これまでも、これからも、現金派
「あれ、fumiってPayPayとか使わないの?」
「いつも小銭持ってるよね」
「ポイントもつくし、お得なのにどうして使わないの?」
先日、友人に言われてハッとした。
世の中は、思った以上に電子マネーの世界になっていたっぽい。マジか!
指摘されてから、今まで気にしてこなかったのに、お店のレジで他人の支払い方法に聞き耳を立てている。ほお、たしかに一昔前までは珍しかった電子決済もだいぶ浸透している様子。
思い起こすと、友人たちも「PayPayで」「d払いで」と言ってたし…
ひょっとして乗り遅れてる!?
と焦ったのだが、いやいや、これはわたしが疎いわけではなくて、現金派である理由が存在しているのでは?
電子マネーは便利だし、持ち物も軽くなるし、メリットもある。そもそも、今まで意識的に現金派でいたわけじゃない。
でも、わざわざ現金を持ち歩く理由が何かあるに違いない。
探って見えてきたのは、お店を応援していきたい気持ちだった。
残金を視覚的に把握したい
現金派である理由を考えて、まず浮かんできたのは「残金を視覚的に把握したい」。
なにを隠そう、お金に非常にルーズな性格。
なるべく目で見て、管理したいと思っている。というかそれしかできない。
だから、現金の「ひとめで残金がわかる」は、大きなメリットなのだ。数字でもわかるじゃん、と言われそうだが、違う。
物質として「ある」という状況が大事。
通販では、しかたなくカードを使っている。けれど、気づくとお金が無くなってるのでちょっと怖い。
災害時の備え
東日本大震災の日のこと、みなさんは覚えているだろうか。わたしは、今でも鮮明に覚えている。そう、「災害の時の備え」は大切だ。
わたしの記憶の中の、あの日は吹雪だった。
電気が止まった。食材がすぐなくなると確信したわたしは、なけなしのお小遣いでローソンにたまたま残っていたLチキバンズ(Lチキを挟むためのパン。もちろん中身に挟むはずのLチキはない)を買った。レジが使えないので、店員さんは電卓で計算して、もちろん、現金購入。
その後、真っ暗な部屋でキャンドルを灯し、きょうだい3人でLチキバンズの中に、冷蔵庫にあったジャムを塗ってちょびちょび食べた記憶がある。
大きな被害は受けていないけど、あの経験から、現金が手元にないのは心配でしょうがない。
最近も、電車が遅延でまったく動かなくなり、夜18時に職場を出たのに遠回りして帰ったら夜24時になってしまった。
現金がなくてもなんとかなったけど、やっぱり少し手持ちの現金があると安心である。
「現金のみ」のお店によく行く
たまたま道を歩いていて「ここよさそう!」とお店に寄ってみたら、現金のみだった、そんなことはないだろうか。
そう、ふらっとお店に入るためには、ある程度現金が必要だ!
わたしが好んでいく喫茶店や洋食屋さんのようなところは、電子マネー決済ができないことが多い。今日、入った喫茶店もレジに「現金のみです」の表記があった。
年に何回も訪れている蚤の市のようなイベントでは、現金のみの出店者さんが多いし、最寄りのスーパーも現金だと安くなるシステムがあるから、現金払い。
そうか。現金でのやりとりが多い環境に身を置いているのか。
小さいお店を応援したい
ここまでは個人的なメリットに観点を置いていたが、どうやらそれだけじゃなかったらしい、と気づく。
1年前、本屋を志して、調べ物をしていたとき、あることを知った。
電子決済では、手数料をお店側が払う仕組みになっている。小さなお店では、手数料が結構な負担になる。という事実。
わたしのよく行くお店が現金だけだった、というところにもつながるのだけど、小さいお店ではわずかな利益から手数料を捻出するのが難しいために、あえて電子決済を導入しないところも多いらしい。
導入しているお店も、売上のチャンスを逃したくないという理由で、利益が少なくなるのを承知でやっている。
それを知ってから、大したことではないのかもしれないけど、「もしかしたら現金で支払った方が、お店側としては嬉しいのかな」となるべく現金を使うようになった。
(もしかしたら余計なお世話かもしれないけど……)
自分の気に入ったお店が続いていく場所であるように。
応援の気持ちが少しでも届くように。
胸を張って現金派を名乗りたい
ネットでなんでも買えるような時代ではあるし、きっと少数派になっていっくんだろう。状況は刻々と変わっていくから、いつか現金を使わなくなる日だってくるかもしれない。
けれど、わたしはお店での購入体験が好きだ。気に入ったお店にはずっと通い続けたい。これからも、しばらくは現金派でいたいと思います。
ぜひサポートいただけると嬉しいです。いただいたサポートは、カメラレンズの購入に充てようと思います☺︎