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プリンシプルとルールの並存から生まれる変化に強い組織づくり【後藤拓磨】

金融業において特に話題になることが多い「コンプライアンス」という言葉。今回はfundnoteにおいて、そんな「コンプライアンス」を担当する後藤拓磨の経歴や役割をを取り上げた。

ーーー出身地や学生時代のお話を教えてください

出身地は愛知県です。大学卒業までずっと、名古屋に住んでいました。中学、高校、大学は主に部活動に打ち込み、ハンドボール部に所属していました。ポジションはゴールキーパーです。大学は南山大学の人文学部心理人間学科卒業です。学生時代のほとんどを部活動に費やしていたので、部活動の記憶しかありません。ポジション的にもケガが多く、いつも身体中、青あざでいっぱいでした。
 

ーーー大学卒業後は、金融業界に進まれました。どのような経緯ですか

金融業界に絞り、就職活動をしたわけではありません。採用も野村證券しか受けていません。社会人として仕事をする上で、自分も成長しながら社会や会社に貢献でき、周囲からも仕事充実してそうだねと言われるような仕事に就きたいと思っていました。そこで当時親世代の大人に「好景気の象徴でバブルのとき、輝いていた会社はどこか」と聞いてまわりました。何人かから「証券会社」と言われました。「じゃあいま日本で一番大きな証券会社に行こう」と決め、野村證券を受けました。就職に関し、深く考えず、かなり単純に考えていました。
 

ーーー仕事について、これまでのご経歴を教えてください

新卒で野村證券に入社しました。スポーツをやっていたこともあり、定量的な実力主義で仕事がしたかったので営業を希望していましたが、配属されたのは業務管理本部傘下の支店総務課でした。コンプライアンス業務を中心に、支店の非営業業務をなんでもやるという役割です。
入社後、支店総務課社員として、札幌支店、徳島支店、西宮支店と3支店を経験しました。地域により違うお客様の特色や考えを知ることができましたし、転勤で各地の地域をみることができ、支店での業務は楽しかったです。その後、西宮支店に所属していた時に、関西の中規模支店の総務課を、大阪に統合するというプロジェクトが走り、私がいた西宮支店も統合対象となり、本社を兼務する形で統合プロジェクトに参画しました。
その後は、金融のデジタル領域でビジネスをやりたいと思っていたこともあり、社内公募でLINE証券に手挙げをし出向しました。LINE証券ではコンプライアンス部に所属し、新サービス、商品や新規事業の企画推進に携わったり、内部管理態勢構築、当局・自主規制機関対応をしたりしました。期間は短いですが、顧客管理部にも所属し、最近トレンドなマネーローンダリングやテロ資金供与対策に関わる業務も経験しました。そして野村證券を退職し、fundnoteに入社しました。
 

ーーーfundnoteに入社したきっかけを教えてください

LINE証券への転勤で東京に来た際、代表の渡辺と飲みにいったことです。その際、当時創業したばかりの旧社名KxShareでの展望をたくさん話してくれました。その時はLINE証券で挑戦したいことがたくさんあったので、展望にあまり興味が湧きませんでした。しかし、そこから創業メンバーと定期的に交流する中で、やりたいことや目指していることを聞き、自分もどんどん共感しました。僕も一緒に、金融界に新しい風を吹かしたい!と思い入社することにしました。


ーーーfundnoteでの役割を教えてください

1つは取締役として、社内の経営、執行、実務の態勢づくりや企画をしています。経営陣の考えやアイデアを具現化して、ビジネスにしています。また、スタートアップ企業として拡大していくための態勢を整備したり、課題点を改善したりしています。もう1つはコンプライアンス担当として、社内の内部管理態勢構築や社内の管理をしています。
 

ーーー金融におけるコンプライアンスについてどう考えていますか

お金に近い仕事なので社会的な責任や信頼は高い水準で求められていると思います。そのため日々コンプライアンスに関しては感度高く取り組んでいます。ただ、スタンスとしては、増田英次さん著書の「エモーショナルコンプライアンス」にあるように「ダメだ,ダメだ」より「正しいことしていこうよ」と前向きに考えるようにしています。最近のトレンドのようなルール・ベースではなく、プリンシプル・ベースでという考え方も大変共感しています。ただ、すべてプリンシプル・ベースでいいかと言われればそうではないと思っているので、ルール・ベースとの並存を意識しています。弊社もまだまだスタートアップ企業で課題が多くありますので、急ピッチで態勢整備しています。


ーーー今後の金融業界を取り巻く環境に対するコンプライアンスの役割はどう考えていますか

時代背景や技術革新もあり、金融業界もかなりのスピードで変化しています。そういった変化の中で、コンプライアンスやリスクに求められている水準はどんどん高くなっています。先ほどもお話しましたが、こういった環境下では、ルールベースだけでは変化に追い付かないので、プリンシプルベースで考えた対応をとることもコンプライアンスの役割として重要と思います。また、リスクの予知に関する技術やサービスも増えてきたので活用しながら、先回りの対応をしていくことも重要と思っています。
 

ーーーfundnoteが目指していることはなんですか

金融サービスを活用し、日本社会に貢献することです。ファンド運用はひとつの手段と考えています。デジタル活用や、ブロックチェーンのような新しい技術活用も積極的に行っていきたいですし、既存の枠組みに捉われない取り組みもしていきたいと思っています。見据えている先に近づくため、模索しながら1つずつ前進している最中です。

(完)


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