2024.2.4 UNISON SQUARE GARDEN 「UNICITY Vol.2」 感想レポ
まえがき
今年のライブ初めはUNISON SQUARE GARDENの20周年の始まりとなるFC限定ワンマンイベント「UNICITY Vol.2」
20周年のめでたい雰囲気と相まってFC限定イベントとして久々の開催となる本公演を前に浮かれた気持ちを隠すことなど到底無理だった。
仕事しながら曲をかけてるとあれも聴きたい。これも聴きたい。
人間の欲は無限大である。
会場に着くといつものライブと同じく人の波が会場にできているわけだが、今回は全員がFC会員ということで。普段お見かけしないのですが一体どちらにいらしていたのですか…?
ステージのほうに目をやるといつもとは違い、ステージ中央にピアノが置いてあって開演後、お前を音楽で思いっきり貫いてやるからなと言わんばかりだ。
ステージ奥にはUNICITYの文字のオブジェが。左にUNICITYお馴染みのロゴ、右にはUNISON SQUARE GARDENの20thを表すようなロゴだ。
やがて会場が暗くなると待望のライブが始まる。
本編
いつものようにSE(絵の具)が入るわけではなく、静かにピアノに向かっていく人の姿が。ゲストのイズミカワソラさんだ。
1. 絵の具(Vo. イズミカワソラ)
ライブ前に多くの人が望んでいた通り、絵の具を生で披露するところからライブは始まった。(最高)
ソラさんがくるなら是非やってほしいと願っていた光景が目の前にあることに感動。
ピアノの綺麗な音に澄み切った声が会場中に広がっていく。
1人きりじゃいけないとこへみんなで行こう…行こう…と歌ってくれた部分はエルレのMake A WishのAlong the paths you walkをAlong the paths we walkと歌い変えてくれているのと同じ類のエモさを感じた。
2. 春が来てぼくら
絵の具の後奏から斎藤さんがステージに現れてハンドマイクで歌い始めた。
早速、全く予期していなかった楽曲がやってきておろおろするも確かにピアノでやってくれたらそらもう映えるよなぁ。
ソラさんのピアノの音色、それに負けじと斎藤さんの綺麗な声。
照らすは春の桜を感じさせるような照明と暖春を感じさせるような照明の2層。2月の肌寒さなど忘れさせてくれるような光景だ。
「また春が来てぼくらは新しいページに絵の具を落とす」
なるほど!!!!!!!!!!!!!
だから絵の具から繋げたのか!
3. harmonized finale
ベースの田淵さん、ドラムの貴雄さんがステージに合流し、ついに四人編成で演奏が始まる。
前奏のピアノ部分をソラさんが演奏したとき、自分の人生最大最高のharmonized finaleはこの瞬間であろうと確信した。
さらには星座が瞬くような壁面の光点と降り注ぐ照明の光がこの世に理想郷を作り出していた。はぁ〜FC会員でよかったぁ〜
4. ガリレオのショーケース
ソラさんがトリビュートアルバムでカバーしてくれていたガリレオのショーケースをなんと目の前で!
本家の鋭いバンドサウンドにピアノが合流して楽しさが全面に押し出されたような感じ。
斎藤さんが間奏でソラさん!貴雄!と交互に指名して、ソラさんソロ、貴雄さんソロと交互に演奏している部分はバチバチで最高だったし、間奏後はボーカルを交代し、斎藤さんがラストを歌うというてんこ盛りな展開に非常に満足。
5. セッション〜水と雨について
ソラさんが一旦ステージから去ってUNISON SQUARE GARDENの3人だけが残る。FCライブだからとどのつまりはなんでもありだろうなぁと思って期待していたところ、セッションから始まってその後の前奏でじつはギリギリまでピンとこず、なんだろうなぁと思っていたら水と雨について!
プログラム15thぶり!ってことは大体4年半ぶり!
