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VR飲みアンケート!結果報告書② VR飲みによるリアルへの影響

こんにちは!ふららんです。
今回の記事も2020/3/14~2020/3/20まで行っていた「VR飲みアンケート!」の結果報告書のまとめの続きとなります。
報告書は以下の順番に上げていく予定です。
※予定を変更してVR飲みとお金については次回まとめます。

VR飲みアンケート!結果報告書① VR飲みとユーザーの傾向
VR飲みアンケート!結果報告書② VR飲みによるリアルへの影響
VR飲みアンケート!結果報告書③ VR飲みによる消費行動と経済
VR飲みアンケート!結果報告書④ VR飲みとVR飲みイベントについて
VR飲みアンケート!結果報告書⑤ 現状の不満点と今後への期待

前回の記事「VR飲みアンケート!結果報告書① VR飲みとユーザーの傾向」では「VR飲みはいつどこで誰とどのようにして行っているのか」等を中心にまとめました。

今回は「VR飲みを始めてからのリアル側の変化や飲む際に使う容器」についてまとめていきます。
今回から考察多めになっています。

VR飲みの定義

VR飲みに関する定義について
「VRプラットフォームにinしながらジュースやお酒を飲む事」
とします。

VR飲みに使う容器について(回答数261件)

容器については人によって違いがあるようなのですが、果たしてどの容器がどれくらい使われているのでしょうか?そこでVR飲みをする際に使う容器について聞いてみました。

VR飲みをするときはいつもどのようにして飲んでいますか?(複数回答可)

まず最も多かったのは「缶のジュースやお酒をそのまま飲む」で176人(67.4%)が回答していました。やはり缶に入ったお酒を飲む人多かったですね。コンビニなどで買ってきてすぐ飲める、そして缶のお酒が安価である事が現在のVR飲みの環境とマッチしているように思えます(なぜマッチしているかについては「VR飲みアンケート!結果報告書③ VR飲みに消費行動と経済」で説明します)。

次に多かったのは「背の低いグラスに入れて飲む」で110人(42.1%)が回答していました。
VR飲みをしている方は一度は失敗したことがあるかもしれません。VR飲みをするときに背の高いグラスに入れて飲むと非常にこぼしやすいです。背の低いグラスであればこぼすリスクを幾分か下げることができます。グラスで飲まないといけないお酒を飲むときに必須アイテムと言えると思います。

その次に多かったのは「酒が入ったボトルごと持って飲む」で32人(12.3%)が回答していました。これは「ラッパ飲み」な訳ですが、手元に気を付けていれば案外VR飲みをしながら飲めます。ただし普通に飲む場合でも危険度の高い飲み方なので要注意です(特にお酒に弱い人には勧められない)。

またその他の回答で複数被っているものがあったのでこちらにまとめてみました。

タンブラーも使う:11人
ストローも使う:11人
グラスも使う(背の引くグラスを使う人を除く) :12人
水筒:4人

中にはおちょこやシェイカー(Comp)を使う人という方もいるようですね。

これ以外の回答にはペットボトルで飲む、タンブラーで飲むなどの回答が寄せられていました。特にペットボトルで飲むという回答をした人が複数人いた事はVR飲みならではの傾向だと思います。その傾向の解説も込みでとある興味深い選択肢について解説をしていこうと思います。

「哺乳瓶で飲む」という回答から見るVR飲みの容器に関する考察

一つ?マークが浮かぶ飲み方を選択肢にあえて入れてみました。それは「哺乳瓶」という選択肢です。これは一見すると意味が不明な選択肢かもしれません。ただこちらの選択肢はただネタとしてだけではなく「実はVR飲みをする上では理想的な容器の一つ」という声を時々耳にしていたため選択肢に入れてみました。

コメント 2020-04-20 200804

すると11人(4.2%)が哺乳瓶を使ってVR飲みを行ったことがあると回答しました。二桁いましたね......。
ただこの「哺乳瓶」という選択、VR飲みに限ってみるとあながち間違いではないかもしれません。

