【IB子育て日々悶々】旅に何を求めるか
再び台湾上陸した
台湾出身の夫と出会い、結婚し、子どもを持ってから20年となる今、何度目の訪台になるかすでに数えるのをやめた
日系企業で働く夫は、子どもが生まれてからもそう簡単に休みを取れるわけでもなく、私は息子たちを連れて、1人訪台することも多い
「義理の実家に子連れで二週間行くなんて考えられない」と言う友人たちの声を何度聞いても、私は機会があればいつでも訪れたいと思うのである
義理の家族との関係性は、長男を産んですぐに思い切りがっちゃんこしておいたので、それからはむしろ良い関係でいられていると思う
このがっちゃんこ部分についてはまたどこかで書いてみたいと思うが、今日は子連れ旅についてだ
私の旅に関する考え方は、基本が「行き当たりばったり」または「目的地や目的のイベントに向かうことと、その付随」でしかない。
事前に調べたり、計画したりというのが正直好きではないという以上に、多分苦手。もちろんその結果、時間的無駄も多いと思うし、見落としもいっぱいあることも多い
ましてや台湾となると、毎回同じような場所にいって、あまり大したこともせずに行き来してきた
でも、この「余白」の多さのおかげで、ガイドブックやネットのおすすめ情報の片隅に追いやられている小さなスポットで、一緒忘れられない経験をする機会に恵まれることもある
特に子どもと一緒に旅をするようになって
「フレキシビリティー」を意識するようになった
予定をパンパンにしておくのは、普段の生活で十分だと思うようになったのだ
最初は遠出したくないと言い出すチビッ子たちも、行く先の情報や様子を教えてあげると、急に行く気満々になることもある
母1人で子どもと旅するには、子どもたちからの「全面協力」は必須だ
それには彼らにしっかり「ワクワク」してもらわないといけないし、行く過程だ、適度な緊張感も味わって欲しい
普段より移動時は厳し目に接するし、特に子どもが2人以上の場合は、私の手で子どもたちを捕まえておけないから尚更だ
子どもたちと旅して気づくのは、彼らの低い目線から見えている世界で気づいた疑問や質問を、おもむろに投げかけられる瞬間にハッとすることだ
文字のこともあれば、食べ物のこともある
別の観光客の仕草や格好のこともあれば、小さな虫のこともある
さらに彼らは好きなものを見つけるのも早い
とくに好きな食べ物を見つけた時の興奮と、それをねだり続ける力は、なんとも愛らしい
もちろん、子どもを放置して一杯飲みに行けないし、高級レストランでドレスアップして食事をすることも叶わない
ナイトライフを楽しむことはなかなか難しい子連れ一人旅だけれど、大人だけで旅する時には感じられない「些細な違和感」を見つけられることがある
これはいい意味での文化や街の違いを、子どもたちを通じて感じられるのだ
そしてこれはある意味親になった私たちだけが得られる「特権」かもしれない
そう思えるから、私は彼らが子どものうちにもっともっと一緒に旅をしたいと思う