あのときもMCからのこの曲で訳もわからぬままに興奮しまくったのを覚えているが、今回もまたわかった瞬間に思いっきり心が飛び跳ねた。(身体が飛び跳ねてしまうとさすがに周りに迷惑なので必死に抑えた。えらい。)
去年のアナザーワールドでつい頭を抱えてしまうなどどうも演奏頻度の低いインディーズ楽曲を不意に食らってしまうとどうも致命傷になりうるようで。音源を聴いても良いけれども、今現在の歌唱力、演奏技術を持ってして全力でインディーズ楽曲をやるってところに最高!と感じるのかな。
6. RUNNERS HIGH REPRISE
カバーでピロウズやってくれねぇかなー!と希望を口にしていたところ、久しく感じるこの楽曲がやってきた。
やはりFCライブということもあり、B面はあまり演奏しない〜とかの制約はないってことなんだろう。
力強いドラムの音から始まり、この場において「鼓動はちゃんと聞こえたから同じように響かせて今日まで来た」というフレーズはやっぱり20thを想起させるようだった。
7. あまりに写実的な
音源で聴いたときから前奏からのアルペジオが結構頭に残っていたのでいざ演奏されたときにお!きたー!!やったー!!!!と内心何度もガッツポーズを決めた。語りの部分はやっぱ正直なところちょっと聴きづらいのはあったが、語りと歌の切り替えというか差分がとてもいい。
間奏も最高だったぁ…。
前ツアーの"Ninth Peel" nextではいけないfool logicは新曲枠で披露されたもののさすがに「あまりにも写実的な」までは披露しなかったので聴けるのはいつになるかしらと思っていたが想定より早く聞けたのが嬉しい。
8. 三月物語
二月〜を予想していたところに一足先に三月が聞けてしまった。
普段は味わえない貴重なB面連発の贅沢なセットリストにただただ生来ている喜びを感じる。
個人的に「何も起こらなくても毎日は幸せだよ」は最近、時間の使い方や流れの早さに焦り、何かしなきゃ勿体無いと感じていた私にはクリティカルヒットだった。
SNSでも内定をもらったという話や4月から社会人、もしくは進学する等で新生活に向かっている人の話が出てきている中でめちゃくちゃいい選曲だなぁとしみじみ感じ入った一曲だった。
9. mouth to mouse(sent you)
妄想、ブルー、枕、オレンジの照明がステージの照明をちょうど縦で二分して光っていたのが印象的でとても綺麗だった。
そしてやはりキーワードとして際立っている「七色の虹」
15thの台風から天気が復活して虹がかかった伝説のライブを経験している身としては今年の20thの期待も高まるというもの。
武道館にも虹かけてくれちゃったりするかな。
曲は言わずもがな、素晴らしいもので心が洗われる。
RUNNERS HIGH REPRISEの「ここまで来た」、三月物語の「一年の繰り返しとサヨナラ」、mouth to mouse(sent you)の「さよならが聴きたいんじゃなくてまた会えると言ってほしい」「ずっと繰り返しながら」とかあまりに写実的なの「日めくり」「リスタート」とか単語を切り取って並べただけなのだが20周年までのハイライトとこれからのことみたいなものがセットリストに詰まっていたりするのかなとちょっと思ったり。
(偶然かもだけど捉え方は自由でいいと思うのでエモい方向に捉えておく)
10. シグナルABC
どハマりしていたシュガーソングとビターステップのB面ということもあって東京シナリオと共にめちゃくちゃ聴いていた曲でB面の中でも相当好きなもので前奏からシグナルABCと認識した時点でテンションは爆上がりだった。
というよりはもう予想できない展開だらけでテンションがずっと高い状態のままだったので如何にして常人を装うかという部分が難しかった(?)
幕間
ソラさんが一度ステージから去った後、この10曲目までぶっ通しだったため、斎藤さんも「ここまで水飲めないんだね…3曲目でもう飲みたかった。」と語る。確かにこんなにぶっ続けでやっているのに集中力も喉も腕も脚もよく持続するな。
これはFC会員のライブであるということに触れ、「身内ノリをお見せします!」ということで始まるメンバーによる楽曲カバーのコーナーへ。
11. オトナブルー(Vo. 斎藤宏介)
めちゃくちゃカッコイイバンドサウンドから入り、なんの曲かと思ったら歌い出しで思わず『!!!?!!!?!??!??!??????!?!?!?!?!!?!!!!!!???????!??!?????!?!?????????』
SNSで一時期流行った宇宙猫のような状態である。
面白かったのはこれ照明も演奏もめっちゃかっこいいし、田淵さんも貴雄さんも最後バッチリパートに参加して歌をバッチリキメていたのがほんと好き。
予想できるか!!!!!!
もうほんとど偏見でオシャレな洋楽歌いそう〜とか思っていた自分バカ!!