なぜVR飲みに有効なのかというと「絶体こぼれないから」という理由があります。
確かにほかの多くの容器とは違い、何が起きても決してこぼれる事はないですね。そう、このこぼれるという問題はVR飲みにおいて最大の問題でもあるのです。VR飲みと聞いて「視界が塞がれているのにどうやってこぼさずに飲むの?」と疑問に思う人が多数いると思いますが、実際にこぼしやすいのでこぼさないような対策を容器を工夫して行っているのが現状です。そう考えた時に「こぼさずにVR飲みをするにはどうすればいいのか?」という問いに対する完全回答が哺乳瓶であり、十分に検討する余地があるのかもしれません。またストローで飲むと一度に飲む量の調整が少し難しく酔いやすいという欠点があるのですが、この欠点も哺乳瓶はカバーできていたりします。

流石に哺乳瓶ではVR飲みのハードル以外のハードルが高い容器となりますが、「VR飲みで使われる専用の容器は何か?」と考えた時に哺乳瓶に近い性質をもった容器になると思います。
今あるアイテムで近いものはストローで飲むタイプの蓋がしまっているボトルでしょうか。
しかしこのVR飲みという文化、まだ生まれたばかりという事もあり専用のグッズは開発されておりません。世の中で一般的になるVR飲み専用容器はどのようなものになるのか気になりますね。

VR飲みを始めてからの飲む機会の変化(回答数261件)

次にVR飲みを始めてからの飲む回数の変化について聞いてみました。これは明らかにVRChatでVR飲みに出会ってからの飲酒量が増加したと聞く人が多かったため、その実態を調査したいという意図がありました。

VR飲みを始めてからお酒を飲む機会は増えましたか?

「明らかに増えた」、「少し増えた」と答えた人が50%を超えました。VR飲みの文化は普段お酒を飲まなかった人も飲む機会を増やす傾向があるとみてよさそうです。

その理由について聞いたところ、いろいろな回答が挙がっていました。一部紹介します。

・楽しいから
・一緒に飲む人が出来たから
・もとから好きだったのに飲む相手がいるから
・ポピー横丁の雰囲気に呑まれて…
・ひとりで飲むより楽しいので回数が増えた
・家で酒を飲む習慣が無かったから
・明らかに飲んでいる時の方がコミュニケーションをとりやすかったから
・元々お酒は好きだったが、弱いのでしょっちゅうは飲まなかったのがVR飲みに参加するようになり機会が多くなった
・お酒好きが集まりやすく、場所も問わないため。電源入れればすぐ宴会場じゃぁ()
・VRでVRChatをする=お酒を用意するになったから
・酔うという状況に抵抗感が減った
・そもそも飲み会とかのイベントがある時くらいしかお酒飲まなかったので。VR内での飲みイベントの回数分、飲む機会が増えた。
・VR空間で全国の方と飲みながらお話しできる
・リアル知人と飲む機会がほとんどないので相対的に
・周りが飲むので釣られて
・お酒に詳しいフレンドができて、話を聞いて色んなものを買うことが増えたと同時に消費量も増えた。

などなど......。

これらの回答を見るに大きく分けて3つほどVR飲みの特徴が浮かび上がってきそうです。

飲む機会が増える傾向から見えるVR飲みの利点

その3つのVR飲みの特徴についてまとめるとこんな感じです。

① 一緒に飲めたいと思える人が作れる環境で、お酒を楽しみやすい
② 物理的な距離の制約をうけない為、全国から特定の趣向の人達が集まる事ができる
③ ①と②の結果飲み会イベントが自然と増え、周りが飲んでいる環境が形成されやすい

①、②になりやすい理由としては「VR」の特徴とVというレイヤーが関係していると思います。VRといえば「臨場感」や「没入感」というワードが上がってきますが、これらはVRプラットフォームでコミュニケーションの場のクオリティをあげる事に大きく貢献しています。これまでのオンライン飲みと違い、3次元空間にいるフレンドと距離感を感じながら飲めるだけでなくボディランゲージでのコミュニケーションも可能です。これはVR飲みをしたいと思える理由に大きく関係する事です。画面越しで飲みながら対話するこれまでのオンライン飲みとは大きく違う魅力的なポイントです。
そしてネットさえ繋がっていればどこに住んでいても一緒に飲むことができます。お酒の用意と人さえ集まれば、途端にその場が宴会会場にだってなります。あらゆるコストを度外視して十分なクオリティで飲みたい人と飲むという結果を得ることができるのがVR飲み大きな利点なのではないかと思います。

そしてもう一つワードとして挙げた「Vというレイヤー」ですが、これはリアルとは違ったネット上での自身の存在の事です。そしてこの存在は自分の内面が大きく反映された存在となると思います。リアルの外見に縛られず、自分の表現したい自分やありのままの自分がこのVというレイヤーの上に現れやすいです。
ではこの状態で仲の良いフレンドができるとどうでしょうか?おそらくリアルでも一緒に飲みたい!と思う人というのはその人の人間性が好きであったり、好きな趣味が一緒の方だと思います。つまりこの世界で仲の良いフレンドができると自然と一緒に飲みたい!と思う事が多くなるのではないかと推測します。その性質にVRという手段が更にマッチしてVR飲みをしたいという欲を加速させるのではないでしょうか?

