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デイサービスが集客目的でパンフレットを刷新する時に気を付けて欲しいこと

どうもこんにちは、藤見です。

「数年前に作成したパンフレットでは集客力に直結しない。もっと新規客を呼び込めるパンフレットに作り変える必要性がある」

そうした背景から、

「ウチも販促物(パンフレット)を刷新しようと思っているんですが、何かアドバイスはありますか?」といった相談が定期的に来ます。

僕がこの手の相談を受けた時に、まず最初に伝えるのは、

「集客ツールとしてパンフレットを作るなら、会社(法人)を軸にするのは止めて、自分たちの事業所(商品)に軸足を置いた方がいい」

と伝えます。

デザイン、写真、ページ数、そんなことよりもまずはこの軸足を明確にした方が絶対いいです。

なぜなら・・・と、

この話をする時に一緒に使っている話があるので、今日はその話を紹介します。

トヨタ本社のパンフレットで車を買いますか?

あなたが車を買う場面をイメージしてみてください。

国産車であれば、トヨタやホンダ、日産、ダイハツやスズキなどいくつもメーカーがありますし、外国車ならベンツやBMW、アウディ、プジョー、アルファロメオなど、他にも沢山のメーカーがありますよね。

さて、ここで質問です。

「これから車を買うぞ!」という時に、その車を作っているメーカー本社(会社)のパンフレットを見て検討する人はいるでしょうか?(いると思いますか?)

おそらく、ほとんどの人はわざわざ見ないですよね。

たとえばトヨタの「クラウン」を検討している(買うか迷っている)人が、

「トヨタ本社って日本のどこにあるの?」とか、
「従業員数が何人いる会社なのか?」とか、
「トヨタの社長の言葉が気になるな」とか、
「トヨタの工場って世界中にどのくらいあるの?」とか、

こういった点を気にして買うでしょうか?

これはあくまで僕の想像ですが、
一切考えないと思います。

実際にクラウンを購入する人は、先ほどの視点よりも、

「グレードが変わると内装や価格がどのくらい変わるかな?」とか「実家まで往復した場合にどのくらいガソリン代が掛かるだろう?」とか、「万一、故障や不具合が発生した場合に、どこで直してもらえるだろう?」というような、より現実的なイメージに繋がる情報を意識すると思います。

つまり、

クラウン(商品)の購入を検討している人が事前に意識して目を通したものは、そのメーカー(会社)軸で書かれたパンフレットではなく、あくまでもその車種(商品)のパンフレットになると思います。

※ディーラーに足を運んだり、展示車のシートに座ってみたり、実際に試乗車を運転してみたりと、他にも購入動機に繋がる行動や情報収集をしていると思いますので、「1冊のパンフレットだけで購入したわけではない」とは思いますが、購入までの過程で目にしたのは「その車種について書かれたパンフレットや案内」だったはずです。

もっと言うと、

商品を購入しようとしている人が見たいのは、「その商品を軸に書かれたパンフレット」であって、「その商品を提供している会社(法人)のパンフレット」ではないわけです。

つまり、

僕が冒頭で言っていることは、(もうお気付きだと思いますが)

法人名を引き立てるための飾り付けがされたパンフレットで、デイサービスやショートステイといった商品を買おうと思う人って少ないんじゃないですか?

ということです。

これはなにも法人の沿革や歴史、創業者の言葉が不必要だ。と言っているわけじゃなくて、あくまでも集客目的で作り変えるならという前提でアドバイスを求められたとすると、会社軸の典型的な情報はいらない。というか、そこは誰も見てない。

という話です。

しかしながら、

今もまだ多くの会社や社会福祉法人、医療法人が「会社軸のパンフレット」を集客ツールとして躍起になって活用しています。ずっと似たものばかり作っている。

そんな状況が長年続いている業界だからこそ、そもそもの軸足を修正しないまま作っても目的に近づけないかもしれない。

どれだけ手を加えても、どれだけコストを投じても、どれだけ綺麗に作り変えても、そのパンフレットの出来栄えを気にするのは銀行や取引先くらいかもしれない。

本来あなたが見てもらいたかった人(新規顧客)にとって、そこに書かれた内容はあまりにも退屈で、興味がないものになるかもしれない。

というわけで、

リニューアルをするなら、そのためのコストも当然掛かる作業になると思いますので、事前に軸足の見直しをしてから着手してもらえれば、というお話でした。

紙代もインク代も印刷代も同じように使うなら、より効果的な表現でアウトプットしていきましょう!

それでは、また!

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藤見 ひでゆき
ここまで読んでくださってありがとうございます!