猫の顎
イモムシから育てて飼っていた、最後の蝶々だった「猫の顎」が外に出たがった時、さすがに寒いよ、今はストーブを焚いてるから温かいんだよ?とちゃんと伝えたら家にいるっていうんじゃないだろうか。と半分位思った。
だけど、猫の顎は物凄〜くマイペースだし、ずっと年上イモムシ達にゾロゾロ囲まれて来た強さがあって言うことを聞かなかったからしょうがない。君おもしろいもんね、おもしろい蝶生を!いい蜜を飲めよ〜〜と送り出す。
その晩、嵐が来た。
夜の間中とてつもない土砂降りになった。こんな時の後悔も心配も相手のためにならない、だから祈るんだなと、この嵐の夜、屋根のある場所で、気持ち温かい場所で何とかなってるあの子を想う。人生で一番長い大雨だったが止んで、朝日が出て、ドアを開けたら猫の顎が飛んでいた。
意外と気を使ってくれるんだなあ!と思う(笑)
猫の顎とはその後、山のコンビニを出た所でもばったりと会った。後ろからぶつかってきて、よっ!おうっ!みたいな感じで。その日はめちゃめちゃ1日中ハッピーだった。
元気でね!
家は7匹飼ったけど、
イモムシゴッドマザーのsちゃんは13匹の蝶を飼ってて本当にすごかった!!
最後の蝶々を見送ったsちゃんの、静かで美しい美しいnoteを貼らせてもらおうっと。
取っておいた綺麗な包装紙の整頓をしてたら、チビコが
「あ!ちょうちょがいる!」
と言った。金の梅図の包装紙だと思ってたけど、一匹だけ蝶々が描かれてたのだ。
家のキッチンの棚の裏に貼ってあるキンキラ壁紙によく似てたから、チビコと一緒に蝶々を切り取って貼った。
蝶々達がいかにも喜びそうな所だ!