大馬鹿!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
12. それじゃあバイバイ(Vo. 田淵智也)
田淵さんはSURFACEのカバーをチョイス。
SURFACEの椎名さんには田淵さん自身が楽曲提供を行なっているので
そのつながりでのカバーとなったのか。
田淵さんに歌ってほしい曲はあれこれ妄想していて、
UNICITY Vol.1では道民はみんな大好き(?)、水曜どうでしょうのテーマソングになっている1/6の夢旅人を2002を披露してくれていたようで(めっちゃ聴きたい)今回はゴイステ、ピロウズ、ハイロウズ、奥田民生、斉藤和義…とか色々考えてみたけどやはり当たるわけはなかった。
むしろ楽曲提供とか、それに限らず交流がある人の歌ならそっちのカバーの方がエモさがあるか。
THE KEBABSでは結構歌ってくれている印象があるが、UNISON SQUARE GARDENの田淵さんとしては貴重なカバーのシーン。
たまにライブでカバー歌う[Alexandros]の白井眞輝さんみたいな。
13. 強風オールバック(Vo. 鈴木貴雄)
今回の公演で一番衝撃(笑撃)を受けたのはこの曲。
選曲もさることながら、おそらく世界初(?)のドラムリコーダーボーカル
演奏前にマイクの準備やらいそいそとしていたところ、斎藤さんから説明があって、ドラムボーカルは珍しいけどドラムリコーダーボーカルはおそらくいないんじゃないかということで貴雄さんがおもむろにリコーダーを観客に見せる。
本当に歌って吹いて叩くって忙しすぎるだろと思っていたが目の前で見事に披露している姿がまた凄すぎて面白い。
ドラムセットの端で斎藤さんがMVの再現をするかのようにギターを持ちながら動いているのもとても面白く思わず「あっ!」と指を差してしまった。
我々はとんでもないものを目撃してしまったかもしれない。
14. スノウリバース
一通りカバーのコーナーが終了したところでそれじゃあ次はUNISON SQUARE GARDENというバンドのカバーを(笑)というと一気にピリッと引き締まるスノウリバースへ。
こんなに一瞬で切り替えられるものかとただただ感心をしていた。
ラストの「切れ間が光を呼び〜」から「やっと動き出した」までの歌い方になぜかやたら色気を感じてとても好き。
(この曲はAhとかUhとか要所で色気を感じる)
15. いけないfool logic
ここで嬉しい不意打ち。
B面の流れが続いている中で最新シングル曲がぶっこまれた。
展開が多くて非常に聴いてて楽しい楽曲。
多幸感も感じられるような曲調で気持ちの良い韻の踏みもバッチリ揃っていてふと口ずさみたくなるような歌詞。So cuteなコーラス隊。
最終的には全員で肩組んでシンガロングしたくなるような感じだ。
とはいえ"Ninth Peel" nextのときの一回しか生で聞けていないのでまだまだ味わい足りない。
初めて音源を聴いた時はどうなってる?あれ?と思ってるうちに曲が終わってもう一回聞いてみるかと繰り返し聴いていたのだが気づけば夢中になってしまっていてうまく嵌められたような感覚だったな。
いけないfool logicの「純粋でも 順調でも 順風でも なんだっかんだっ」のなんだかんだのリズムで首を左右に振って曲に乗るのが楽しくて大好き。
この先もライブで輝く存在であれ。
16. ナノサイズスカイウォーク
貴雄さんの「ナノ!サイズ!ナノサイズスカイウォーク!」から入りドゥドゥドゥドゥドゥと気持ちのいい音がフェードイン
(長文書いてるとどんどん固い文章書けなくなる&語彙力が低下する)
前曲と同様に「弥生時代からばっれってっいっる」で首左右に振って乗るのが好き。歌い方としては跳ねるように歌ってる部分めちゃくちゃ好きなんだな。自分。
田淵さんの足コンパス踊り(正式な名称ではない)
あの足開いて閉じてのノリかたが大好きでスペースが仮にあったとしたら思わず真似したくなる。
(確かこの曲でやってた気がするんだよなぁ)
同じフレーズが流れ続けてると頭の中でずっと鳴り続けるのだが、この曲も最初に書いたドゥドゥドゥドゥドゥドゥが頭の中で鳴り続けて中毒性を感じる。不思議なことにエラーアラートとかナノサイズとか電子とかキーワードと曲調がかなりマッチしている気がして(全く根拠も音楽的な知識もなくただ感性に従った結果)不思議な感覚に陥っている。なんか電子の海泳いでる気がするもん。
17. Micro Paradiso!
あれ?この曲が来たってことはもう終わっちゃうの????
