Vol.20「障がい者」なんて本当はいない
障がいを身近に感じたことはありますか?
僕はというと、ほとんどありません。
小中高と、障がいを持っている人が周囲にはいませんでした。だから、障がいにはどんなものがあるか、障がいをもつ人が暮らしやすい社会とは、などについて授業で習っても、正直なところ実感が湧いてきませんでした。
障がいってなんだ
先日、障がいを持つ方の支援をしているNPO法人「ワンステップかたつむり」という所の活動に参加させていただきました。
以下、団体説明を引用します。
この団体で活動している男性の方にお話を聞きました。
ここで言う「自立」とは、障がい当事者が自分の意思をもって生活を営むことを指すんだと言います。障がいを持つ方は、周りの人たちや社会の仕組みによって本人の意思に依らない生活を強いられることが多くあるそうです。かたつむりでは、当事者とのコミュニケーションを通じて、より本人の自主性を重視した生活ができるようにサポートをしているということでした。
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このかたつむりにうかがった日、僕が参加したのは、劇の練習でした。
かたつむりでは、年に3,4回、障がい当事者もそうでない人も含めて劇を披露しているんだそうです。
取り組みの一環として劇が選ばれている理由は、障がい当事者とそうでない人が一緒になって一つのものを作り上げることができるから。実際、当事者もあわせてみんなに劇中のどこかで役があります。
劇の練習に参加して驚いたのは、障がい当事者とそうでない人の見分けが全然つかないこと。全体で20~30人くらいいましたが、みんな真剣に役にのめり込んでいて、そこに障がいの有無なんて何も関係がないように見えました。
視点を変えてみると、「障がい」という捉え方の狭さに気づきます。障がい者と言われる人たちは、日常生活を送るうえで他の人よりできないことが多いために障がい者として捉えられます。でも、この劇においては等しく役割があり、その役を全うしています。日常生活では少しサポートを必要とするけども、劇では他の人と同様に役に取り組める。と考えると、できること・できないことがあるという意味では僕らとちっとも変わらないんじゃないかと感じました。
かたつむりでは、障がいを持つ方の自立支援を目指しています。普段は、介護者が当事者の家で生活をともにするというのが活動そのものになります。具体的には、一緒に買い物に行ったり、料理をしたり、掃除したり、ゲームをしたり。そちらの現場はまだ見たことがないのですが、話だけ聞いていると「友達と過ごす」ことが活動みたいで、僕のイメージしてた「介護」ではなさそうだなと思います。
団体の説明をしていただいた方のおっしゃってた言葉に、こんなのがありました。
障がい者という区分けはあくまで便宜的なもの。その人のことをちゃんと見ようとすれば、障がい者として、ではないその人自身の部分が見えてくる。それが見えたら、他の人と何も変わんないよ。
そう話す言葉にはすごく芯が通っているように見えました。
自分や周りの見方が変わるとっても貴重な機会でした。
また、劇の練習にも参加するので、報告があればまた書きます!
今日も読んでいただきありがとうございました!