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『大穢』前編 各ルート感想
友達がすごい熱量で布教してくれて、はじめてプレイしたBLゲームでした。ボブゲって略も全く知らなかったレベルの初心者。今や完全に脳焼かれてしまい、四六時中大穢のことを考えてしまいます。怖〜〜〜〜〜
XとかSNS、完全見る専なんですが皆さんの感想拝読するの楽しすぎて自分も書いてみたくなりました。人によって倫理観というか、価値基準みたいなのが違って感じたのも興味深かった。自分の思考を落とし込む為にも言語化してみます。
公式サイト様
前提
BLゲームは大穢が初プレイです。普段はBL中心にNLもGLなんでも食べるオタク。商業はあんまり見ず、版権ものの二次創作で生きてきました。
ミステリーもコナンと金田一少年くらいしか馴染みないレベル。挙げた2作品はミステリーなのか?
買い切りPCゲーム全然やったことないソシャカスです。
興味もったキッカケ
友達の布教がキッカケでしたが、してもらった当初はほへ〜〜〜くらいの薄い興味でした。
というのも自分が古の腐女子すぎて、令和のBLが堂々陽の目を浴びる世の中にまだ適応しきれてなく…。ドラマとかCDとかは通れないタイプの敗北者でした。なので、フルボイスのBL同人ゲームか…楽しめるのかな…と超及び腰。自分語りすみません。なのでそもそもBLコンテンツにはかなり疎いです。
強いていうなら最高齢67歳を攻略できる、という点で介護エンドとかあるのか!?という謎の興味は湧いていました。
が、その後友達と一緒に体験版をやり、くろさわ凛子先生がすごすぎて一気に興味が膨らみました。
ADELTAというサークル様のことは今回の友達から伺っていたのですが、想像の何倍もすごかった…!これが、同人…!?という驚き、そして単純に文章表現やスチルの描画力のあまりの高さにグッと惹き込まれました。そこからは転げ落ちるように配信日を待ち侘び、購入、土日をフルに使って前編クリア、脳を焼かれる、といった次第です。
全体の感想(ネタバレ無)
謎が謎を呼ぶ展開、常に纏わりつく緊迫感、ルートごとに少しずつ明かされていく個々の目的や思惑にどんどん引き込まれていき、のめり込むようプレイしていました。特に初回有明くんB√、その後の新橋√はプレイ後全く違う意味で放心しました。行動や絆を深める対象が変わるだけで、掴む未来がこんなにも変わるものなのかと…。あと、皆さんそうなのか全然わかんないんですが自分のノベルゲームのプレイスタイルがとんでもなく感情移入型というのをはじめて自覚しました。ずっと情緒不安定。
BLやミステリーの枠を超えて、衝撃的で忘れられない作品を味わえたと改めて感じます。後編まで猶予があるのも楽しくって、ここにこういう感情や繋がりがあるんじゃないか、この謎はこう回収されるんじゃないか、なんて想像してワクワクと後編を待ち侘びています。前編で人物像をなんとな〜く掴めた三人と、まだまだわからない残りの攻略対象達…。攻略後の自分の感情の変化も想像がつかなくって楽しみです。
キャラに抱いていた感情の変化が自分でも興味深かったので、各√ごとの感想も思い出しながら吐き出してみます。
ここからガッツリネタバレしていくのと、本当に無駄に長いです、ご注意ください。
各√感想
有明くん
初回B
すんっっっっっごいしんどかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!初心者に手加減して!!!!!!!!!!!!!!!!!
あまりにも衝撃的すぎてこの先もずっと忘れられそうにないです。
プレイヤー目線で爆怪しいの分かっていても唯一常に善意を感じ、好意的に接してくれる有明くんに依存していく大崎にすごく共感できてしまって…。多数決の有明投票が本当理解できなくて腹立ったし、もう裏切られてもいいからこの人と一緒にいたい…って本気で思ってました…。今思い返すとあまりにも手のひらの上すぎる。
極限状態で露呈していく思想や裏切り、じわじわ追い詰められていく大崎に感情移入の度合いも増していき、二人で逃走という結論にはほぼ共感していました。特に新橋最悪すぎたし!なのに銃撃つの下手すぎるの憎みきれなくて一周回ってムカついたよ!!辛すぎていっそ殺されたかったよ!!!!!
