職探し奮闘記 〜 その3(ディズニーで面接編)

(この文章は2015年の10月に、就職が決まって初出勤を待つ間に書いたものです)

そんなんで面接予定のほうがしばらく静かになった矢先、再びDisneyのリクルーターから連絡が!
実際に会って面接をしたいので、可能な日時を知らせてほしいという。
まずここからして違う。他のリクルーターさんだと、何曜日の何時に面接だから行ってね、みたいな一方的な対応なのに、
ディズニーはちゃんとこちらの予定をまず聞いてくれた。
それで、次の週の月曜日に実際に会社に赴いて面接をする予定になりました。
日付が決まると、この人と何時から何時まで、この人と何時から何時まで、と、とてもしっかりした面接のスケジュール表が送られてきた。
流石大手は違う!(笑)
それと同時に、秘密保持の同意書にサインを求められて、その文章の中に、
「みなさんに是非マジックをお見せしたいところなのですが、ちゃんと準備ができてからがベストだと思っています。(つまり内部で見たものは秘密にしてね)」
とか真剣に書かれていて笑ったw しかもちゃんとミッキー付きで可愛かったw

もうこんなチャンスは二度とないかもしれない、このディズニーだけは、悔いのないようにやろう、と、とにかく事前に徹底リサーチしました。
Job Description(募集要項)に書かれたキーワードは全て、それが何なのか、なぜ必要ツールなのか全部調べました。
先に3人の名前を貰っていたのも幸い、LinkedInでプロフィールを見て、それぞれの経歴から、彼らの技術として名前が挙がっているものも全部調べ、最低でも一体それが何なのかくらいはわかるようにしておきました。
それから前述の教授に、チーム開発の経験がないので、そちらを突っ込まれると非常に弱い、と相談したら、これとあれとこれについて読んでおきなさい、とアドバイスをくれまして、その予習もしました。
それからMVCやWeb APIのおさらいなどなど。

そしていよいよ面接の日。。
その日の朝にコーディネーターの人から電話がかかって来て、実は3人会う予定のうち、最後の一人が本日病欠を取っているという。
でもその人が一番技術的で不可欠なので、面接の日を改めるか、2人と会って3人目の為にはまた改めて来てもらうか、どうされたいですか、と聞かれた。
偉いさん3人の予定を同じ日に組むのはまた大変だろうから、一緒だと先伸びになってしまうのではないかな~、と思って、なるべく早く結果をもらえるようにするために、とりあえず今日2人と会います、という事で、BurbankにあるABC Televisionのビルに向かいました。
ちなみにここはスタジオのあるメインの場所から数ブロック離れた、普通のオフィスビルです。

駐車場に停めて、ビルのロビーに入ると、専用のスタバがあったw
そして、ディズニーストアもあった。。面接の後に寄ってみようw
ちょっと不愛想な黒人のセキュリティーのおばちゃんに、何の用向きで来たのかを不愛想に聞かれ、○○さんとアポ、仕事の面接に来た、というと、お!!と表情が豹変し、突然態度が変わった。
「もしかして緊張してる?。。緊張する事はないのよ!とにかく落ち着いて!ありのままの自分でいれば大丈夫、頑張って!!」
と、いきなりめっちゃくちゃ応援してくれた(笑)。
指定された階に行くと、その階の小さなロビーがあって、ソファーがあってTVが付いていて、ディズニーチャンネルがやっていて、
待合室のようになってました。壁にはディズニー関連のポスターが貼ってあった。
誰もいなくて、ちょっと早く着いてしまったので、そこでしばらく座ってディズニーチャンネル見て時間つぶし。
そこからオフィスには、IDカードを使って中に入るようになっていて、入口に電話があって、そこから内線番号を押して、目的の人を呼び出す仕組みになっているみたい。
時間になったので、そこから電話をかけて、着いた事を知らせると、しばらくして、割と背の高い40歳くらいのおじさんが現れた。それが電話で話したエンジニアリング・マネージャーのR氏でありました。
電話の声から想像する通りの感じの、ほんわかした人であった。

