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サカイヤのお皿

父・九郎がかつて働いていたサカイヤ

菓子職人だった九郎は自慢する。

昔は、

バームクーヘンなら「ユーハイム」と、

和菓子の羊羹なら「とらや」と、

サカイヤは肩を並べていたそう。

私が子供の頃に大好きで好んで食べていた洋菓子・和菓子は名前も覚えているものもあるけれど何しろ子供だった。

果たしてそんなに大きな会社だったのかは良く知らない。

無くなってしまったから。

実家の食器棚の中に健在する古いお皿を先日、捨てられなかった。

サカイヤはもう無いけれど確かにあった証、

九郎の自慢が過大で盛ってる感は否めない中

ロマンがあるからそう思うことにした。




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