
ボヤッキーよ永遠に
先日、声優の八奈見乗児さんの訃報をTwitterで知ったのですが、きっかけはこのツイートです。
そうです。「ポチッとな」は八奈見さんのアドリブです。スタジオは大ウケでした。天才的でしたね。 https://t.co/NeHpvPXIUP
— 小山高生 (@hX0sPCMUC8ztM2i) December 14, 2021
小山さんはタイムボカンシリーズを手掛けられた脚本家です。
思いがけず、八奈見さんのエピソードを知れた喜びも束の間…訃報でした。
八奈見乗児さんの声、好きでした。私はやはりボヤッキーに代表されるタイムボカンシリーズの三悪トリオの八奈見さん演じる天才⁈科学者が好きでした。
「主役を食う」演技とはどういうものか、と言えばもう、『ヤッターマン』のボヤッキーだろう。アドリブ満載で、完全に番組の主役となっていた(その暴走を許したタツノコプロも凄い)。……一方で主役の飛雄馬の引き立てに徹した『巨人の星』の伴宙太の演技も印象的だった。(続https://t.co/2ZF4Od3WAu
— 唐沢俊一 (@karasawananboku) December 14, 2021
唐沢さんのツイートにもある様に、アドリブ満載で主役を食うキャラクターを演じて頂きました。
そもそも、声をあてる声優がアドリブをするという概念が無かったのですが、アニメージュ等のアニメ誌を読んで、やはりあのイキイキしたキャラクターは、脚本のみならず声優のアドリブによるものだと知りました。
今回は、タイムボカンシリーズに関連する楽曲を紹介しながら八奈見乗児さんを偲びたいと思います。
それゆけガイコッツ
こちらはタイムボカンシリーズの第1作目のタイムボカンのエンディングです。劇中でもメカ作りの際でも使用されてました。途中から三悪の声優(小原乃梨子、八奈見乗児、立壁和也)が歌うバージョンになってたと思いますが、残念ながら音源化はされて無い様です。
天才ドロンボー
シリーズ第2作目にして、一番人気のあるヤッターマン。そのエンディングで三悪が歌ってる曲。イントロが前作の それ行けガイコッツ と同じです。私の様な素人は手抜きに感じてしまいますが、作曲の山本正之さんによると逆に難しいそうです。ですがシリーズ感を出す為に敢えて同じイントロにしたと仰っつるコメントを読んだ事があります。
ドロンボーのシラーケッ
こちらはヤッターマン後期のエンディングです。シリーズで唯一、2年間に渡って放送(全108話)されたこの作品はオープニング/エンディングが2種類あります。三悪の小原乃梨子さん、八奈見乗児さん、立壁和也さんに加え、滝口順平さんもドクロべーの声で参加されてます。この曲からアドリブが入ってきてる様に感じます。
この曲は本編で使用されたかは定かではありませんが、声優陣がノリノリで、関連曲で一番アドリブも入っているのではと思います。表記には無いですがおだてブタ🐷は(宇宙戦艦ヤマトの古代進でお馴染みの)富山敬さんです。バカバカしくて(勿論、褒めてます)楽しい曲です。
-さんあく18年-君を離さない チュ☆
こちらは、1993年のOVAタイムボカン王道復古のエンディング曲です。
例のお馴染みのイントロから始まり、作品と共に久々の三悪が楽しそうに演じてます。いつまでも三人一緒という歌詞は、当時とは違う意味でも泣けます😭
懐盗ドロンボー
こちらはタイムボカン2000 怪盗きらめきマンの曲。久しぶりかつ平成になって初のテレビシリーズです。何と主役が怪盗で三人は警察官という設定。但し、窓際族のダメダメ警察官。タイトルは懐かしいの懐(かい)です。さんあく18年の流れを汲む曲。イントロと共に歌っているのは作詞、作曲の山本さんです。
まだまだ紹介したい曲はありますが、今回はここまで。またの機会に。
最初に紹介したツイートにもある様に…
26『ボヤッキー』(1977年放送「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」より)
— タツノコプロ(公式) (@tatsunoko_pro) November 2, 2021
「ドロンボー一味」のメカ開発担当。
その風貌としゃべり口調、ヌケた性格など悪役なのになぜか憎めないキャラ。
”全国の女子高生の皆さん”&”ポチッとな”などのパワーワードも生み出しました。#タツノコ60 pic.twitter.com/PMSOjpbK9k
ポチッとな は、ボヤッキーこと八奈見乗児さんが生んだパワーワードの様です。現在のネットで購入を意味する、ポチるも八奈見さんのアドリブが無ければ存在しない言葉かも知れませんね。
最後に、改めて八奈見乗児さんのご冥福をお祈りすると共に、残された楽曲、多くのアニメ作品でこれからも楽しませて頂く事に感謝したいと思います。
ボヤッキーよ永遠に。