お久しぶりです。
月日の流れは早いもので 今年度に入って半年が過ぎました
研究課程は3ヶ月ごとに内容が変わるので本当は3ヶ月ごとに更新したかった
今回は最初の3ヶ月
「釉薬」についてお話しします
そもそも釉薬とは
簡単にいうと陶器の表面を覆っているガラス質の膜のようなもの
物によって マット質でガラス感なかったりするものもあるのですが 土の表面を覆っているものがあれば 大抵釉薬です
この釉薬と呼ばれるもの 何でできているかというと
石 とか 灰 とか 粘土 とか 砂 とか 大雑把に言えばそんなものです
色がついてるものは大抵金属が入っています
めっちゃその辺に転がってそうなものですよね 笑
細かい話をすると 基本原料 媒熔原料 粘土質原料 珪酸質原料 というものがあるんですが 文字で説明は長くなるので割愛します
4月
3ヶ月間のためのテストピース作りと基本知識
4月はまず入所式後から1週間ほどでテストピースを延々…型に粘土を詰めて外しての半球型を1人1000個以上作り ろくろで作る盃型を1人400個以上作り 全てに半分だけ白泥をかけることがノルマでした
それが終わる頃になると 単味(原料一つだけ)のテストピースを手分けして作り 高速炉(試験用に超高速で焼成ができる窯)にて焼成し みんなでそのテストピースを見比べて 原料の役割と違いを学びました
それが終わると 2成分調合で 単味では熔けなかった原料などの変化を見ました
5種類の基本原料に対して3種類の媒熔原料を2パターンの割合で調合する という実験です
最後にゼーゲル式による調合の仕方を学びました
5月
伝統釉薬のテストピース
益子焼には伝統7釉と言われる 七種類の伝統釉があります
諸説あるらしいのですが
並白 ナミジロ
糠白 ヌカジロ
柿 カキ
黒 クロ
飴 アメ
糠青磁 ヌカセイジ
灰 ハイ
の七種類です
これを全て 作りました
5月下旬から6月
これまでを踏まえて自由調合
ここまでに学んだことを 踏まえて自分のやりたい釉薬を自由に調合しました
釉薬はこの後卒業まで 余裕があれば常に研究していくことになります
3ヶ月間の振り返り
釉薬研究に関しては 新たな知識を得られ 作品を見る目も変わりました
これはあの釉薬だな これは結晶かな硬い釉薬かな
など 今までは 黒だ糠白だ 程度だった見方が一歩深いところに入れたようで 展覧会巡りが楽しくなりました
毎度のことですが
カリキュラムの内容は2024.10.4現在の内容です
予告なく変更になることがあります
最新の情報は 栃木県窯業技術支援センターのホームページをご覧いただくか 直接お問い合わせください