メンタルずたぼろ状態に差し込まれるおセッセ、しんどいこと考えなくて済む…という無我の境地だった。興奮より汐留くんとか追っ手への恐怖のほうが強かったです。
没入感がすごい分、ラストにかけて取り返しのつかない大崎の暴虐が衝撃的で苦しいのにクリックする手が止まりませんでした。
炎の赤を浴びながら煙草を吸う有明くんさんのスチル、PCの前で茫然とした…。彼の危なさや疑わしさは承知の上で、それでも縋る先が彼しかいないように思えて、気がついたら後戻りできないところまできてしまっていた…。
鮮やかな青空の下で、心中を決意する大崎の気持ちも痛いほどわかって、このスチルも、その時の共感も、本当一生忘れられそうにないです。ゲームをプレイしてこんなに焦燥感と切迫感に追われたことあっただろうかってぐらい苦しくて、でも二人の心中を見ないとこの気持ちは晴れないように感じました。
そんな感じにもう、とにかく大崎に感情移入してプレイしちゃってたので、お風呂でのやり取りでまた絶望〜!!自身が大崎でないのは百も承知で、この先もずっとこの気持ちを抱えたまま生きていかなきゃいけないの…?自分が大崎の立場だったら抱えた罪が苦しすぎてし、死にてえ〜〜〜と発狂しそうなのにそれを抱えて生きることを強要されるなんてしんどすぎる…耐えられない……………。
ずっと死にたい気持ちを抱えて生きていく未来への虚脱感と、そこまで自分を追い込んだ人なのに拒みきれない有明くんへの愛憎で頭ぐちゃぐちゃ。ルート終わってからメニュー画面の波の音を聴きながらずっと放心してました。もはやBLとかそういう次元でなくって、人間の欲への底知れなさみたいなのをはじめての角度から思い知らされたというか……愛…愛ってなに…?
ゾワゾワポイントは無数にあったのですが特に「あなたは僕からキャラメルを奪っていきましたね」のシーン。演者様の怪演もあって本当にゾッとしました。とんでもない、得体の知れない者と対峙してしまった感覚、でも彼はうっとりした様子で語るものだからますます混乱して、怖くて逆に目が離せなくて…。
二人の初恋の部分も正直一切共感できなくて、もうひたすら????ってなってました。普通殴られてキャラメル奪われたらこんのクソガキャ!???!ってなると思うんだけど、自分が被害者となる安堵、自分を奪われる立場にした人物への思慕、私では一生わからない感覚だと思います…。このキャラ性をとんでもなく魅力的に描けるのがくろかわ先生の手腕。すごすぎる…。
暴力性への肯定を正しいとは微塵も思えなかったけど、生まれてきてくれてありがとうって言葉も前編ではこのルートでしか味わえなかったし、うれしくはあったなぁ。そうなりたいかは別として理性とか倫理とかすべて投げ出した剥き出しの醜さを愛してくれる人、縋りたくなっちゃうよ…。
有明くんさん、本当に本当に怖くて、とても魔性で見事絡めとられました。恐るべしファムファタ男、とんでもなかったや………。
有明くんA
そんなとんでもないファムファタを浴びたあとだったので、ちょっと拍子抜けというか、どことなく物足りなく感じてしまいました。B√の二人は自分たちの纏ってた殻を完膚なきまでに踏み潰して、おぞましい本性を剥き出して晒し合いながら愛し合っていた印象だったので。大崎が殻を破らず、だから有明くんも殻を纏ったまま、互いに中身が混ざり合わずいる距離感がBとのギャップで無性に寂しく感じてしまった。
いや殺人なんてしないに越したことないに決まっとるやろがい!!なんですけど!勿論断然この大崎のほうが好きなんですけど!!!
