前妻との暮らしの気配にどこまで耐えられるか
きちんと納得して決めた事でないと、いつまで経っても思い出してはモヤモヤする。全く違う問題で話していても、その心の中の引き出しが開いてしまい、またモヤモヤする。
今日の私はまさにそんな状態にいる。
彼と前妻の暮らしていた家に私が住むと決めたのは、彼の気持ちを勝手に汲み取ったからだ。
私には言えない理由があるのかな〜。奥様との思い出いっぱいの家から離れたくないのかな〜。だったらここは私が折れた方がうまくいくのかな〜。
と、考えたからだ。
だけどやっぱり具体的な理由を知りたい。きちんと聞いて、納得して、それから二人の暮らしをスタートさせたい。
そんな風に考えはじめたのは、家の家具やキッチン用品、カーテン、ラグや装飾品など、前妻個人の持ち物ではない夫婦共有の品々をどうするかで彼とLINEのやり取りをしていた今日の事だ。
私は出来る限り新しい物、もしくは現在私が持っている物と入れ替えたいと希望を伝えた。すると彼は
「れんれんの気持ちは分かるけど、言い出したらきりがない。過去にこだわらず未来だけをみよう」
「家具を取り替えたってまた何かが気になるんでしょう?それよりも過去を気にしないようにするのが先だと思う」
え?それって私の希望は却下ってこと?私は未来の話をしてるんだけど。過去にこだわってるのは彼の方なんぢゃないの?過去を気にしないようにって、あなたの変えたいのは私のメンタルの弱さの方なの?なんか悲しい。
このキッチンでこの器具を使って彼に毎日手料理を作っていたんだろうな〜。このテーブルでこの椅子で彼と食卓を囲んでいたんだろうな〜。とか
細かいところでいえば、壁掛け時計、ゴミ箱、タオル、バスマット、トイレマット、玄関マット、菜箸などのキッチンツール、タッパー、ベランダのサンダル、植木鉢や観葉植物。そういった品々はそこに住む女の趣味が表れやすいことに、男性は気づかないのだろうなー。物には気持ちが宿る。
あー彼女こういう趣味だったんだな〜とか、まだ家の中には入ってないけど、想像しただけで涙が出てくる。壁の傷、カーペットのシミですら前妻の痕跡を感じて悲しくなってしまう自分がいるのは明らかだ。
女は自分の巣を作りたがる性だという。前の女の痕跡は消去して自分の居場所を作りたい。程度の差は人それぞれだと思うが、私はその気持ちがかなり強い方だと言うことが今更ながらよ〜く分かった。
おかしいな…今まで付き合ってきた男性にはこうは感じていなかった。バツイチ男性の家に前妻のキッチン用具があっても全く気にならなかったし、それを使って普通に料理もしていた。とある男性の部屋にヘアゴムが落ちていても、なんの感情も湧いてこなかった。
けど今回は違うから困っている。
ただいまー と帰れる家になるはずなのに、前妻の痕跡があったらいつまでも お邪魔します でしかない。それが既に亡くなっている人の物だとしても。
私は性格が悪いのだろうか?もしくは死別男性と結婚をする覚悟ができていない?
そりゃー彼だって好きで前妻と離れ離れになったわけではない。ずっと夫婦ふたりでこれからも暮らしていくはずだった。それなのに病気で仕方なく…。
分かってるの。でもだからって。
私の望みを断って家の中の物を現状維持したまま私を嫁に迎えるつもりなのだろうか?ちゃんと理由が聞きたい。それとも、まだ使えるモノなんだから処分するのはもったいない、とか?
ふんわりとした理由ではなく、具体的な理由が。納得のいく答えが。
またここに話は戻るが、私は東京に居たい。その理由は具体的に伝えた。だが彼は、自分の一戸建てに住み続けたい理由を具体的に説明はしていない。
この家にこだわってはいないけど、住む家は必要でしょ?他で暮らすのも問題ないんだけど、家があるんだから住もうよ。こんな感じでふんわりしたことを言っていた。
私に言いたくない理由が何かあるのかな。だからこのなんとなくの説明なのかな?
長年住んだ土地だから、ここでのコミュニティに馴染んでいて、だから他でまた新しくスタートするのは億劫だ。とか
車とバイクと自転車2台あるから、都内のマンションで駐車場借りるのにお金がかかるから嫌だ。とか
若かりし日に購入した家は自分の歴史の一つだから手放したくない。とか
なにかそういう具体的な理由はないのでしょうか?もう一度聞くつもりだ。
なぁなぁにしたまま進んでも、またこの先で苦しくなるのは目に見えている。私が言わなければ穏便にことは進んでいく…という考えはやめよう。後からもっと辛くなるだけだ。
やっぱり話し合おう。