ハロウィーンの「トリックorトリート」ってなんだろう?から、英語文化を考えてみよう
トリックorトリートってよく言うけど、この意味、知ってる?
"trick or treat" = トリック or トリート
trick = いたずら
treat = お菓子
どちらか選べ、の意味なんだけど、
どちらも「??」と思う人、いるはず。
trickは、日本語でも、手品のときによく使う、トリック。
手品のトリックのほかに、色々な意味がある:
(from英語辞書)
trick:
①だます
②かつぐ
③くわだてる
つまり、全然良い意味がない。
なぜ、こんな単語が「手品のトリック」と同じ意味になるのか、と言いたいくらい、良い意味ではない。
実は、「手品=magic(マジック)」というコトバ自体、いわゆる「手品」と「魔術」という、二つの意味がある。どちらかと言えば、後半の「魔術」の方が主流。
昔は、天気や豊作を占ったり、占星術で人の未来を予測する、魔術師や祈祷師が、重要な地位を占めていた。
頼れるデータなんて、なかったからね。
そんな彼らの使う技を「magic」と言っていたのだ。
そこから転じて、
"trick" = 人をだますことができる技
という意味になっていった。
treatは、お菓子。
と言いたいけど、もしかしたら
treat = 扱う
として習った人も多いのでは?
その通り。だが、名詞にすると、ちょっと変わってくる。
(from英語辞書)
treat:
①めったにない、良いこと
②おごること
という意味がある。
もともとの語源は、ラテン語の"trahere"というコトバ。
このコトバは、「交渉して、自分の良い方向にもっていく」という意味がある。転じて、交渉して、相手から良いものを引き出す、という意味になっていった。
つまり、人にもらうもの、おごってもらうもの、を指してよく使う。
"I treat you a dinner." = 「晩御飯、おごるよ。」
"I was treated nicely by him." = 「彼にとてもよくしてもらった。」
同じtreatでも意味合いが少し違ってくるので、注意。
この前半のイミが、"treat or treat"のtreat。
だから、直訳すると、
「ダマされたりイヤなことが起きてほしくなかったら、私になにか食事を恵んでくれ」
というわけである。
「いたづら」とか「お菓子」とかそういうカワイイものではないw
「生きた英語を勉強しないと、イミがない」
のイミ、わかった?
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