【Basketball Mom】世界からバスケキッズ集まるLakers Campで何を掴む?
前回、この夏全米各地で繰り広げられるNBAのチームによるバスケットボールキャンプについて書きました。
いよいよ、2024年のLakers Campが始まりました。
このインスタで様子がわかります
https://www.instagram.com/lakerscommunity
さて、米国のすごいところは、やはりその「求心力」にあります。今回約160名Lakersキャンパーの3割くらいが、我が家をはじめ海外勢です。去年も中国からグループで来ている子どもたちがいましたが、今年も中国や台湾、そしてお隣メキシコ。さらに去年も参加していたトルコ人のプレイヤーもいます。
彼らの多くは、渡米しやすい環境にいる子どもたちではあると思いますが、やはりLakersというチームに吸い寄せられ、世界から集まっているのです。主催者側もすでにそのことは意識している様子で、今年度は「海外からの申し込み」専用フォームが用意されていました。
この雑多な環境でバスケをすることの魅力は、普段自分たちの仲間とバスケをしている環境とは違う中で、いかに「コミュニケーション」を取ってバスケをするかの試行錯誤だと思います。思ったように動いてくれないチームメイトに対しての感じることや、普段よりも当たりのきつい相手にも負けない、踏んばる感じ。この過程こそ、最高の学びだなぁと感じています。
ニューヨーク大学のデヴィッド・ホランダー教授が、2016年に『How Basketball Can Save the World(バスケットボールが世界を救うには/筆者訳)』という著書を出していますが、コロナ禍を過ぎ、昨年国連が「世界バスケットボールの日」を制定したところで、改めてホランダー教授の研究や考えが注目を集めていて、さらにバスケットボールの存在価値が高まっています。
NBA.comのインタビュー記事:
このインタビューの中で、草バスケにおける「ピックアップゲーム」について触れている箇所があります。バスケットボールでは、リングのある場所で声をかけ、1on1から5on5まで、日常的にその場にいる人同士がゲームを行う文化があります。サッカーや野球は、事前にチームを作ったり、約束してゲームを戦う文化に対して、バスケだけはチームスポーツなのに、本当にその場に集まった人同士が何となくグループを作ってゲームを始めることがよくあるのです。
上記のインタビューの中で(下記筆者訳):
実際に、キャンプの前後で子どもたちがウォームアップのためにバスケを始める様子を眺めていると、1人で黙々とシュートを打っている子どもたちもいますが、すぐに声をかけて、1on1や2on2を始める子たちが多いのです。
さらにLakersのバスケキャンプは「チームビルディング」に重きを置いていることもあり、担当コーチとチームメイトと5日間かけて徐々に「自分の役割」を見つけると同時に、チームメイトにも相手に適した役割を求めたり、要求したりすることを会得していきます。
この過程において、「パーソナリティー」は深く関わっています。そして同時に、どんなパーソナリティーでも「自分の意思をきちんと伝えること」はとても大切。もちろん、相手の気持ちを受け止める必要もありますが、相手の意思や意見ばかりを聞いているのでは、その関係性におけるバランスは崩れ、最終的にチームにおける存在感はなくなってしまいます。
私は息子たちを米国のバスケキャンプに送り出す時、いつもの2倍くらいで、自分の要求を示しなさいと伝えます。それでようやく「こいつは意思が伝えられる人」と認識されるレベルだから。
多少言葉の壁があっても、パスをして、パスをもらって、シュートする。そのために、全力でコートの中を走って、声を出す。Goose Bumpしたったり、手を叩き合ったり。小さなフィジカルコミュニケーションで、どんどん距離が縮まっていう様子は、本当に微笑ましい。これこそWorld Peaceです。
さぁボーイズたちは、どんな1週間を過ごすのでしょうか。2人ともリングを手にすることはできるのか?!