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9/9 アニスパ 復活

アニスパ が復活した。

文化放送開局70周年記念の一回こっきりの特番で、とは言えなんでこんなタイミングで復活したの、というのはファン一同疑問はあった。ヨルナイトでもどうにもこの企画に乗り気じゃなさそうな鷲崎さんの姿があったし。
しかしどうだろう。実際に2時間話させてみると、相も変わらず化け物コンテンツぶりが露になった。まずは早速、冒頭から暴言。

局内で堂々と暴言を宣っていが、こんなもん局の上の人間がやってるプロジェクトなわけで、文化放送で今後仕事をする気がないのかと思わせてくれる。
ちなみにこの会話はその後、奇跡が生んだ伏線回収になっており、ゲストの佐倉綾音が思い出に残ってる回はどこだと聞かれた際、ディレクターの渡会さん(ダーク渡会、と発音しており、これは間違いで、ダークがつくのは片寄さん)が男性ゲストの無気力ぶりにキレてスタジオに乗り込んだ回(その瞬間自体は放送はされていない)、と挙げていたが、その後、その名前を間違えられた片寄さんが、空き時間にブースに乗り込んできて「その愚策、俺がやった」と言いに来たという。

美しい流れである。言いっぱなしにならず、批判すぎず。浅野真澄という人は一分に一回は暴言を吐くのだが、業界で生きて行けるのは、これほど脇が甘すぎるので、許さないとそちらの度量が問われてしまうのもあると思う。まぁ狂犬過ぎて定期的に揉めてるのだが。
見事なパワーバランスの下、流れるように、呼吸をするように暴言を吐き出す浅野さん、それを突っ込み笑う鷲崎さん、のツーカーが合って初めて成立するもので、浅野さん一人だったり突っ込まない人を相手にすると言いっぱなしの暴言で終わる。とにかく掛け合いが早い。浅野さんの暴言を、ちょっとでも立ち止まって(倫理的に大丈夫?)とか確認しちゃうと途端にダメになるのを、ツッコミのスピード感で流す。絶妙である。

この番組は、私がアニラジにハマったきっかけだ。新聞のラジオ欄で発見して、1134に合わせて聞いてみたら凄く笑えて、それから地方民なので毎週頑張ってアンテナの位置を探って、外国の放送交じりのなか聞き取って、という老人ラジオリスナーなら誰しもやったことのあるやつを同じように経験させてくれた。それからの日々は、学校やら何やらでひたすら布教活動をした。典型的なオタクである。
しかしそんな自分でも後半のアニスパは聞いてない。浅野さんの下品さはツッコミとのギリギリのバランスのうえで成立してるが、ここがある時から出過ぎて、攻撃性を押し留められなくなっていた気がする。ちょっとでも意見の合わないファンをアンチと呼ぶようになって、長らくファンだった自分もアンチ扱いされてるのかぁとか感じられるようになって、そこから鷲崎さんの方しか聞かなくなってしまった。
アニスパ終了してからというもの、たまにヨルナイトで浅野さんはゲストで来るようになったが、暴言は相変わらずだが、もはやあの頃の四方八方が敵みたいな雰囲気は落ちていた。たぶんあの一時期だけキツかったのだ。

パーソナリティーだけでなく、企画も良かった。構成作家の諏訪さんが、あの頃はまだ才能があったと自分で言っていた最後あたり。あとは例えば、宮野真守を呼んでアゴンゲリオンというアゴ弄りをし、語尾にバンビつければ全てポップになるという間違った思考パターンで成立する新谷良子を尾行する企画、尾行バンビとか。
15年前の記憶。

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