「1人で居酒屋に入る」は難易度S
仕事帰り、友達作りの旅第二弾(常連客になる店探し)をしようと意気込んでいた昨日。
これまでの話はこちらをご覧ください。読まなくても大丈夫です↓
職場近くの狙っていた店に入ろうとしたら、開店前だった。近場のカフェで時間を潰して、リベンジ。ところが店内に人が誰もいなさそう。入りにくい……。
ちゃんと店員さんとお話しできるかな。
食べたいものがあったのに、さっきのカフェでお腹いっぱいになってしまった、ちゃんと食べられるかな。急にいろんな想像が頭をよぎる。
店の前をうろうろした挙げ句、結局入らないで帰ってしまった。不審者すぎる私。
それでも諦めない。
自宅近くの立ち飲み屋に突撃するぞ!
電車を降りて、いそいそとその店へ向かう。……なんとこちらは常連客っぽいお客さんですでにいっぱいだ。外まで漏れ出ている活気に圧倒される。
なによりやはりお腹が空いていない。
今日は酒は飲めないな。
諦めて帰宅。
帰宅してみれば、どうして居酒屋に1人で入るのにこんなに勇気がいるのか、不思議である。でも店の前に行くと入れなくて、自分の思い切りのなさにがっかりする。
カフェならいくらでも入れるのに……。
いったい何が違うんだろう?
なぜ店に入れなかったのか
ノートを開き、今日の出来事を綴りつつ、脳内反省会を開く。
カフェみたいに1人のお客さんが多い店なら入りやすいのだろうか。常連客がたくさんいて場ができあがっちゃうと、後から入りにくいよな。
おいしいご飯を食べられないのは嫌だ。ちゃんと空腹の状態で向かうべき。ご飯を残したくない。
今回の敗因は、行く前にカフェでお腹いっぱいになってしまったこと、行く時間をミスったことのようだ。
次回は、空腹の状態で、常連客が出揃う前の時間(18〜18時半)くらいに来店してみよう。と決意を改める。
会話が楽しめない辛さ
常連客になれそうな店探しは、友達作りが目的だと思っていたけど、蓋を開けてみれば、気さくに人と話す度胸をつける修行なのかもしれない。
私は出来事を順序立てて話すのが苦手だ。時系列が入れ替わったり、着地点がわからなくなったりしてしまう。
なまじ相手を混乱させてるとわかってしまうから、申し訳なくなって会話が楽しめない。
相手が混乱してることを見過ごせる(あるいは気づかずに)いられたらいいのだけど、人の顔色には敏感で見過ごせずにいられない。
人と話す意欲がどんどんなくなっていく。
そして、もうひとつ、気になることがあった。
相手の話を聞くとき、頷いたり返答するわけだけど、どうもそこにも歯切れの悪さを感じている。
おそらく、幼少期からの会話スタイルが染み付いてしまっているのが原因な気がする。
実家で暮らしていた頃を思い出すと、うちの家族の会話は、みんな好き勝手に自分の話をし、どんどん掛け合っていくからスピード感が凄まじかった。
逆に言うと、「うんうん」と頷きながらじっくり話を聞いてもらう経験がほとんどない。語尾までしっかり聞いてもらえないので、いつも語尾を言い切れず、モゴモゴしていた。
ところが、社会に出てみて驚いた。じっくり話を聞いてくれる人の方が多いことよ!
しかし、なんとか適応しようとするものの、じっくり聞かれると居心地の悪さを感じてしまう。
相手のことが「余裕のある立派な人」に見えてしまって、自分はなんでこんなに子どもなんだろうとプレッシャーを感じてしまう。
じっくり話を聞いてもらえるのはありがたいことなのに……。
学生時代から悩んで、本を読み、試行錯誤してもダメだったわけで、「もうこういうふうにしか話せないんだから」と諦めの境地を開いていく方が楽なのだろうか。
会話が楽しめないのが本当に辛い。楽しめるようになりたい。
常連客になれば、友達は作れるのだろうか。そもそも常連客になれるのだろうか。ずっと夜の街を徘徊して終わるのではないか。不安が頭をよぎる。
なんとも気持ちが沈む夜であった。