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大丈夫かなぁ・・・・・???

一昨日の10月1日、千葉県の八千代市市民会館で、久しぶりに、山下一史&千葉交響楽団の演奏を聴いて来ました。

山下&千葉響を聴いたのも2か月半ぶりでしたが、何しろ会場の八千代市市民会館に行くのが、5年ぶりくらいのはずです。この会場は、山下&千葉響に好意的なホールなので、私は好きなんですね。

ホールがホームページで推奨する最寄り駅は、京成線の八千代台駅。ここからバスに乗るとよい、という案内があります。けれど私は、その案内に逆らって、八千代台からではなく京成線の大和田駅から歩きます。まぁ、交通費を節約したいっていう部分もありますが、それ以上に、街の雰囲気を知るには歩くのが一番ですからね(とは申せ、君津はもうバス使います、ハイ)。

八千代市のホールの場合は、片道約25分。割にゆっくり歩いてもこのくらいですから、陽気が良ければ、ちょっとした散歩になりますね。いささか雲が多かったのですが、快適な秋の散歩になりました。

さて。無事にホールに着いたら、すでにホワイエにはぎっしりの人! 開場までには相当時間があったのですが、お弁当を食べながら楽しそうに談笑しているグループが、かなりありました。地元の方々が秋の行楽として、来られていたのかもしれません。

人の多さに圧倒されて困惑しているうちに、ホールに入れる時間になりました。くたびれていたので、そそくさと入って着席した私です。

時満ちて、開演。今回はヴァイオリニストの千住真理子さんがソリストでした。今回プログラムは、千住さんとの共演がメインのオール・モーツァルトが前半(2曲)。後半は、クラシックの中でも割に有名な作品をいくつか並べた、という構成です。クラシックへの入門コンサートというコンセプトだったようですね。

実は今回の山下&千葉響&千住真理子の一団は、この八千代市でのコンサートの前日に、千葉県の多古町で、同じプログラムでの演奏会を行っていました。移動日なしのツアーだったんですね。暑さも残るし、ホームホールがない状況ですから、借り物のホールでリハーサルもしたようです。

そうした状況を知る私の懸念が当たった、と、申し上げると不遜かもしれません。ですが、オープニングのモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲の勢いのなさに、愕然としました。かつて、このコンビは、立ち上がりが悪くて、私を苛立たせたものですが、そうしたかつての悪い癖が出ている気がしたのです。

山下さんは、最近、モーツァルトを取り上げることも多く、この「フィガロの結婚」序曲も、何度も聴いているのですが、最近では聴くことのなかった、聴いている側が居心地の悪さを感じてしまう重さを感じたのでした。

そもそも、山下さんの雰囲気にいつものような迫力がないんですね。登場された時の、客席を惹きつける明るさが感じられません。明らかに、蓄積された疲労が、にじみ出ていました。

しかも、千葉響の弦楽セクションに、首席奏者がいないんです。コンサートマスターの神谷未穂さんは、仙台フィルの仕事で欠席だと知っていたのですが、ほかの首席奏者までいないとは、どうしたことか??? 私には事情が分かりませんが、これも、山下さんにはかなりのご負担だったのかもしれません(代役のコンサートマスターの女性は、私には見覚えがなかったですし)。

加えて、こういうコンサートの場合、山下さんはほぼ毎回、MCを務めておられるのですが、今回彼の声は一切聴けませんでした。

後半の、山下&千葉響だけのプログラムになったら、いくらかマシにはなったのでしたが、それでも、足掛け8年聴いてきて、このコンビの醸成された演奏を知る私には、物足りなさを越えて、心配にすらなった のです。

実は、このコンビ、今週の木曜日の夜、「アジア・オーケストラ・ウイーク」という、文化庁主宰のコンサートに出るんです。もちろん、初めてですよ(あ、山下さんは、12年前、仙台フィルを率いてご出演でした)。しかも、プログラムがなかなか意欲的だったりするんですね。

おそらくは、山下&千葉響、この木曜日のためのリハーサルも並行してやっていたりもしたのでしょうね。それが難航していることで、いささか両者の間に亀裂みたいなものができているのかもしれない。

もちろん、これは私の勝手な憶測にすぎません。神谷さんをはじめとした首席奏者が戻ってくれば、大丈夫なのだろうとは思います。杞憂であればいいのですが、あまりにも貧相さが出た演奏だったので、私自身、がっかりする以上に、木曜日が心配になったのでした。もちろん、私も聴きに行きますから、余計気がかりなんですね。

私が知る限り、今年の10月の山下&千葉響ほど過密スケジュールになった記憶がないんです。つい最近まで、残暑が厳しかったですし、心身の疲労も相当なものなんでしょう。それが演奏に出るのは、人間らしいと申せばそうなんですが、木曜日は、山下&千葉響の晴れ舞台でもありますからね。ここ最近の急成長ぶりを知る私は、存分に実力を発揮してほしいと、切望しているのでした。

頂いてきた鹿さんのように、気がかりが消えない私なのです。

急速に、秋がやってきましたね。寒暖差が大きくなるようです。皆様、くれぐれもご自愛くださいませm(__)m💕💛

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