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草葉の陰から

亡くなった人を悪く言うものではない。
日本人らしいこの考え方は今も健在ではあるのだが、ニュースではパーティー券の収支があわない話で持ちきりで、やけに
「安倍派」という言葉が耳に残る。

政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることに鑑み、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
そんな法律があるのです。

国民の自発的意思によりパーティー券は
よく売れる。
民主主義なのだから、お気に入りの政党や派閥のパーティーに参加したいというのは
自発的意思である。
そして国民の自発的意思を抑制してはいけないのである。
故に国民はパーティー券を買い続けたいのだ。
企業や組織、そして個人、皆パーティー券を買い、いつもより上等の服を着てホテルの壇上から未来の国家のビジョンを話す当選という門を無事にくぐり抜けた人たちの話を聞いたり、ホテルでの立食パーティーの銀色のお皿にのったスモークサーモンでパーティー券代金の元は取ると皿一杯にする人たち。上期下期で100本ノックの如き国会法案を飛ばす事に期待する楽しみを噛み締めながらうろうろと同じ志の仲間と名刺交換してみたり、スマホで友だちへの御自慢となるかもしれない写真を撮る事も、民主主義の楽しみ方の1つなのではないだろうか。と思うわけである。
そして判断は国民に委ねられた中での
適切な運用について様々な意見がこの世に現れていく事は政党やグループ内の不記載というミステイクを減らす事に繋がるであろうと期待の歩みを師走の街の賑わいが、かき消して行くのだろうか。

惜しくも非業の死を遂げたあの方は
草葉の陰から見守っているに違いない。




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