それはそれとして、あの醜悪ごと愛せる有明くんの魔性さが一番の魅力に感じていたので…。このルートの二人は人並みの、いやそれよりはちょっと過激で刺激的な?普通の幸せを築いていくのかな。B√の二人だけでしか成し得ない愛憎の均衡に思いを馳せてしまいました。
でもエッッッッッさはまったくお変わりなく、流石我らのファムファタ男。前言撤回します、このルートでもエチ魔性度はド健在、美しすぎるお尻のスチルがいまだ瞼に焼きついて離れません。最高。
新橋
新橋だいすき!!!!!!!!!!!!!!!!幸せになって!!!!!!!!!!!!!!!!!(大崎と)
プレイ前と後で好き度が180度変わったキャラクターでした。もうメロメロです。
体験版まではほぼ無関心くらいの位置で(ひどい)、有明くんB√でも多数決のくだりとか蝶のくだりとかは腹立ったけど食糧くれるとはまあ微塵も思ってなかったし、善人である期待がゼロだったのでそこまで嫌いにもなりませんでした。むしろ銃の扱いが下手すぎることにハワイで親父に教わってから使え!!とキレてた。思い返すと大崎と同じくらい彼を舐め腐ってたので、愛が育つ基盤、十二分にあったな…。
毒の件で台場静馬でないと認められ、そうか、有明くん√ではまじで全く信じていなかったのか…と目から鱗。彼が有明くんを中心に皆から糾弾される様子も、それらを静かに受け止めてしまう一面も全然予想してなかったのですごく痛ましく、一気に感情移入してしまいました。構成が巧みすぎる…!
安全装置のくだりとか被害妄想とか、彼の爪の甘さや隙、時折見える虚勢の綻びがどんどん愛おしくなってきて…。かと思えば臆病者であるゆえに用心深くて切れ者なところとか魅力が底無しじゃないですか。いい意味で裏が知れてるから本当安心感があって、あの怖い島でもすっごく息しやすかった…。極々真っ当に惚れ込んでいきました。
あと、このルートの大崎が本当に好き。昔から特撮とかマーベルとか、誰かを救おうと動ける人や、自分を犠牲に何かを成せるヒーローがすきでした。生い立ちや苦悩もあり、追い詰められると垣間見える彼の加虐性は恐ろしくも、大なり小なりどんな人も秘めてる可能性あるのでは?と思っているので、むしろ自覚し必死に自制しようとしてた大崎自身にはそんなに恐怖心を感じませんでした。解き放たれたらそりゃ怖かったけど。
だから有明くんEDで緋色とかかけて揶揄されてたのはちょっと嬉しかったし、むしろ彼によってヴィランに堕とされたのかなぁと。というか青海さんルートでの唐突なアレのほうが怖かった…。
なので、新橋、そして日出くんの為命を使おうとした大崎も、そんな彼をなんだかんだ助けた新橋もどちらにもすごく好感を持てて。ただ関係性としてはラブよりもバディ感への良さを感じていたので、片鱗は散りばめられていれど恋人の二人、まだ想像つかないな…と思っていました。
とんッッッッッでもなかった〜〜〜〜!!!!!!!!!!!割ともう、小屋でのやり取りとか充分素敵だったからなるほどこんな感じになるのね〜!と納得していたらもっとすごいものお出しされた。離島後に明かされる情報量が多い多い。え?お屋敷住みで?ネコチャンを飼っていらして?普段は割と陰気タイプでハピエン厨のロマンチスト、交際は結婚大前提の超一途恋愛観持ち、素直じゃない癖に底無しの愛されたがりで被害妄想不安症メンヘラメスガキ雄お嬢様……こ、こんなメインストーリー(?)後にじゃらじゃら属性出てくる人いる!?!?!たまげましたよ…。
二人の相手に向かうヤバ度が均衡してるのもすごくすごくいい。メンヘラにびくともしないつよつよフィジカルも根にある加虐衝動を性的に昇華されて満たされるさみしがりもいい感じに凸凹を埋め合えているようで安心しました。していいのか?
