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物販収入と物販粗利率

今週出そうと用意していた物販収入について。FC公園さんでけっこう盛り上がっているので、作成データの共有と簡単に触れる程度にとどめます。そして、収入面の話題はここまでとなります。

算出した数字は2つ。
1. 物販粗利率 = 1 - ( 物販関連費用 / 物販収入 ) ※物販原価率の反対です。
2. 入場者1人あたりの購入金額 =  物販収入 / 年間入場者数

上から5クラブ、浦和、横浜、川崎、鹿島、神戸は、年間入場者数もさることながら、その入場者1人あたりの購入金額が2,000円を超えていて、総額では8億円以上となっています。ファンに愛されている証拠であり、物販の観点からは、"5大クラブ"と言えるのではないでしょうか。物販粗利率はそれぞれですが、クラブにとって大切なのは利益の総額、ファンにとっては満足度なので、それらが高度にバランスを取っているのは間違いないでしょう。

物販で13位に入っている甲府は大健闘です。天皇杯やACLの効果が大きいのでしょう。私も国立でヴァンくんフォーレちゃんをお迎えしましたし、友人から記念タオルをもらいました。J2屈指の物販収入で、20億円を超えた営業収入の15.8%をも占めているのは素晴らしいと思います。物販粗利率も31.4%と悪くない数字になっています。

FC公園さんでも取り上げられていましたが、C大阪と清水は、Fanatics社とMD契約を結んでいるとのことで、ロイヤリティのみが計上されているそうです。たとえば清水の場合、物販の販売額自体は6.6億円ほどに成長しており、想定される物販粗利率も27.8%とそこまで低くありません。一定規模を超えたら、クラブ内での人材育成の難しさも考えると、専門業社に依頼するメリットは双方にとって大きいのかもしれません。

われらがレノファは、入場者1人あたりの購入金額は1,091円で、物販粗利率は42.6%。例によって中間的な数字ですが、昨シーズンの成績や入場者数から考えると、まずまずといったところ。見離さずに応援していただいている、ファンのみなさんのおかげです。販売額の大半はホームゲーム会場のスタジアムです。J58クラブの入場料収入との相関係数は0.94と相当に相関すると思われるので、ファンの意見や世間のはやりなどを研究してグッズの品揃えを向上させつつ、入場者数の増加を目指していかなくてはなりません。

ほかに気がついて面白かったのは、八戸と岩手です。物販収入と物販関連費用が同額になっており、物販は稼ぐためではなく、応援を盛り上げるため、ファンを楽しませるために振り切っていると思われます。さすがに赤字にするのは本末転倒なのですが、この選択はありだと思っています。実は私自身も就任時に物販担当者にこの選択肢もあるということを伝えています。結果的には物販粗利率50%での成長を目指して取り組んでいます。

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