市場の変化に対応し、最適解を見つける【奥田惇人】
「株式トレーダー」金融に携わる者や、投資に興味がある人であれば、必ず聞いたことがある言葉。しかし、どのような業務内容なのか知らない人が多いのではないでしょうか。今回は、弊社のトレーダー奥田にインタビューし、トレーダーという職業のやりがいや業務内容について聞いてみた。
―――出身地や社会人になる前までの経歴を教えてください
出身は宮城県仙台市です。父と兄の影響で5歳から硬式野球を始め、大学まで野球一筋でした。中学では東北大会に優勝して、全国大会へ出場。高校は大先輩であるダルビッシュ有さんや、大魔神佐々木さんなどが所属していた東北高校に進学しました。甲子園出場など、チームとして結果を出した思い出がたくさんあります。個人的には公式戦で、0ストライク3ボールから場外ホームランを打ったことが一番記憶に残っています。打順は、4番バッターでしたが、チームメイトにはプロ野球やメジャーリーグに進んだ人もいるため、私は「昔4番目を打っていました」と謙遜しています。
―――大学時代はどのように過ごしていましたか
大学はぼんやりと東京に行きたいという気持ちがあり、指導者同士の繋がりもあった東京農業大学経済学科に進学しました。大根踊りが有名な東農大でも野球漬けの日々を送り、朝は4:30起きで夜は19:00近くまで練習していました。学校の目の前にある寮で生活をしていたので、通学は楽でしたが、1人3畳ほどのカーテンで仕切られた4人部屋に、毎日点呼が22:00にあるという生活で、どう頑張っても6時間しか眠れない生活を送っていました。休みは週1日ありましたが平日だったこともあり、バイトもできず学校終わりに外食をするくらいしかしたことがありませんでした。
しかし、大学1年の冬にコロナウイルスが流行し、生活が一変しました。寮は封鎖され、自宅待機を余儀なくされました。部活動もできないのでひたすら家でゲームをするか、株式のトレードをするか、読書をするかの生活を送りました。ゲームは1年間で2000時間をスマブラに費やしました。性格的に1つのことを繰り返し何回もやり続けるのが好きで、格闘ゲームは相性が良かったです。格闘ゲームの強さなら、ゲーム人口の上位1%くらいには入っている自信がありますが、株だけはまだまだチュートリアルの途中です。大学時代は株投資に目覚めた時期もあり、投資開始1年目は有名な企業を買う、2年目にファンダに目覚め適時開示を読み始める、3年目にバリュエーションじゃなくタイミングとリスク管理だと気づくなどの株式市場の前線で活躍している方々が進んできた王道をなぞり学びました。各工程をスキップはできないですが、試行錯誤を重ねいち早く先人の肩に座れる人が、今後市場の前線で頭角を現すのではないでしょうか。
―――新卒での就職と、その後のキャリアについて教えてください
就職活動は、自分が事業立ち上げできる可能性がある企業に絞って行っていました。 大学時代に、SNSアカウントを複数作り、収益化の目途がたった経験からも、人を雇用して事業をまわすということや、仕組みづくりに非常に興味があったからです。株は好きでしたが、金融業界に進もうとは思っていませんでした。好きだけで通用する世界ではありませんし、ポジション制限や運用サイドに行けるのも一握り、リスクを取ってポジションを持てたとして、市場に左右される生活はどういうものなのかなど株式投資をしてみたからこそ、色々考えてしまいました。
最終的に、 新卒では当時株式を売買したことがあり、会社について熟知していたトレンダーズ株式会社に就職しました。事業開発部に配属になり、美容医療のメディアの立ち上げを担当しました。その後転職をして、個人の資産管理会社にて、ディーラーとして、国内株式を中心にロングショート戦略で売買をしていました。当時も肌で感じていましたが、この時の環境は非常に恵まれていて、一緒に働いていた方々が非常に優秀であり、多くのことを学ばせて頂きました。 指導いただいた方々には感謝しかなくいまの自分があります。
―――投資運用業界へ飛び込む決意をしたきっかけや理由を教えてください
運用業界以外で仕事した経験が一番大きいと感じています。新卒で美容業界に入り、その後も一時的に他業界で働きましたが、それぞれの業界に対してプライベートでも大きな関心や熱量を持っている人には到底敵わないと感じました。私自身趣味らしい趣味はなく、平日土日問わず、ついつい株のことを調べてしまうからこそ、他業界で就職して新たな一歩を踏みたいと思っていました。転職も経験しましたが、結局自分が一番情熱を持っている株式市場に関与する仕事こそが自分に合っていると再認識し、投資運用業界に飛び込みました
―――fundnoteに入社したきっかけを教えてください。
きっかけは、弊社CIOの川合がしていたX(旧Twitter )でのやりとりをみていたことです。以前から川合のことは、私募ファンド組み入れ銘柄をホームページに掲載していたり、各メディアへの露出が多かったりで認知していました。またセクターごとにベンチマークする人はこの人だというリストを作成しているのですが、中小型やIPOの分野では川合を参考にしていました。「ここで買っていたのは、川合さんだったのかなぁ」と妄想を膨らませていました。
そんな中、fundnoteがトレーダーを募集しているのを見つけ応募しました。応募後、連絡をとりはじめ、川合から「個人投資家にはいつでもなれるが、機関投資家としてキャリアを積むのは貴重な経験だ 」と言われ、その言葉に強く心を動かされました。そして創業間もない独立系投資運用会社に入社を決意しました。
―――現在の主な業務内容ともっともやりがいを感じる瞬間を教えてください
私の主な業務は、業務管理部に所属し、株式のトレーディングを行うことです。ファンドマネージャーからの発注内容に基づき、板状況や流動性を注視して最適な執行方法を考え、各ブローカーに注文を出します。また、投資判断に必要なデータの収集や加工もしています。
ポジションや流動性、リスク管理にはプログラミングを駆使し、情報の収集・加工、条件通知などを自動化しています。適時開示や大量保有、需給データなどをすべて人力で確認するには時間が足りないため、コードを使って情報収集効率を上げています。
やりがいを感じる瞬間は、トレーディングで安く買って、高く売れた時が一番ですが、 ここ最近はプログラムを組んで、各開示資料を構造化して、まとめるのが非常に楽しいです。
―――今後のキャリアビジョンやアセットマネジメント業界でどのように成長していきたいか教えてください。
会社としては、運用商品の幅を広げ、投資家の知識や経験、目的に沿った提案を行える環境の構築、そして市場平均以上のリターンを提供することを目指したいです。個人では、市場を知り尽くしたいと思っています。過去を遡ると、徹底した調査によるファンダメンタルズ投資、開示文言や時刻のずれといった条件検知の自動発注等々、今は失われかけているかつての優位性もまた違う場所で生まれていると思います。市場の変化に対応し、最適解を見つけるため、日々検証を続けていきたいと思います。
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