でも全部ひっくるめて、このルートで知って一番うれしかったのは彼がお線香の人だったことかも。体験版範囲で好感度が高かったのが新木場さん・品川くん(当たり前)そしてお線香の人だったので、新橋で本当にびっくりしたしめちゃくちゃうれしかったです。
島では恐怖から顕著に露悪的に取り繕っていただけで、根にある生真面目さと愛情深さを改めて実感してもう好きがとまらなくなってしまった。もちろん悪人なんだけど!!なんだけど!!
だいすきなお祖母さんの友人という理由だけでお墓参りを毎年かかさず行っていて、ペンダントも本当に大事にしてて。大切なものは真摯に愛することのできる人だし、本人自覚なさそうだけどちゃんと愛されている人だとも思えました。猫ちゃん達超懐いてたし、烏森さんとか新橋のために劇団立ち上げて!?名前プルートってとんでもないよ…後日談とかで烏森さんの深掘りが欲しすぎる。
肌身離さず持っていたお祖母さんのペンダントが巡り巡って大崎の許しとなって、大切な心の拠り所を差し出してくれた彼の隙間を大崎が埋めてくれたの、すごく優しい運命を感じて何から何までだいすきなルートでした。
青海さん
生きて!!!!!!!!!!!!!!!!
そなたは美しいから!!!!!!!!!!!!!!!!!!(泣)(泣)(泣)
このルートもしん…どかったぁ……前ルートの攻略対象二人がいい意味で生にふてぶてしいタイプで、大崎も新木場さんを無碍に置いていけないと一応律している人なのに対して。青海先生の希死念慮、覚悟、ふと目を萎めただけで消えいってしまいそうな儚さは、違う意味で怖さを感じました。私は青海先生を大切な人にはできない。この人の高潔さに立ち入る度胸がないです。
でもそれはそれとしてキャラクターとしては本当に好き〜〜!!通ってきた有明くん√、新橋√どちらでも彼の心根の優しさは何となく感じ取れていたのでずっと好感は持てていました。船野さんの埋葬手伝ってくれたり、日出くん豊洲さんの荷物待ってくれたり、有明くんの毒疑惑の時はいち早く水持ってきてくれたりふらつき支えてくれたり。うろ覚えだけどすごく細やかな気遣いずっとしてくれてた印象があります。
それがルートで明かされたこれから殺す人たちへ向ける手向けなんだとしても、正直彼の往来の優しさから無視できなかっただけなんじゃないかな、って個人的には思います。信用させるためだけにしては咄嗟の振る舞いが独善的な人達がごろごろいる中で、大崎と同等に真っ当な顧慮のできる人だと感じてました。
そんな人だからこそお父様のこと嫌いきれなかったのかな〜…単純に音楽家としての尊敬だったり、愛憎も抱えた複雑で大きい感情…。自分がストレートに嫌な性格のやつなので、こういう心情はなんとなくでしか分からなくて歯痒いです。当たり前にある嫉妬心とか人の醜い感情を自責してしまう高潔さも、自分を愛さなかった父と救えなかった生徒に囚われ続ける健気さも、気を抜いたら消えてしまそうな儚さが綺麗ですごく哀しく感じた。自分の死を精算に入れて決行を決意するまで、どれだけ思案したんだろう。日出くんという庇護すべき未成年の代理参列を知ってどう思ったんだろう。退職の電話も、八重垣で日出君と会って生徒たちのことが頭をよぎったのかな…。彼の背景を知ると色々考えてしまいます。
ストーリーでは衝撃の凌辱罪罰精算戦法、離島直前の自殺未遂などショッキングなことは沢山ありましたが…。中でも「あなたに愛されて何が変わるんですか?」という言葉がすごく胸に刺さったというか、魂が抜けたような心地になりました。ボーイズラブ要素が織り込まれた作品で、こんな台詞が飛び出ることがあるんだとハッとさせられて。愛を、生を望まぬ人に何を伝えられるんだろうと…。
