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まっくら、女と刀、君たちはどう生きるか

伊藤野枝の本に続き、森崎和江の「まっくらー女鉱夫からの聞き書き」や中村きい子の「女と刀」を読んで、頭の中はずっと明治から昭和の始め頃までの女たちで埋め尽くされています。

初めて聞く「どまぐれる」や、「ありもっさん」などの独特の方言を使った魅力的な言葉たちに、心が捕らえられているのです。

そして、おんな達の想いや歴史をまた、おんな達が素晴らしい作品として遺してくれている、このことに、事実私の胸がうち震えているのでございもす。と書いたらかぶれすぎよね(笑)
それくらい頭の中は昭和がはじけています。

森崎和江の作品は、船尾がフィリピン残留日本人の取材をしている頃に教えてもらった「からゆきさん 異国に売られた少女たち」のみを読んだだけでした。今回読んだまっくらは彼女のデビュー作です。こんな人たちがいたのか!!!とこの歳になって初めてきちんと意識して向き合いました。
女と刀同様、図書館で借りたのですが、本棚に空きがあるならずっと手元に置いておきたい作品です。

さて、本の世界のおかげですっかり頭の中は戦前〜戦後となっていましたが、話題になっていた映画「君たちはどう生きるか」を母親と娘たちと一緒に観てきました。

観終わっての感想は、もう少し長くあちらの世界に浸っていたい、けれど宮崎駿監督には、後はあなたが作る世界でしょう?と言われているような気分になりました。

ちゃんとした文章を考えるとき私は、一旦書いた後で見直して削って、また見直して削ってというように書きますが、映画なんてどれほどの量を削ったり増やしたり、沢山の作業があったんだろうなと想像します。
(このノートのような文章は書きっぱなしの事が多いですが)

だから、宮崎監督が込めた想いというのは、画面に表れないところにもその実あるのでは?と思ったのです。

まだ映画館で公開中ゆえ、ねたばれはしもっさんが、どなたか映画を観た方は私と語り合おうではおじゃらんか?

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