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宅建があると、マンション管理士試験で有利なのか。

 私が宅建・マンション管理士試験に独学で合格したときの経験から書いています。

 宅建があると、マンション管理士試験でどのくらい有利なのかみてみました。

宅建試験では「権利関係」として、
民法10問
借地借家法2問
不動産登記法1問
区分所有法1問
が出題されます。

 権利関係の民法は、意思表示、代理、時効、不動産物権変動、抵当権、債務不履行、契約の解除、売買、賃貸借、不法行為、相続が出題されており、テーマとしてはマンション管理士試験とおおむね重なります。
 借地借家法は、マンション管理士では毎年出題があるわけではありません。民法の賃借権の枠で出る年があるという感じです。
 区分所有法は毎年1問出題されています。集会決議の出題が多いようにみえます。マンション管理士試験では、区分所有法メインの試験になります(宅建のメインは宅建業法です)。

宅建試験の「法令上の制限」では、
都市計画法2問、
建築基準法2問、
が出題されます。
 ここは宅建の方が出題が多いので、既存知識を維持してもらえればよいのかと思われます。
 なお、マンション管理士試験では、建築基準法の集団規定はほとんど出ません(マンションを建てる前の話なので)。

宅建試験の「税その他」では、
建物1問
がマンション管理士試験とも関連があります。
 構造や材料のテーマですが、マンション管理士ではコンクリートがほぼ毎年1問出るので、コンクリートの出題が重なることとしておきます。
 宅建で建物が免除科目の場合は、勉強しないとなりません。

 比べると、マンション管理士試験の方が宅建の試験問題より深い知識が要求され、正解することが難しいです。
 マンション管理士試験は、宅建では出題されない会計知識なども要求され、区分所有法・標準管理規約をかなり深く、建築設備を幅広く勉強しなければなりません。
 以下のように、出題範囲が重なっているので、初めて学習する人よりは理解しやすいのでしょう。
 不動産登記法は、マンション管理士試験では正解がかなり難しいので、知識が活きないことで有利とはみていません。
 まとめると、約10問分は既存知識が活かせるかと思われます。

宅建         マン管
民法10問     → 6問
不動産登記法1問 → 1問(有利ではない)
区分所有法1問  → 1問
借地借家法1問  → 民法に含めた
都市計画法2問  → 1問
建築基準法2問  → 1問
建物1問     → 1問(コンクリート)

 宅建を持ってるからとあなどらない方がよいです。マンション管理士試験の受験生の半分以上は宅建を持ってるようなので。
 マンション管理士試験は、宅建の8倍以上は合格しにくいです(個人的な感想)。
 ちなみに、私は、宅建は2週間くらいの勉強で合格しました。一応、法律屋さんのハシクレで、民法のインプットが省けてる状況だったからだと思います。

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