SmartHRのアクセシビリティテスター~よく聞かれるロービジョン(弱視)の話(買い物)~

よく聞かれるロービジョン(弱視)の話(買い物)

SmartHRのプログレッシブデザイングループでアクセシビリティテスターをしている柳瀬と言います。
私はロービジョンになった状態で一人暮らしをして約1年半がたちますが、よく友達に買い物はどうしているのか聞かれます。
一人での買い物は難しく基本的にはヘルパーさんに頼みますが、条件がそろえば買い物に行くこともできます。
今回は私の残存視力の状態でどのように買い物を行うのか、買い物をする難しさについてまとめていこうと思います。

今回は以下の3点について書いていきます。

  1. ネットショッピング

  2. スーパーで買い物をする難しさ

  3. 一人での買い物

1.ネットショッピング

私のネットショッピングはAmazon、楽天などでの購入が主になります。
基本的には健常者の方とやり方は変わりません。ただ、今の視力の状態になってからのネットショッピングは頼むのにかなり時間がかかります。
目が見えていた頃に使用していたため、買い物の流れやボタンの場所などを把握できていることがとても大きく感じます。
実際に購入するためにはipadを使用しての買い物になるため、アクセシビリティの拡大機能を使いながら、ネットショッピングを行います。
ネットショッピングを行うとかなりの確率で画面の拡大機能が使えないところが多いため、iphoneの拡大鏡を併用しながら買い物を行っていきます。

何度も同じ商品を探すのも大変なので、Amazonでいうと定期便を利用して定期的に買い続けるようにしています。

ロービジョンになってから色々と失敗する主な原因として、自分の目で見た内容を信じることが挙げられます。
現状、私の残存視力でも試行錯誤をすればそれなりに見ることが出来ます。しかし、見た内容は微妙に間違って見えてしまうことが多く金額の桁間違いや発注個数の単位間違え、文字の読み間違えなど様々です。気を付けたつもりでも、失敗することからVoiceOverでの確認に変えてからミスがかなり減りました。
また、購入するものを写真で確認したい場合もあります。どうしても拡大鏡でも確認できない場合は家族や友人などに見てもらって確認するようにしています。

2.スーパーで買い物をする難しさ

上記しましたが、私は普段の買い物はヘルパーさんにお願いしています。理由として仮にスーパーなどのお店に一人で行くことが出来ても、広すぎて一人での移動が難し事と定期的に変化する商品の配置を覚えられないからです。

大手のスーパーだと入り口にインターホンみたいなものがあって、そこでお願いすると店の案内や買入するのをアシストしてもらえます。しかし、当たり前ですが忙しい時間やスタッフの人数によっては対応が難しいときがあります。ですが、買う側の私から見て忙しい時間は比較的にわかるかもしれませんがスタッフの人数までは知る由もありません。だったら事前にネットで注文して取りに行けばいいじゃないかと思うかもしれませんが、ネットスーパーでの取扱商品はかなり変動的で、気づいたら高い商品しかないようなことは日常茶飯事で。だったら買わずにヘルパーさんが来る日まで我慢しようとなるわけです。

3.一人での買い物

現状で私が一人で買い物ができる場所は近所のコンビニになります。私の基準というか買い物のできる条件ですが、あまり店舗が大きくない事と商品の配置が換わらないかになります。

理由はスーパーでの内容と重複しますが、実際に買い物をするときに目当てのものがどこにあるか把握できなければ一人で買い物することが難しいからと一人での店内の移動が出来るからです。そのちょうどいい大きさがコンビニになります。しかも、一度付き添いの人と一緒に行ってしまえば配置を覚えられることが出来るという素晴らしさです。目が見えていた頃から利用していた事も大きいと思います。

買い物をするときは、アプリを使用して商品を読み上げたり、拡大鏡を使用して商品を拡大して確認したりしています。わからない場合は店員さんに尋ねたりします。買い物をする時間は通勤時間など人の多い時間や納品時間(私の近所のコンビニだと朝6時と昼15時)から30分間を避けるようにします。できるだけゆっくり見たいからです。

人が多いときに行ってしまう時に良くあるのですが、商品を見ていると、「何かお探しですか」と店員以外の周りの人が声をかけてくれます。ありがたいことですが、特に目的なく新商品を見に行ったりしている時に言われると、買う気もないのに新商品の名前を言ってしまうこともあります。急に声をかけられるとびっくりして、見ているだけと言えないのです。

支払いは小銭やお札を扱わなくて済む、PayPayなどの電子マネーを使うことにしています。
しかし、最近のスーパーやコンビニで買い物をすると支払い方法を選択する場面が出てきます。昔みたいに聞いてくれるとありがたいのですが、正直選択するのが難しいのですが、今は選択画面に顔を近づけて支払い方法を選ぶようにしています。

以上になります。

まとめ

今回は私の残存視力の場合での買い物についてまとめてみました。ネットショッピングについては健常者の方と左程変わらないと思います。ただ、画像の確認や、注文の確認が難しいぐらいです。今はインターネットでのショッピングができるから比較的簡単に買い物ができています。実際、ヘルパーさんを使用した上で外での一人の買い物は週に1回行けばいい方なので、オンラインショッピングさまさまだなと感じています。

本当なら時間も場所も気にせずに一人で買い物に出かけたいところですが、現状ではこれが私のベストだと考えています。人が多いところに行けば行くほど一人での行動するのが難しくなりますし、場所の大きさによっても行動が難しくなります。
今回、この記事をまとめてみて私が何も考えずに昔みたいに買い物に出かけられるように何かもっといい方法はないかと再考しましたが、一人での行動に限界を感じました。付き添ってくれる方がいれば買い物は楽になりますができればゆっくり商品を手に取って楽しみたい。現状では難しいですが、あきらめずにこれからも色々と試行錯誤して最善策を探していきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?