオものづくりやデータセンターなどの戦略分野に重点的に投資し、イノベーションや国際競争力を高めます。

• 企業の参入・退出の円滑化とスタートアップ育成５か年計画の推進：規制緩和や税制改革などを行って、新規参入や事業再編を促進し、スタートアップや中小企業の成長を支援します。

• 社会的課題を解決する経済社会システムの構築：地方創生や医療・介護・教育などの社会保障制度の改革などを行って、人口減少や高齢化などに対応し、国民の幸福度を高めます。

以上が、新しい日本型資本主義について分かっていることです。岸田首相は現在の日本にとって何が大きな課題なのかを把握し、解決する方法を考える構想力や実現力を発揮できるかどうかが注目されています。

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