特別編⑩唇よ 厚くキミを語れ
実家帰省中に、馬場裕一さんが永眠されていたようだ。
ネット断ちしていたワシは自宅帰宅後に知る。
そんな馬場さん、親しかった訳でもなく、
麻雀も一度だけしか同卓した事が無い。
だけど、とても身近に感じられたお方に思っている。
ワシのイメージの馬場さんは、まさしくこの画の通り。
唇に特徴があり、タバコ。
片山まさゆきさんの漫画を見ていたから、
なんとなく馬場さんを知っていただけという程度であった。
どんな人なのか?良く知るようになったのは、ここ数年のこと。
『馬場裕一の見た夢』
この書籍を読んで、点情報だった馬場さんの事が線でつながった。
高校時代から麻雀が好きで好きで・・・という部分には、何故か共感・(笑)
竹書房まで行ってしまう行動力には驚きしか無かった。
それを受け入れてくれた、竹書房の当時社長もスゴイと思うけど。
そんな馬場さんと唯一の同卓は、札幌在住時に某店での事であった。
札幌に来られていたのは、麻雀最強戦の立ち合い人としてだった。
ワシは、予選には参加していなかったが、終了後にフリーゲストとして、
同卓する機会を得る事が出来た。
予選決勝戦で敗退した2名とワシの3名での卓組だった。
ワシは麻雀をしながら馬場さんの実物を見て
『漫画とおんなじ感じ。でも、唇は思ったほど厚くない』
と大変失礼な事を思っていた。
馬場さんは、終始にこやかな表情だけど、真剣に麻雀を打ってくれていた。
その姿勢は、当時はまだ設立されていなかった
”GPC(グッドプレイヤーズクラブ)”
のGPC憲章そのままだったように思える。
『決勝進出者2名が居るから、苦戦しそうだなぁ~』
という言葉から始まり、和了手を誉めたりなど、アツく語りかけてくれた。
漫画のような意地悪な感が無く、好印象しか無かった。
ワシ、お邪魔だったかな?と少しだけ思ったが、場を和ませるトークだと、
すぐに判り、そんな人柄も感じる事が出来た。
麻雀の方は、東場はその2名が安手の応酬。
南場に入り、ワシと馬場さんが高打点狙いの手組で・・・という内容。
オーラス、3着目の馬場さんは倍満ツモがTOP条件だった事もあり、
”アレ”を目指して打っていた。
そう、メンチンを目指して手組をされていた。
ホンイチから字牌雀頭を落としてのものだった。
和了は無かったが、最後に”メンチンのバビィ”を生で見れたのだ。
それだけでも嬉しかったが、終了後に振り返りのコメントなども、
アツく語ってくれた。
ちなみに、この麻雀の結果は、ワシがTOPなのは言うまでもない。
先の馬場さんの書籍に小島武夫プロに関する記述があった。
その中の挿絵で、”雲の上の人、小島武夫”を表現する画があった。
この画を初めてみた時、とても深い意味がありそうと感じていた。
小島武夫プロが雲の上の人だという表現と、
馬場さんが逢いに行く!!
という2つのモノを感じていた。
そして、その時が来てしまったのだ。
馬場さんは永眠されて、画のような階段を一歩ずつ登っている最中なのかなぁ~
そうであって欲しいと願うだけ!!
ぷくぷく