その結果③も自然と増えます。今では様々な種類の飲み会イベントが頻繁に開かれるようになりました。そうなるとVR飲みイベントがあるから○○日はVR飲みをしよう!という人も多くなります。さらにVR飲みをしたいと思う状況になるのです。こう考えてみるとVR飲みを始めると飲むお酒の量が増える事は今後もよく起きる事なのだと思います。

前回の記事でも使いましたが「VR飲みをする理由」で最も多いのは「フレンドとお酒を飲むのが楽しいから」です。この回答をした人の中に元々お酒が好きだからと答えていない方は103名(全回答の39.5%)もいました。これは推測ですがその人達はVRChatなどのVRプラットフォームと出会い、仲の良いフレンドができなければ今も家では好き好んでお酒を飲まない人だったかもしれません。それほどVR飲みという文化がその人の飲みの習慣を変える力があるのだと私は思っています。

VR飲みをする理由は何ですか?(複数回答可)

VR飲みを始めた事によるそのほかの変化(回答数261件)

VR飲みを始めてから飲む回数の増減以外の変化があったのかどうかについても聞いてみました。

お酒を飲む機会の増減以外でVR飲みを始めてから何か変わった事はありますか?

あると答えた方が96人(30%)いるようです。具体的にどのような変化があったのか聞いてみたところ次のような回答がありました。(一部紹介)

・お酒の知識が増えた
・グラスで味が変わる、というのを知ってVRで使いやすく、味が良くなるグラスを増やしだした
・飲み会の最長参加時間が延びた(現在最高10時時間)
・飲むお酒の種類が今まで基本焼酎がメインだったが増えた
・お酒というものについての考え方
・宅飲みが楽しくなった
・おつまみを食べなくなった(フレンドが楽しそうに呑んでる姿で酒がススムススム)
・親しくなった人が増えた
・友人と集まって駄弁る喜びに出会えた。
・フレンドとより密接な会話をするようになって仲が深まった
・酒を吟味する様になった
・外飲みより安いから飲み代が減った
・ぶっちゃけ話や夜の絡みが増える
・休みが欲しくなって会社に直談判して労働環境が改善された
・少なからず自己肯定感が増えた
・終電が無いのでかなり遅い時間まで満足いくまで飲み語らうことが多くなった。
・VR中心の生活になった
・酒オタクになりつつある
・料理をするようになりました。
・機会だけでなく一度に飲む量が明らかに増えた。HMDを被っていると何をどれぐらい飲んだか視覚的な情報が得られないためだと思われる。
・VR飲みで初めて二日酔いを経験し、自分の飲酒量の限界を知った。あと色々勧められて飲むお酒の種類が増えた。
・対人スキルの向上
・普段話さない人と話すようになった
・必然的に眠くなる為、夜更かしはしなくなった
・寝落ちが多くなった
・部屋が酒臭くなった
・睡眠不足
・忍耐力が壊滅的になった
・お砂糖相手が冷たくなっちゃった(前も冷たかった)
・腹部の脂肪がちょっと増えた
・家からでなくなった


お酒に関する知識が増えた人や人と話すことが好きになった人が多かった印象です。VRプラットフォームだからこそ出会えた仲間や、お酒が好きな人からの教えてもらった知識はこれまでの日常をより豊かにしていると思います。また飲むという行為が身近になった人はこれまで知らなかった飲酒量の限界を知る機会にもなった人や飲むお酒の量が増えたという方もいました(どれくらい飲んだのか視覚的な情報がないというのは確かに要因として考えられそうです)。
このようにVR飲みは飲む量以外にも現実側に影響を与える場合も少なからずあるのだと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回のまとめでVR飲みと容器の関係性、VR飲みの文化が私たちをどう変えたのか少し見えてきたと思います。
次回のnoteでは今回書く予定でした「VR飲みによる消費行動と経済」の内容をまとめます!


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