必死こいて自作CD作った話②「M3に初参加してみた」
※初めに言っておきますと、これはエッセイ的な要素が多分に含まれています
2019年秋に開催されたM3(音系・メディアミックス同人即売会)に参加した時のことを記そうと思います。
この話の元ネタになっている曲はこちらです。
小っ恥ずかしい内容、歌詞ですが、よかったら聴いてやって下さい。
大学時代は舞台演劇に明け暮れていた。
入学当初は「せっかくだから」というよく分からない理由でテニサーにも所属してみたりもした。
中途半端な感じがして、結局居心地の良い劇団に収まってしまう。
そんな4年間だった。1割の後悔、ほとんど満足。
大学を卒業してからも働きながら数回舞台に立つ機会があった。
正直失敗作だったり、情熱を傾け切れなかったり。
会社に所属しながら舞台稽古というのはなかなkハードワークだったが、それなりに充実感はあった。
経験したことのないジャズダンスに挑戦してみたこともあった。
定期的に訪れる舞台への情熱は、そんなこんなで少しずつ発散されていった。
古くて安物の照明は太陽みたいに暖かくて、ピンスポットに当てられながら昼寝をする。
大学時代の熱は、すでにだいぶ収まってきていたところだった。
「一緒に1曲作ってみない?」
サークル活動の提案を持ち出したのはsoからだった。
音楽という表現は経験したことなかったなぁと。
舞台演劇で培ったスキルは少しでも役に立つだろうかと。
そんなことを考えつつ、即答で返事をした。なんだか面白そうだ。
とりあえず会って話そうぜということで、「せっかくだから」とカラオケに集合することにした。
曲を作るってどんな流れでやるんだろう・・・職業柄、ついつい業務を整理しがち、ついついタスクスケジュール切りがちな自分なので、いきなりマイルストーンだとかWBSだとか困惑させただろうなと思う。
何はともあれ目標設定からだろう。
2019年11月に開催されるM3秋に出展しようという話になった。
もうすぐM3春があるから、それを観に行って雰囲気を把握しようことで初めて参加してみた。
・・・
コミックマーケットの空気感がとても好きで、高校1年の頃から通っていた。
アニメ、漫画、コミケ雲、etc・・・世間からの印象はあまり良いものではなかったが、「好きなモノを好きと表現する人達が集まる祭典」という意味では本当に良いイベントだと思う。
周りの目を気にして好きなモノを好きと言えない抑圧から解放された熱量。
「好き」が伝わって「好き」になるあの感じがとても好きだ。
個人的に一番好きなスペースはジャンルコード#600「評論・情報」。
ニッチでコアな作品ばかりが並んでいるエリアなのだが、「なんでそんなモノが好きになんだろう」と思って作家の皆様と会話するともう、熱量が、熱量が凄いのだ。
「好き」って凄いし怖いと思ったのもここが初めてかもしれない。
・・・
M3も同じような雰囲気だろうなと思っていたが、一言でいうと「とても真面目」な即売会だった。
コミケと違って「音楽」という1つのジャンルのみ。
スピーカーで曲を流せるスペースは限られている。
雑多なコミケと違って、ここには「音楽が好き」で「音楽を求めている人」しかいない。
音楽は目に見えない。当然のことだが大事なこと。
曲を聴いてもらうには、サークルスペースに立ち寄ってもらうだけでは駄目だ。
「聴いてみても良いですか?」「聴いてみませんか?」の一言があってようやく視聴してもらえる。
参加してみて思ったが、「聴いてみても良いですか?」はなかなか口に出しにくい。
コミケほど「人がゴミのようだ」状態ではないので、ゆっくり聴けてしまう。
視聴の後は購入判断に強いられる。この状態で断るの無理じゃないか。
だからこそ、「聴いてみませんか?」に対するハードルがなかなか高い。
M3でCDが売れるというのはとても難しいことなんじゃないかと思えた。
何はともあれ目標設定だろう。
「2019年秋のM3に出展して、CDを1枚売ること」
これが我々の直近の目標となった。