Teenage Walk
迷ってばかりなのに、迷いがない。
十代って、そういう季節。
あれもしたい、これもしたい。あんな大人になりたい、こんな大人になりたい。そんな大人にはなりたくない。
日々、迷ってばかり。でも、最後は迷わずに突き進める。真っすぐなパワーに溢れている。
無理だとわかっていても、やり抜いた。他に好きな子がいるって気づいていても、ずっと、その子を好きでいられた。
先を読めないし、読まない。だから、諦めることを知らない。
二十代、三十代、歳を重ねると、良くも悪くも計算するようになる。何かを始める前から、先が見える。迷う前に、諦めることを覚える。
そんな時、十代の記憶は、きっと生きる。
あの時のオレ、がむしゃらだったな。その何分の一かでも、久しぶりに頑張ってみるか。
そう思う時が、きっと来る。
人生の粘り腰を研ぎ澄ませてくれるのが、十代の歩みなんだ。
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