そこから中に入って、会議室の一つに通されました。
もらった予定表では、最初の三十分は彼と話す事になっていて、でももう電話で大分話したし、どうするのかと思ったら、
紙を4枚携えてR氏が戻ってきて、
「30分で、まずこのスキルテストをやってね。30分でやるにはちょっと多い気もするけどね、ははは、じゃ、頑張って」
と部屋を出て行った。。
おぉぉ、、そう来たか~~~と思って、一枚に一問ずつかかれた計4問題を概観。。
一問目「レンタカー・アプリケーションの、オブジェクトモデルをデザインしなさい」
と書かれていて、絶句。。うぅぅ、、何書いたらいいんだ!!!涙!
という事で、それは後で考える事にして、二~四問目の、コードを書く問題を先にやることに。
コード書きなら、そう動くように書けばいいだけの事なので、まず問題ない。
しかし、4問目が終わる前にR氏が「30分経ってない気もするけど、終わった?」と、ガチャッとドアを開けた。
う~~~~ん、まだです~~~、みたいな感じで返事して、
「まあでもとりあえず、レイチェルと会ってよ、その後で必要ならもうちょっと時間あげるから。」
と言われ、中断。
それでちょっと痩せて小柄の、レイチェルが部屋に入ってきました。
こちらはちょっと神経質そう。。という印象だったけど、すぐ本題に入って、
「今までやったプロジェクトで自分でデザインしたものはある?あったらそれを説明してちょうだい」
と、ペンと紙をスッと渡されました。
むむむーー!どうやって説明したらいいのかわからーん!と思ったけど、自分でデザインしたのは
随分前のAsseTek時代のもので、震える手と声でテーブルの図や他のオブジェクトの図を描きながら、
めちゃくちゃだけども説明していった。
はっきり言って、英語もめちゃくちゃ、、「これがこれで、これが、こう関係していて、、」という感じの、
これ、とか、あれ、とか、それ、ばっかりで、子供以下のおしゃべりだったと思う。。
でも一応、何か説明しようとすると、レイチェルは乗り出して来て、
こちらが諦めない限りは、理解しようと努めてくれている感じだった。
「これを知っている?あれを知っている?さっきはこう言っていたのに、今はこう言っているのはなぜ?」
と、ちょっと意地悪というか、矛盾を突かれるような質問もされて、ドキドキした。
ちなみに説明が下手なだけで矛盾ではないんです。。
最近のプロジェクトの話もしたけども、そちらは言われるがままの仕事なので、イマイチ盛り上がらず。
「説明してくれた、その昔のプロジェクトはとても楽しかったようねぇ」と、それは彼女にもわかったようで。
「アンドロイドはどうやって勉強したの?何か本を読んだの?オンラインだけ?あら、それはなかなか大したものね」
と、初めてお褒めの言葉をいただいたが、そのあたりで、時間切れ。

またスキルテストに戻って、「じゃあ15分後に戻ってくるからね」とR氏に言われて、頑張って続けた。
意味の分からなかった一問目、オブジェクトモデルをデザインするって、どういうことなのか、最終手段、 スマホで調べました(笑)。
ちなみに、これはズルではありません。分からなければどうやってでも答えを見つけるのがプログラマのお仕事であり、能力なのです。
でもオブジェクトモデルを描き途中で、「時間切れ~」と、R氏が戻って来た。
テストを回収して、今日お休みの3人目の技術者、M氏にFaxするという。
どうやら、そのまま電話で面接をするようだ。うわー、電話苦手だし、名前からして、多分インディアンで、多分アクセント強くて聞き取りづらいだろうな~~、、と思ったら、全くその通りだった(笑)。つらかった~。
それでその4枚のテストを見返しながら、なぜそう書いたのか、ここでの意図は何なのか、などをディスカッション。
そこから、ムラリも「これを知っているか、あれを知っているか、これとあれの違いは」という、技術的な質問を一杯してきた。ただ、完璧に定義が答えられなくても、用法を理解しているであろう事を理解できるような、別の質問を投げてきてくれたりして、それでかなり助かった感じもする。でもやっぱりグダグダな答えも多くて、あ~、、またダメだったかなぁ、、という感じだった。
一問目も結局終わらなかったし、帰ってから気付いたけど、3問目もあれでは動かない。。

面接で会った三人へそれぞれ、「どんなプログラマーが欲しいのか」という質問を投げたら、全員口を揃えて、
「新しい技術に興味があって、試したいと思っている人、最新技術を怖がらない人」
という答えが返ってきた。
私自身のキャリアは基本.NET寄りなのだけど、ABCでは.NETは古いコードで沢山使われているので必須だけども、これからのプロジェクトはどんどんオープンソースに移行していくのだという。もしこの仕事をするとしたら、.NETからはしばらく離れるとは思う。ちょっと寂しいが、でも最新技術が学べるのは嬉しい。

帰り際にR氏が、
「もう一人候補者と会うので、それから何らかの決定をする、多分来週あたりにリクルーターが連絡すると思う」
と言ってきた。あ~、また一週間かかるか~、、とここはもう辛抱。
そして最後に付け加えるように、
「一つだけ心配なのは、大きなチームでの開発経験が無いって事なんだよね」
と言われた。
そらきた、、という感じ(笑)。こう言われると、今まで良い結果だった試しがない。
「どう?素早く学んで、付いていけると思う?」
と聞かれ、自信ありません、とももちろん言えませんので、
「AndroidもiOSも全くやった事ありませんでしたけど、誰も教えてくれませんでしたけど、何とかしました。だからきっと何とかなります。」
と答えた(笑)。で、そうですか、わかりました、という感じで、見送られました。

複数の人にディズニーに面接に行く、と言ってきたので、みんなにどうだったか聞かれ、
「うーん、、という感じだった~。もう一人候補者と会った後に返事くれるって」
と言うと、ほぼ例外なく皆さん、
「じゃあその候補者が失敗するように祈ってるね!」
と言ってくれました(爆)

つづく

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