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のび太って、私の理想の強さかもしれない。

1年生から5年生までが通ってくれている、造形クラスでの出来事だ。
みんなでローラーを使ってステンシル(文字の転写)を楽しんでいると、偶然、四角い形と数字の「0」に見える形ができた。それを見た1人の男の子がのび太のテスト用紙だと言ったことがきっかけで、「のび太ってやばいよね」という話題になった。
0点なんて、普通はとらない。
遅刻しすぎ。
廊下に立たされてばかり。
寝てばかり。
すぐ泣く。
などなど。
射撃がうまい。
あやとりが得意。
という、良いところがあるのもみんな知っている。
「でも…なぁ」と、それ以上にマイナスの部分が気になってしまうようだ。
きっと得意なことよりも、0点や、遅刻の方が、彼らにとって大きな意味を持っているのだろう。
小学生の頃なんて、学校や家にいる時間が長いので、そこで評価される部分に価値を持ちやすくなるものも当然だ。

もし自分がのび太だったらどうだろう。
私も想像してみた。
宿題をやっていかなかったら、次の日学校休むだろう。
遅刻しそうになったら親に送ってもらうだろう。
そう考えると、のび太ってとっても強い人なんじゃないだろうか。
のび太はアニメのキャラクターだから!というツッコミが入るかもしれないが、落ち込んで泣いてもまた学校に行って行っている姿は、私にはかっこよく思えた。
私の求めている、「無理して頑張らなくても、自分を応援してくれる人はいる」を体現している存在なのではないかと思えてきた。

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