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懲役ダイアリー 2017年5月30日火曜日『夏が来るぅぅぅ!』

島根県浜田市。5月下旬の刑務所はまだ少し肌寒い。なぜならここは標高の高い山の中に建っている。


なのに・・・もう始まる。


『夏季処遇』


嬉しいやら・・・悲しいやら。


夏季処遇というのは要するに衣替えのことだ。

刑務官は分厚めでちょっと威圧感のある制服から、シャツ姿の少しラフな感じの制服に切り替わる。

と同時に・・・

普段受刑者が着用している黄色いスウェットタイプの長袖居室着とグレーのスウェットパンツ。黄緑色のスウェットタイプのパジャマ、これまた黄緑色の作業着とグレーのパンツ。黄緑色の運動着(ジャージ)。

これらが半袖になったり、薄手の長袖になったりする。

だから・・・

寒い・・・。

特に朝晩は冷え込むから・・・。

しかしメリットもある。

島根あさひの入浴は月、水、金の週三回で時間は30分間。他の刑務所だと週二回で15分間のところもあるので非常に恵まれている。それから、夏期処遇中は火曜と木曜に5分間のシャワーを浴びることができる。よって、毎日お風呂に入ることができる。


もう


完全娑婆!!!



土日は自分の部屋での運動時間の後に身体をタオルで拭くことが認められる。冬季処遇の時は、部屋の水道を使用してタオルを水に濡らしたりすることはできず、当然身体をタオルで拭くことも許されない。

タオル濡らして頭から体から全部拭く。とても気持ちがいい。

自分の称呼番号入りのうちわも配布される。


世界に一つだけのうちわ。

一人ひとり違う番号を書く

そのうちわをあおぐことだけに

一生懸命になればいい。


なんてバカなこともすぐ考えてしまうのが刑務所。

食事のメニューも夏のメニューが色々登場するらしい。

他の長い受刑者の情報によると、冷やし中華や冷やしそば、そうめんなんかも出るらしい。素敵だ。

刑務所にも夏はやってくる。そして季節を感じさせてくれる。


そして最大の楽しみがやってくる!!

とうとう・・・6月1日

刑務所内での優遇区分が白バッジの無類から・・・。

3類の緑バッジになるのだ。

6月に配布される、3類のお菓子300円分をようやく購入することができる。

お菓子はAからCセットの3種類から選び購入することができるのだが、全てが今の時代に定価で販売されているので価格が高いのが難点。

ジュースとちょっと高級なチョコビスケットのAセットにしようか・・・。

それとも・・・

ザッキーのあるBセットにするか。

どちらにしてもチョコレートがあるのは本当に幸せだ。

三度の食事よりチョコが好きな私にとって、刑務所はチョコレートがなかなか食べられない。これは、他の受刑者がタバコが吸えない。お酒が飲めないというのと同じような感覚なのではないかと個人的には思っていた。

こうやってお菓子を迷える幸せ。

こういうちょっとした幸せに感謝をすること。

犯罪をしていた時には全くなかった。

いつも大切なことを気づかせてくれる刑務所の日常。

まだまだ色々気づかせて欲しい。

変わりたいから。

全ては順調に進んでいる。人生の成功に向けて。







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