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アプリコットネクター、危機一髪!!!

我が家に、「アプリコットネクター」という品種名のバラがある。
何度か、このバラとの出会いは記事でも触れているけれど、5~6年前、当時の職場からの帰りに立ち寄ったホームセンターで見つけたのだった。

頂いてきた画像のバラは、「天津乙女」だそうだが、うちのアプリコットも、色味とかはよく似ている。

うちの子は、甘くて優しい香りがする。加えて、耐病性が高いそうで、本当に丈夫だ。迎えた年とその翌年には、大量にアブラムシが付いたので、さすがの私もその時は農薬を使った(この時、注意はしていたのだけれど、アレルギーが出て、ひどい目に遭った。以来、薬は使っていない)。だが、それ以降は、虫もつかないで、元気に育ってくれて現在に至っている・・・・・、はずだった。

<注意!! この後、虫の話が出てきます。虫が苦手な方、特に芋虫系が嫌いな方、ここで引き返すことを、お勧めいたしますm(__)m💕💛>

今年の酷暑で、何度かばてている風情も見せながら、けなげに何度も花も見せてくれたりしていた。酷暑にKOされている私にも、その香りは優しく香ってきたものだ。

ところが。やっと暑さも過ぎて、一息付けたと思っていたら、アプリコットの様子がおかしい。ほかの、ロブロイとか、ミニバラ(夏の初めに、”見切り品”として売られていた子たち)たちは、元気を取り戻してきているのに、アプリコットだけ、妙に元気がない。ほかのバラたちが、葉を茂らせ、新芽を出しているのに、アプリコットだけいつまでもいじけた状態でいる。

水切れもかなり悪い。ロブロイが2日に一度は水を欲しがるのに、アプリコットは、どうかすると5~6日に一度くらいしか乾いてこない。本来、樹勢が旺盛で、ロブロイと競うようにして育ってきた子なのに、だ。

今日は一日快晴だというので、ベランダに布団を干した。そのついでに水撒きもするのだが、アプリコットはどうにも微妙な具合だ。

   ま・さ・か・・・・・・。

私は、アプリコットの枝をもって、ゆさゆさ揺らしてみた。すると・・・。

   ガビィィィィィーーーーーーン!!!

ゆらゆら揺れるではないか!! 株元が、今にも抜けそうなくらいぐらついている。持ち上げると、そのまま抜ける風情である。

  あ・い・つか!!!!!(# ゚Д゚)???

少し悩んだ。相方は今日泊まり勤務の2日目で、もうしばらくしたら、帰ってくる。それまでに、ピポナたち第一陣の世話を済ませておかないと、後の段取りが厄介になりそうだ。

しかし! このまま放置しておいて、致命傷を食らったら泣くに泣けない。私に、バラの強さと面白さと魅力を教えてくれた子なのだ。かけがえのない相棒であり、先生でもある存在だ。手早く庭の水撒きなどを終えると、私は植え替え作業を始めた。

鉢から樹を持ち上げると、拍子抜けするほどすぐに抜けた。しかも、根っこがほとんどない。間違いなく、あいつらが鉢の中にいる!!!!!

鉢を、広げた新聞紙の上に傾けて、鉢の中の土を出す。

出てきた。早々のお出ましだ。しかも、2匹も、まぁ、ころころ太りおって・・・・・!!!!! 

予想通り、園芸上での私の天敵、コガネムシの幼虫である。その後も、ごろごろ出てきて、都合、私のアプリコットの根をほぼ食い尽くしていたのは5匹の連中だった。どれもまぁ、憎たらしいほどに丸々している。これでは、良く知らない人が、カブトムシなどと間違えるのも無理はない。まぁ、カブトムシの幼虫は、この2倍~3倍はあると思うけれど(もう長い間、カブトムシの幼虫にお目に掛かってないので、正確なところはわかりません)、身体が白っぽいし、頭部がオレンジ色をしているという基本が同じなのだ。

だが! カブトムシの幼虫は、鉢植えの土の中にはいない、断じて!!! 
カブトムシのお母さんは、雑木林などの木の根元の腐葉土に卵を産む。卵からかえった幼虫は、そうした腐葉土を食べて、成長するのだ。

この夏、我が家の周辺にはどうしたものか、コガネムシがかなりいたのだ。ベランダにも死骸がいくつもあったので、気になっていた。酷暑が本格的になってからは見なくなったので、安堵していたのだったが、どうやら、うちのバラに卵を産み付けていったらしい。

薬も使わない、安全な土の中で、孵化した連中は、適度な湿り気を楽しみながら、私のアプリコットの根っこをむしゃむしゃ食べて成長したもののようだ(一匹のコガネムシがどれだけの卵を産むのかは知りませんが、おそらく、湿度に負けず孵化した連中が成長するんでしょう)。連中の食欲のすさまじさと、植物が受けるダメージの大きさは、私も何度も見せつけられている。

何しろ、生きる上での生命線である根っこを、食われるのだもの。根っこがダメになれば、栄養分はもちろん水分も吸収できないから、生命の維持ができない。そうなれば、枯れてゆくしかないのだ。

今年の初めに植え替えたときは、立派な長い根っこがあったのに、今やその陰すらない。ただ幸いに、白くて細い新しい根っこがたくさん出てきている。ここに望みをかけて、新しい鉢と土で植え替えをした。

「ごめんよぉぉーーーーー(>_<) つらかったよなぁ・・・・・」

そういいながら、植え替えをして水をたっぷり上げると、なんだかアプリコットがほっとしているような気がしたものだ。夏の間、何度か縮れた花をつけたのだったが、あれは、バラからのSOSだったのだろう。

これから寒さに向かうし、バラは落葉樹だから、葉を落として休眠に入る。それまでに、何処まで回復させられるかが勝負だろう。根っこが回復してくれれば、安心なんですがね。

え? 取り出した虫、どうしたって? 聴きたいですか、そうですか。

野鳥に食べてもらおうと思って、鉢受けの皿に入れて、外の塀の上に置いておきました。ですが、鳥さんが来てくれなかったらしくて、夕方観に行ったら、みんな息絶えていました。土の中で過ごす時期ですから、日光に当たるといかんのでしょうね。遺体は、使っていない土が入ったプランターに乗せておきました。そのうち鳥さんが食べてくれるかもしれませんね。

夏に出会ったコガネムシたちに、「葉っぱは食べていいから、うちの鉢植えに卵産みなさんな」と、言っておいたのですが、彼らには通じなかったようです。残酷の誹りは甘んじて受けますが、アプリコットをみすみす死なせるわけには参りませんのでね。

今回の救出劇の結果がどうなるかは、私にもわかりません。おそらく、年末か年明けにもう一度植え替えすることになるので、それまでにははっきりするでしょう。命との暮らしは、本当に油断できないです、はい。




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