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英語学習を加速!忘却曲線を理解した復習スケジュール


エビングハウスの研究を踏まえ、「忘却曲線」が示す忘却の傾向や「節約率」に基づいて、英語学習の効果的な復習スケジュールを考えてみました。このスケジュールは、新しい情報を効率よく記憶し、再学習の労力を最小限に抑えることを目的としています。

※エビングハウスの研究が示す主なポイントは以下の通りです:

記憶してから経過した時間と節約率
20分 58%
60分 44%
90分 35%
1日後 34%
2日後 27%
6日後 25%
31日後 21%

※「節約率」とは、時間の経過によって「どのくらいの記憶が失われているか」といった記憶量の変化ではなく、その知識を再び学習する際に「どのくらい時間を節約することができるか」を指します。

・人間の記憶は時間とともに急速に減少する(特に最初の24時間で大きく減少)。
・忘れたと思っても、再学習する際には「節約」が起こり、初回の学習よりも短時間で再び覚えられる。

→学習への応用
この「節約率」の概念を意識すると、学習に対する考え方が変わります。
・一度忘れたとしても、完全な失敗ではありません。再学習によって記憶が強化され、さらに忘れにくくなるからです。
・定期的な復習は、忘却を遅らせるだけでなく、再学習の効率も高めます。


1. 復習の基本原則

① 学習直後の記憶の定着

  • 学習直後は記憶が鮮明ですが、最初の24時間で急激に忘却が進むため、この期間内の復習が最も重要です。

  • ポイント: 学習したその日に軽く復習し、記憶の土台を強化。

② 間隔を空けた復習

  • 間隔反復(Spaced Repetition)を活用し、復習の間隔を徐々に広げることで記憶を長期的に保持します。

  • ポイント: 忘却が始まる直前に復習を行うことで、再学習の時間を節約。

③ 再学習の節約率を活かす

  • 一度忘れた内容も、再学習時には「節約効果」が働き、短時間で記憶が戻る。

  • ポイント: 忘れることを恐れず、定期的に再学習の機会を作る。


2. 提案する復習スケジュール

初回学習後の具体的な復習タイミング

復習タイミング理由具体的なアクション学習直後(当日)記憶の土台を固めるため学んだ内容を簡単に復習(例: 単語カードを再確認)。翌日(24時間以内)忘却曲線が急激に下がるのを防ぐため内容をテスト形式で復習(例: 単語や文法の小テスト)。3日後忘却をさらに遅らせるため書き取りやリスニングで復習し、別の感覚で確認。1週間後中期記憶に移行させるため実践的な場面で使う練習(例: 作文や会話)。1か月後長期記憶に定着させるため学んだ内容を総復習し、知識の抜け漏れをチェック。


3. 効果を最大化する方法

アクティブリコールを取り入れる

  • アクティブリコールとは、学んだ内容を「思い出す」ことで記憶を強化する手法です。

    • 例: 単語の意味を自力で思い出したり、文法のルールを説明する。

    • ツール: 単語カード(紙またはアプリ)やクイズ形式。

マルチモーダル学習を実践

  • 一つの方法だけでなく、異なる方法で学んだ内容を復習する。

    • 例: リスニング(聞く)、シャドーイング(話す)、作文(書く)、精読(読む)。

    • 感覚を複数使うことで記憶の強度が上がる。

再学習を習慣化

  • 一度忘れても気にせず、再学習のタイミングを習慣化する。

    • 例: 毎週末にその週の内容を総復習。

    • 忘れている部分を再び覚えることで「節約率」を最大化。


4. 忙しい人向けのシンプルスケジュール

学習時間が限られている場合

  • その日のうちに: 学習後すぐ5分で簡単な復習。

  • 翌日: 朝5分で前日の内容を再確認。

  • 週末: 10~15分で1週間分を復習。

  • 月末: 20分でその月の総復習。


5. 間隔反復ツールの活用

以下のツールを使うと、復習タイミングを自動で管理できるため便利です。

  • Anki: フラッシュカード形式で最適な復習間隔を通知。

  • Quizlet: 自作のカードセットを使い、ゲーム感覚で復習。

  • Duolingo: 繰り返し学習を促す機能付き。



この復習スケジュールは、学んだ内容を効率的に記憶に定着させるためです。一度試して、自分の学習スタイルに合うようにカスタマイズしてみてください

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