「夜」の児童文学

もう外はすっかり夜ですね。今日の書評を担当します、えびすです。こんばんは。

突然ですが、「夜」って、現代社会でどこもかしこも電気で明るく照らされていても、昼とは違ってどことなく怖いイメージがつきまとうと思うんです。子どもの頃、親から聞いたオバケの話とかが関係してくるんですかね?

今回私が紹介するのは、私が小学生の頃に読んだ、オバケ(吸血鬼)のお話です。


『ダレン・シャン』シリーズ

Darren Shan著 橋本恵訳(全12巻)


全12巻と書きましたが、外伝などを含めるともう少し数があります。それらは、不気味でありながら目を引かれる装丁をしているので、このシリーズがズラリと並んでいる様はそれだけで中身を想像させてくれます。私は小学校の図書館にてこの本に出会い、のめり込んで、全巻を誕生日に親に買ってほしいとねだるほどでした。

話の内容も、子ども向けと言っていいのか分からないほど重くて、暗くて、ゾワゾワするものです。しかし、文自体はとても読みやすいんです。そこは間違いない。構成もとても複雑です。しかし、子どもでも理解はできるように書かれている。相反する感じ。

この作品の1番面白いところは、伏線回収です。よくある小説だと、最後に全部の伏線を回収してくることが多いと思うんです。でも、この作品、最後にも伏線回収はあるんですけど、途中にも大きめな伏線回収の場面があります。だから、12巻もあるのに、飽きずに読めるんです。

ハリーポッターシリーズも、出てくるのは魔法使いや魔女で、イメージとしては夜だと思います。実際、大きな見せ場は大抵が夜だったように思いますし。でも、授業シーンなどは昼でした。対して、この『ダレン・シャン』は、吸血鬼であるが故に基本が夜なんです。そこが子どもだった頃の私を引き付けたのかもしれないです。(もちろんハリーポッターシリーズも大好きです)

タイトルに「児童文学」と書きましたが、私はこの本、大人も楽しむに足るダークファンタジーだと思ってます。ストーリーもとてもしっかりしているし読み応えがあります。

今回は「夜」という言葉から自分が連想した本を書評で取り上げました。ぜひ、この本を読まれる際は、外の暗くなった「夜」をおすすめします。では。

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ふみくら倶楽部2年 えびす


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