ただ、酷い言い方ですがじゃあそれこそ、青海先生が死んで何が変わるのか?という気持ちもあり…。贖罪の気持ちがあるなら、教師として生徒たちを導いていくことが東雲くんへの一番の償いになるよきっと…なんて他人事だからこそ言える無責任な発言だなぁ。自分が青海さんの立場だったらどうだったんだろう。父親を憎むか、やっぱり紹介してしまった自分を恨むか。自死まで至りたくなるのかなぁ…。本当色々考えちゃいます。
だからこそ、悪く言えば厚かましい大崎みたいな存在が彼には必要なのかな。あんな無理矢理とかしておいて、どの口で愛をほざいとるね〜ん!とはなったんですが。死に場所を求めていた大崎が誰かの生を望み、生きる理由になりたいともがいて、手を伸ばしていること。似てるようで違う二人が寄り添って生きることを選んでいけるなら、それ以上はないと思えました。まだ青海先生からの矢印はそんなに感じられないけど、その低音超男前色気ボイスで頑張って落とすんだぞ大崎。前編攻略者の中では唯一病み愛的な属性がないので、平和で静かで穏やかな逢瀬に想いを馳せれられます。
いちご柄のネクタイをした先生の柔らかな笑顔が本当に印象深くて。朝の生きたいという気持ちが、きっとほんの少しずつでも青海先生の心に育っていってくれたらいいな、としみじみ思いました。
全体の感想(ネタバレ有)
今まで二次創作で生きてきた人間に衝撃的だったこと。それは公式でBL濡れ場があること!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いつでも推しカプのエッチシーンを堪能できる!!!!!!!!!!!!!!!!!何コレ!?!!!?!!?!!?!?
ボブゲ上級者の方には日常茶飯事なのかもしれませんが、私にはこれがかなり衝撃的でした。商業の漫画とかも読んだことがあるので視覚的な楽しみはしたことあります。でもボイスははじめてだった!!!文字をなぞっては頭の中でキャラの高い声がこんな感じ、あのセリフのちょっと上擦った感じがこうだから…などとイマジナリー喘ぎ声を捏造していた人間が。つべこべ言わずヘッドセットを装着すればめくるめく夜のお声を堪能できるのです。台詞ではなく地の文に音声が差し込まれてる演出もすごく昂りました。ネタバレ有の感想がこんなんって本当?エロ以外にも想いを馳せてみます。
こうして各ルートと攻略対象を振り返っていると、凛子先生のブルースカイでの呟きが浮かんできました。
道を間違えつつも更生に向かう大穢のキャラクターたち。
彼らを決して赦さず、けれどほんのちょっとだけ愛してもらえたら幸いです。
この、道を間違えつつも更生へ向かうという文言がすごく好きです。大穢を通して改めて罪を犯した人、その人のそれからについて考えさせられました。彼らはほぼ皆罪人なんだけど、あくまでそれは彼らの一面に過ぎないわけであって。当たり前なんですけど。
そこに至るまでの背景や価値観があって、誰かを害したことがあれど誰かを救ったこともきっとあって。現に新橋は品川くんの生き甲斐となる脚本を書いているし、有明くんの葬儀場での献身や寄り添いだったり、青海先生は生徒からの愛され方からも、救われたり、支えられた人がいると思います。悪人だけで完結する人間なんて滅多にいないよなあ。
この罪と、そして愛の交わり方が大穢の一番魅力的なところかな〜なんて思っています。彼らは皆許せない人達なんですが、愛せない人達ではない。彼らの罪を知ってなお彼らと隣り合える大崎という主人公の塩梅もこれまた絶妙で!前半の攻略対象達は皆紆余曲折はありつつも、もう過去と同じ過ちは犯さず生きていってくれるだろうと思えました。たぶん。
人間の醜いところ、悍ましいところ、そして見えづらくも綺麗なところ。全ての面を垣間見ることのできるこの作品、そしてキャラクター達の虜です。大穢、噛めば噛むほど味がある。後半も本当に本当に楽しみ。
後編攻略キャラ+α所感
せっかくなので最後に現時点での各キャラの印象をざっくり書き出してみます。後半終わった時この感想を読み返してどう思うんだろ〜!やっぱり待ちきれないよぉ〜!!
