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手乗り組vs手乗りじゃない王子ーーー最近の我が家のインコ事情

以前、我が家のセネガルパロットの王子が、手乗りじゃないけれど、かごの外に出るようになった経緯を、記事にしました。

王子は、何処かで(王子とお見合いをした相方がお店の方から聴いた所では、何処かの動物園じゃないか、ということでした)親に育ててもらったので、人からご飯をもらう、いわゆる「差し餌」(さしえ)ということを経験していません。こういう子は、「手乗りインコ」にはならないので、かごの鳥さんとして、一生を送ることがほとんどです。

相方はそれを充分承知の上で、里子として格安で販売されていた王子を迎えたんです。我が家には、手乗りではないオカメインコも結構いますから、私も「世話が楽で、いいわ」なんて、思っていたんです。

ところが! 我が家の超がつく甘えん坊の中型インコの先輩たち、あるいはオカメインコの先輩たちを観ているうちに、王子は「僕も、外に出たい!」と言い出したんですね。オカメさんたちはともかく、中型インコたちは一日に何度も外に出ますから、王子は自分が外に出られないことを不満に思うようになったようです。

それで、かごに戻す際の騒動を危惧して渋る相方をなだめて、少しずつ彼を外に出すようにしました。かごに戻す時は、「王ちゃん、帰るよ~」と声をかけ、バスタオルをかぶせて、その上から抱っこしてかごに戻します。

こうするようになってから、王子のこちらの言葉を理解する力は、格段にアップしました。バスタオルでくるんでかごに戻す時、頭を出すこともあるのですが、そうした彼に「かわいいねぇ~💖」と声をかけると、満足そうです。

同時に、意思表示もはっきりしてきました。「朝ですよ!(早く、出して!)」「外に出たい!」「(先輩たちがもらっている)おやつ、もらってない!」などなど。これらは、もちろん彼の言葉(鳴き声)を聴いた私が、状況と合わせて解釈しているのですが、いまのところおおむね間違ってはないようです。

コミュニケーションが取れるようになると、表情もいくらか読めてきます。また、かごに戻りたくないときは爪を布にひっかけて、抵抗して見せたりもします。「王ちゃん、あんた、それ、爪取れちゃうよう!」と私が指で離そうとすると、指をつかむこともあります。人の手は怖いはずですが、いくらかは慣れたのかもしれません。

こうした王子とのやり取りは、手乗り組のピポナたちとの世話の前です。人に甘えて遊ぶことが、彼らの日課でもあるので、どうしても時間がかかります。なので、ピポナたちの前に、王子の世話をするのですね。

我が家に来た当初こそ、世話に手間もかからなかった王子が、外に出て、私とコミュニケーションを取るようになったことで、ピポナたちのイライラは次第に大きくなってきました。

ことに、コミドリコンゴウインコのピポナのやきもちはすさまじいものがあります。

彼女が我が家に来た9年前には、我が家には先住の中型の手乗りインコは1羽しかいませんでした。しかもその先輩は、片足が不自由だったので、今のピポナたちのように何度も外に出て遊ぶ、ということがありませんでした。加えて、怖がりのはずのオカメインコの先輩たちの一部が、ピポナを構い付けるものですから、ピポナにとっては、まさに我が世の春! 

それが、次第に中型インコの後輩が増えてきて、自分だけに家族の関心が集中するという状況ではなくなりました。ピポナは基本的に甘えん坊さんで、リーダーシップを発揮するタイプではない。それだけに、やって来る後輩たちはみんなライヴァルでしかありません。

こういう彼女ですから、王子が来た時、純粋なかごの鳥さんだったことに、さぞかし安心したことでしょう。ところが、だんだん環境に慣れて、自分の権利を主張するようになりました。飼い主のかあさんも、「あんた、かわいいねぇ~💖」なんて甘い声をかけて目じりを下げたりしている。その様子を観るたび、彼女のイライラは募るようです。

「かあさん! おうじ、てのりじゃないのに、なんで、外に出すの?!」

ピポナに何度抗議されたかわかりません。でも、王子としてももはや、外に出ることは日課なので、いまさら出さないわけにいかない。人の手や頭には怖くて乗れないけれど、外で少しでも飛んで、ストレス解消していますから(今は、自分の出る時間が、先輩たちより短いことに抗議することがあります(^^;)。

最近では、ピポナの抗議に、ほかの中型インコたちが乗っかって騒ぐこともあります。まさに、”手乗り組vs手乗りじゃない王子”の様相です(だからって、手乗り組が仲が良いかというと、そうじゃあないんですわねぇ・・・・)。5対1なんですが、かごに入っていれば、怖いこと無いですから、「てのりじゃないくせに!」「てのりのくせに!」と、やりあっているようです。

王子がわりに友好的なのは、私だけだそうで、相方に向かって王子を褒めると、悔しそうな顔をして、「何? なに? ふ~ん、そうなんだぁ」とつぶやいた後、「ピーちゃん(相方は普段は、ピポナをこう呼びます)、かあさん、王子がかわいいんだってよぉ!」などと告げ口してみたりするのでした。「ままは、ピーちゃんがかわいいけどねぇ♬」と付け足すのも忘れずに。

王子を迎える際、問い合わせで彼がいるお店に電話をしたのです。あれこれ話しているうちに、電話口で店員さんが「そうそうそう! 案外、環境に影響されますよねぇ!!」と、共感してくれたことを思い出しました。我が家の場合数がいますから、集団の色に染まるのかもしれません。

そのうえで、この家で楽しく暮らすにはどうしたらいいか? を、自分なりに観察しながら考えるようです。

暑い日が続いていますね。我が家でもやっと、冷房の準備をしました。ただ、高齢の子もいますし、今の暑さが快適な子もいます。クーラーが苦手って子もいるんですねぇ。明日は、冷房しますけれど、彼らの体調と相談しながらの夏が、始まるようです。

皆様も、くれぐれもご自愛くださいませm(__)m💕💛

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