行列ができるからって美味しいと思うのは、日本特有?
こんにちは!長年、海外に住み、日本に帰国後、英語を教える帰国子女の、スグリンガルです。
「行列のできる〇〇店」という商品名が、以前流行りました。
「行列」は普通、アメリカ英語では “line”、イギリス英語では “queue” というコトバを使います。だから、私のいたオーストラリアでは、"queue"が一般的。「ライン」というと、何なのか、にわかに分からないときがあるので、未だに"queue"と言うときが多いです。
例)
This shop is so popular that there is always a long waiting line.(=この店はすごく人気で、いつも長い行列ができている。)
Wow! Look at this long queue! We probably have to wait for an hour to get in.(=すごい!この長い行列見て~!中に入るのに一時間待たなきゃねぇ。)
※queueは「キュー」と発音します。
こんな感じです。
でも、この行列に「あえて」並ぶのは、日本人特有です。
もちろん、外国の人も必要とあらば、行列に並びます。
でも、本当に「あえて」なので、並ばなくていいオプションがあれば進んでそちらを選びます。
この「みんなが購入するために列を作るモノはきっと良いモノ」という感覚は日本人ならではなのかもしれません。
列に並んで「待つ」という行為が、効率という観点からは「時間の浪費」や「モノへの執着」と結びつくと考える合理的な考えとは少し異なっているからです。
もちろん「それだけ自分はゲットできるモノのすばらしさを分かっているんだ!」とか、「この商品を購入すると自分の利益として何倍もかえってくる」ということが分かっていると、海外の人も絶対並びます。
つまり、この「合理性」という考えを物事の尺度ととらえることが、英語スピーカーの中では案外多いのです。
「効率的などうか」、「他人に納得してもらえるような説明ができるかどうか」、「自分が損しないかどうか」
というこの合理性を追求している英語文化は英語の文章の組み立て方にも表れていると思います。
"I like this, because..."(=他の誰でもなく、「私」が「好き」、なぜかって言うと・・・)
という文章の並びからもそうですよね。まず、誰についてか、そしてどういう感情か、行動を取るか、そして、理由、という順番です。
「この携帯、すごく小さいから、好きなんだよね~」(話す対象のものが先にきて、理由・背景を説明し、それから、自分の感情を最後に話す)
ね、日本語と全然違うのです。
日本語が悪いとか、英語が悪い、とか、そういう問題ではないのです。ただ、この順番、一度頭にしっかり入ると、英語スピーカーの考え方が手に取るように分かるようになります。
皆さんも、今度長い行列に並ぶときは、必ず英語の本を持参してくださいね!
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