竹芝さん
ムードメーカーはんなり関西弁苦労人おじさんって認識で1周目死んじゃった時めっちゃ悲しかったから、新橋ルートで生きてててすごいうれしかったのに一番怖いやつだった。今の所生きてたら必ず人を殺す男。え…?青海さんルートの殺し方といいうますぎる泣きと怯えの演技といいこ、怖すぎ…後編この人攻略するんですか……??でも調子乗り怖がりおじさんに甘え(利用)されるのは悪くないかも。
汐留くん
普通に鬼ほどこわい。溌剌とした声とか笑顔とか素直な印象はすき。でもこわい。子供っぽいとことか脆さは感じられるから、うまいことコントロールできたらかわいいんだろうけど…なんで食べたり抉ったりするんですか……??でもあの感じが自己防衛のための狂ってるフリだったり、虐待とか極貧生活で生まれたものとか弱さを感じはじめたら途端にグラつく自信がある。
市場前さん
余裕なくなってきた時に垣間見えるエグ思想は本当に無理。でも普段のちょい天然な快活おじ(お爺?)さんは全然好きだし、自分こそ正しいマインドは苦手だけど大らかさとか別に他害に積極的な訳ではないとこはまだ嫌いじゃないかも…?わかんない普通に無理かも。でも大崎のことだからヤバんちゅなとこ含めて愛するんですよね…流石。
豊洲おじ
一番の推し候補だった。きな臭すぎて一周回って匂わなくなってきた?自己保身はおぉ…ってなるけどほわほわ癒し枠としては全然好き。確定してないこと多すぎる〜!でも正当な感覚での罪悪感で苦しんじゃうタイプは嫌いじゃないし、全部日出くんの為とかなら余裕で許す。怖いから一生目を開けないで。顔にかけるプレイするぞ。早く攻略してみたい。
日出くん
今のところ守るべき癒し枠であり、こわさを感じたことが全くない…けどどんな子かが本当によくわかっていないので何とも言えない…狂気度3なんですか…?でも新橋ルートでネックレス返してくれたのとか、死の淵でそういう行動とれる子なのはすごく心に響いた。どんな事情あろうとまだまだ未来はこれからの筈だから生きていてほしい。
船野さん
でかいちいかわで超かわいい。推し候補2かも。所作の丁寧さとか自然を慈しむところとか何かを尊ぶことができる人なのが感じられてその時点ですき。フィジカルが強すぎてその気ないのにやっちゃいかねないとこもすき。いや全然油断できませんが…。油断できませんが全身のリンパほぐしてやるからな。後編のスチルの情報量が多い。
台場静馬
真意が掴めなさ過ぎてまだ全然わからない…。嫌いではない。各EDでしっかり大崎の力になってくれたり、兄になりたい願望は本当だし有明くん、新橋と違ってこれ以上罪を重ねる可能性や危うさは感じないかも…?ちょっと鬱陶しいとこも愛嬌あると思う。でも罪状への執着の無さとか代理参列の理由とか全然わからん〜〜〜施主だったりします?芝浦さん殺りました?
ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜大穢たのしい〜〜日々の活力すぎる〜〜〜!!!!!!!!
後編までに自分なりの考察とかまとめてみたいな。全く参考にならないお馬鹿考察しかできませんが!後から読み返して過去の自分を笑いたい。
ここまで読んでくださった方いましたら長々お付き合いくださり本当にありがとうございました!