みんな大好きであろうB面の化け物曲。
間奏や歌詞の遊び心も満載で今回も演奏に合わせて三人も照明すらも動いたり止まったり。ライブでやったらえげつないほど盛り上がるのに悲しいかな、あまり演奏されないというもどかしさ。ここで再会できて非常に嬉しい。
普段のライブのセトリと組み合わせようと思ったらどんなに緻密に組んでても最終的にこの曲がまるっと持っていっちゃう気がするから確かに組み込むの難しそう(笑)
18. I wanna believe、夜を行く
「wanna believeが夜を行く…」と歌い出しから吠えたくなるくらいのテンションになったこの曲。
落ちサビからラスサビにかけてのぶわっっと盛り上がる快感はなんど味わってもいい。あいあいあいあい!と合わせて拳を振ってサビに向かうのも気持ちが良い。
聴いてるときは気づかなかったけどこれ18曲目だったのか。
(いつもなら本編ラストのポジション?)
harmonized finaleよりは抑えめに見えたがここでもステージ後方で光っているライトが綺麗だったなぁ。
幕間
ここでまたソラさんが合流し、斎藤さんがソラさんに感想を聞いていた部分が印象的だった。
「すごく良かったです」と答えるソラさんに「どこら辺が良かったですか」と斎藤さんがさらに追撃(?)それにたいして「全般的に…」と返すソラさんが可愛かった。ステージに上がるときも下がるときもちょっと小走りな感じとか。
斎藤さんがピアノの搬入があるのでとソラさんを一歩前にエスコートするご褒美(?)のようなワンシーンもあった。
そういえばガリレオのショーケースのあとも私のほうが楽しすぎて泣きそうみたいなことを言っていたり人柄の暖かさが行動、言動に現れているようだった。
19. mix juiceのいうとおり
完全体を見てしまった…
どうすんだおい…こんなもの見せられちゃったら…
並大抵のmix juiceのいうとおりじゃ満足できない体にされちまう。
mix juiceのいうとおりが始まったとき、そこに必ずイズミカワソラさんがいてほしいと願ってしまう体にされちまう。
と感じるくらいに本当に素晴らしかった。
なにより4人の陣形と斎藤さん、田淵さんがピアノに座っているソラさんと同じ高さまで向かい合って演奏したり、間奏ではソラさんのスーパープレイが炸裂。シュビドゥバも生で4人揃って素敵なハーモニーに。
これは文句なしに過去最高のmix juiceのいうとおり。
これが見たかったんだと頭に描いていた理想像がまさに具現化された光景だった。
20. オリオンをなぞる
最後の締めに相応しく、ソラさんがピアノパートを担当してくれたオリオンをなぞる。
スリーピースの形態で十二分にかっこいいのにピアノパートが増えてフォーピースになるとさらに彩りが増し増しになるなと改めて思った本公演。
ガリレオのショーケースもharmonized finaleもmix juiceのいうとおりもこのオリオンをなぞるも元々大好きな楽曲だったのだが今回を踏まえてさらに好きになってしまった感覚がある。
終わって欲しくないなと思いながらも終わりに向かっていく演奏がもう本当に美しくて名残惜しい気持ちがありつつも最後の一音まで堪能させてもらった。
演奏終わり、会場から去っていくときにはいつものようなバイバイ!ではなく、UNISON SQUARE GARDENの20周年が始まります!とこれからの活動に期待感を持たせてくれるような挨拶で締めてくれた。
あとがき
UNISON SQUARE GARDEN20周年、最高のスタートを切る公演だった。
このあとにリバイバル、ツーマン、武道館とライブ尽くし。
バンドはライブをやってこそでしょうというスタンスが私にとっては一番嬉しい。
全箇所参加するほどのチケ運も時間も確保できないのは歯痒いけどもその変わり参加できるライブひとつひとつを大事に噛み締める(?)次第だ。
とりあえず20周年おめでとうは武道館まで取っておこう。
やりたい放題のバンドにこれからもついていくのだ。
来月以降のリバイバル、フェス、ツーマン、全部楽しみだなぁ〜〜〜〜〜〜!!!
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