日記というか覚え書き

 今日は阪急の京都線がとまったりして朝から予定がくるってしまったけど、その分ゆとりができたのでこの文章を書こうと思う。

 明日に迫った宮崎駿(宮﨑駿)の最新作は内容の詳細が何も明かされておらず、宣伝も全然されていない。ということで自分がどれだけ宮崎駿のことをわかっているのか試してみるために最新作の「君たちはどう生きるか」の内容を予想してみたいと思う。
 まず宮崎駿のこれまでの長編アニメはほとんど一貫して「とにかく生きろ」というものだったと思う。もののけ姫のポスターのキャッチコピーは「生きろ。」だし、他の作品も同様に、たとえ困難があっても理由を問う前に生きろというメッセージがあったように思える。これはいわばカントの定言命法的な義務として、宮崎駿は我々に生きることが強いている。そして宮崎駿の映画はなぜ生きることが義務なのか、そして義務がいかに絶対的なのかを説明するものだった。カントでいえば実践理性批判に当たる部分である。それに対して「千と千尋の神隠し」以降は映画の雰囲気が変わりメッセージも変わっているように思える。僕は宮崎駿はカントでいえば人倫の形而上学に当たる部分を映画でやろうとしているのではないかと思う。つまり、これまでは生きることが義務であることを伝えていたけど、これからはじゃあどうやって生きればいいのか説明するぞということである。そしてその最たるものが「君たちはどう生きるか」なのではないか。
 ここからはもうなんの根拠もない妄想だけど、新しい映画はとてもすっきりしないものになると思う。ナウシカよりもすっきりしない映画になるかもしれない。つまり何も解決しないで映画が終わる。主人公や登場人物にいろいろな問題が起きる。そしてそれらは相互に絡み合い、循環していて、どうやっても解決しない。それでも話は進んでいく。そして解決しないまま終わる。もう詰んでるのに何手も続いて終わらない将棋のようなものを見せられるのではないか。そんな気がする。

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