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群青の幕開け

 家計簿つけるのをずっとサボっている。先月東京行った日の分をまだつけていないので、かなり大変な作業になると予想がつく。


 さて、

 昼夜逆転。


 夏休みが先週金曜日の放課後から始まったとして、まだ月曜深夜、4時。

 日曜は夜更かしして、月曜は部活あるから起きなきゃいけなくて、そこでまずもう寝不足でしょ。
 だから夕飯のあと倒れるように寝ちゃったんだけど、一応頑張ってお風呂入ったんです。そしたら目が覚めちゃって、ちょっとだけクイズを……。
 そして今に至る。

 今日の部活の後は駅前のカラオケに、もちろんひとりで向かった。そこでは高校生の姿を纏ってフリータイムを利用。久々すぎるあまり歌い方を間違えたようで、喉を破壊しました。
 Adoと椎名林檎ばっかり歌ってる。音域的にちょうどいいというのと、好きなのと、歌いたいから。
 ソフトクリームの機械がメンテ中(メンテ中というワードはオタクしか使いません)だったために食べることができなかった。

 駅前は浴衣の人ばっかりで、なんだか負けた気分になった。遠距離の恋人が「浴衣いいなぁ」みたいなことをツイートしていて、なんかごめん、会いに行くからね、と思った。


 浴衣で思い出した、最近ずっと振り袖のチラシが入ってくる。おんなじチラシが何枚も。もううんざり。
 私は母親の振り袖を着るってもう決めているんだ!私の好きな感じのオレンジで、大きな藤の柄が入っている。帯だけ変えるつもりでいる。
 そもそも例として載っている振り袖に全く心惹かれない。地味。やだ。私に似合わないってことだけはわかる。
 幼少期から激安でド派手な服が似合う子で、今もずっとそうである。だから黒髪より派手髪が似合うし、かすみ草よりラフレシアが似合う。
 てか成人式当日はスーツでいいかな、と思ってる。一応出るつもりでいるけど小中の友人とはもう疎遠だし、今仲の良い人は別の市町村だから成人式では会えない。
 どうせ会ったところで、えー〇〇!?変わったねー髪染めたんだピアス開けたんだ今なにしてるの大学は彼氏はという話をされて終わるんだろ、別に髪染めたって良いじゃないか。いやたぶんあなたは本当にただ染めたんだねという意味だけで言ってくれるのだろうが、私はそれに対して否定されていると感じてしまうんだ。
 私はあの頃のまま、体育館の端に重ねてあるマットに寝転がっていたときのように、雲梯の上に座っていた昼休みのように話を続けたい。

 どうして、どうしてまだない話に対してここまでの被害妄想が出来るんだ。きっとなんとかなる、目立たないように、でも脚光を浴びながら生きていたい。


 閑話休題、

 何の話でしたっけ、

 わからないので今視界に映っているものの話を。

 空の濃紺が徐々に群青へと変わっている。幕が上がるように、はっきりと、ゆっくりと。
 それから、温かいオレンジの照明に照らされた隣のマンションの外廊下。

 朝は嫌い、と言ってはみるものの、実際そこまで嫌いじゃない。静かな夜明けはむしろ好きなまである。
 昼間の晴天も好きである。サマータイムレコードみたいで青春に夢を抱いてしまうけど。
 もちろん夕方も好き。安い言葉だけどエモいなって。黄昏時ですね。
 で、夜も好き。夜がいちばん好き。東京事変の曲が似合うから。

 だから1日中好きなの。困ったね、寝てたら見逃しちゃうよ。


 白河清澄みたいな街に住みたいです、ちょっと細い路地の住宅街っぽいエリア。あるいは新馬場とかでも。
 住まなくても、夜中に徘徊できれば。


 鍵垢にしてる人たちが呟く「ずるい」という嫉妬の言葉がずるい。
 あざとさ、あるいはまっすぐさに対して吐かれる言葉。
 恋愛やら競争やらの結果に絞り出される言葉。
 私にも嫉妬してほしい、私もあなたの人生に関与したい、あなたにずるいって言ってもらえるくらい仲良くなりたい、てかまず視界に入りたい。


 私よりもだいぶ西にいる恋人はまだ夜にいるのかもしれない。同じ朝を見たい。
 どうして私なんかを選んでくれたのかはわからないけど、でも選んでくれたのならあなたの一番になりたい。
 見返りを求めちゃいけないのはわかるけど、大好きに対してありがとうって返されたらちょっと悲しい。
 どうして私が振り回されているんだ。あなたの人生めちゃくちゃに仕返してやりたい。私と一緒に世界を拓いてください。

 あれもこれもぜんぶ、出会っちゃったのが悪い。出会ったが最後、あなたのいない日常が想像できない。

 すべてが可愛い、生きていて、

 ほんとうにずるい。

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