母から学ぶ東京オリンピック2020の楽しみ方
2021年7月23日!!!
いよいよ待ちに待った祭典の開会式が始まる!ヒャッホー!
という訳にもいかないような残念なニュースが連日耳に入ってくる開会式前日。
用事ができたため埼玉の自宅へ一時帰ることになった。
そこで母のオリンピックへの考え方、行動力に感動したためここに書き残す。
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※ここで使う「田舎」は憧れの念を込め、あえて「田舎」と呼称します
新潟県村上市という田舎で生まれ育った母は生粋のお祭り女。
地元のお祭りは町全体が熱を帯び、若い衆は背中に町名が刻まれたハッピを纏い、オシャギリと呼ばれる白い馬が乗った神輿を担ぎ、数日かけて町一帯を行脚する。
そんな町で育った母は、お祭りを含む季節行事をとても大切にする。
小正月には七草粥を作り、桃の節句にはおひなさまを飾り、お中元・暑中見舞い選びに悩み、お月見のために団子をこねる。
(ちなみに当家の節分は豆だけでなくお金を撒き、それを子が拾う謎風習)
そんな母が東京オリンピック2020を見逃す筈がない。
ボランティア募集の知らせを見た母はもちろん応募していた。
当時のボランティアのイメージはあまり良くなかった。
「募集したものの目標人数が集まらない」「集まらないから学生を強制参加させている」「協賛企業からも派遣する」「結局パソナが日給有りで派遣するからボランティアするのは損」等々、様々なバッシングや辛辣な風評がSNS等で発信されているなと思った。
ボランティア募集の定員割れに続き、派遣スタッフの時給安過ぎ問題、パソナ中抜きし過ぎ問題等々、国策に対するマネジメント力の無さが露呈していく中、急遽勃発した新型コロナウイルスによるパンデミック。
この状況下で、国民のオリンピックに対する熱量はかなり下がっていた。実際、直前になっての「一部を除き無観客決定」とか、開催日前日になっても「〇〇が辞任」「▲▲が辞任」ばかり。そっちの方が視聴率取れるとかなのかな。(個人的にはもっとオリンピック情報提供してほしいと思う)
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しかし母は違ったらしい。
聞くところによると、かなりオリンピック2020を楽しんでいる。
まず、1ヶ月前くらい前に実家へ帰省した際の話。
ある中南米国の国歌が一日中流れていた。
その国の応援動画を作るため、国歌を覚えるのだと言った。
日常ではなかなか縁のない国の文化や生活を調べ、スペイン語に片仮名でルビを振り、その国の国歌を何度も聴き、繰り返し歌っていた。
「ここの歌詞はティラノサウスが天ぷらになると覚える」と笑っていたのが印象的で、私も楽しくなって一緒に練習した。その国のことがちょっと好きになった。
2週間前にも一度帰省した時は、スタッフグッズが届いたらしい。
それを身に纏った母は家族にお披露目会をしていた。
「テニスの王子様」っぽいと思って、妹と青学ごっこをしていた。
母はケラケラと笑っていた。
そして開催日前日の今日。
各国の応援動画がサイトにアップされていると嬉しそうに話していた。
家族で一緒にその動画を見たり、おばあちゃんに共有したり。
優秀賞を受賞したらしく、練習した甲斐があったと言っていた。
その日の夕食は、もちろん男子サッカー日本代表vs南アフリカ戦を観戦した。
終盤に1点取った時は流石にホッとした。
無観客とはなったものの、ボランティアスタッフは仕事として施設の中へ入る機会があったりするらしく、バスケで使う体育館が凄い綺麗だったと熱弁していた。
開会式当日は本業で忙しいらしいが「明日のブルーインパルスを見ない訳にはいかない。しかしながら仕事なので代わりに動画に納めてきてほしい」とのこと。
オリンピックを全力で楽しむ母。熱が伝播して少し熱い。
明日は早起きして情報収集しなければ。
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オリンピックに関するポジティブな話を聞かない。
多分そんな人がほどんどだと思う。同調圧力的な感覚もある。
今の時代はエンタメに溢れていて、努力しなくても楽しめる。
今回のオリンピックはそうではないんだろうなと、母を見て思う。
楽しむために自ら動く。動いた結果、楽しめる。
単純なことだが、それができる人は一握りなのだ。
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オリンピックを楽しむために役立ちそうなサイト。
色んな国の国歌を聞ける。君が代はとても短いことを知った。
NHKがまとめてる各国応援動画。こっちは国歌だけじゃなくトピックもある。
良かったら聴いて下さい。(チャンネル登録もぜひ・・・)