#3/ぜんぶ食べる!生活スキルが身につく時期に褒めるABAがオススメなワケ/食事のお悩み編
こんにちは。ふみ/子育てABAへようこそ!
前回に続いて子育て×ABAの食事編です。
少しでも、日々の子育てのヒントになれば、こんなヘンテコな先生もいるのねと思って頂ければ、書いたかいあります!(笑)
前回はこちら ↓
遊び食べ・立ち歩きながら食べる
「食事中、2、3口食べては立ち歩き、また、テーブルに戻ってきて食べだします」「座って食べてくれません」
2さい3さいのお子さんの悩みです。
では、ご一緒に考えてみましょう。
まず、どこから褒めて何を身につけさせましょうか?
食事やおやつはテーブル(決まった場所)でイスに座ってから始まる
これを身につけさせたいので、イスに座って「いただきます」をすることから繰り返し褒めましょう。
ママがガイダンスしてやらせて褒めます。
これは簡単ですね。ただ、
食事中は座り続ける
食事の終わりは「ごちそうさま」で終わる
そしたら、立ち歩いて遊びに行ける
特にこの行動を身につけさせたいんですよね。
#2でも触れましたが、食事中の立ち歩きの対応として「遊びだしたら食事を切り上げましょうと」育児書などにアドバイスされていることがあります。
『立ち歩くと食事が終わってしまう』ことが、子どもに重要な意味を持たせるためには、普段から食事の始めと終わりを意識している、決まった時間や場所で食事していることが前提になります。
親も、食事を途中で下げるのですから覚悟がいります。
欲しがっても「ないものはない」で通さなければなりません。
「食事半分で終わっちゃったから、おやつにたくさん好きなものを出してあげよう」といった情けも捨てなければ、本意は子どもに届きません。
そこでです。
ぜひ、立ち歩くのだとわかってるのなら、立ち歩かせない対応をしてみてください。
立ち→歩くのですから、立ちの「た」くらいのタイミングで阻止してください。
?た?
今おかあさん、キッチンで作業してましたね!スキありです。(笑)
そのスキに、立ちあがって、歩かれていませんか?
立ち歩ける状況を放置して「立ち歩いてばっかりじゃない!」「遊んでないで食べなさい!」と怒っては、
自由は不自由や!です。
「立ち」の「た」のタイミングで背中に手を回したり、肩に手を回して座り直させることができたら、歩きません。
百発百中で阻止出来たら、食べるときは立ち歩かないことが身につきます。
なんでもそうなのですが、「怒る」「注意する」は後手の対応なのです。
「もういらない」と言うのなら、
「座って最後に一口食べたらごちそう様して、片付けたら遊べます」と指示しましょう。
あえて少ない食事の量で終わらせたのですから、次の食事やおやつの機会まで間食はなしです。
空腹感が次の食事で座って食べ続ける動機にもなります。
食事内容、好き嫌いで立ち歩き食べたがらないようなら、お菓子や甘いもなど特権的な食べものを控えるのも必要です。
普段の見直す点を改善したうえで、言葉で言い聞かせる前の年齢でしたら尚のこと
やってほしくない行動がわかっているときは、行動を制御して「させない」
身につけさせたい行動は「させて」褒める
怒る前にやる事があったんだ。怒らなくても良い行動を身につけさせられるんだ
と考えてみてください。
あれ?笑いなしオチなしですが、、
食事の皿を途中で片づける前に、そもそも立たせないを実践してみてくださいね!
自分で食べない
前回も、まだ上手に一人では食べられない赤ちゃんの離乳食の導入や遊び食べに触れました。
では、少し大きくなって一人で食べれられるのに、食事中に遊びだしたり、手が止まってしまうというお悩みです。
色々な理由が考えられますね。
すでにお腹がいっぱいになった。
最後に嫌いなものが残った。
他に興味が移った。
もしくは、かまって欲しいといった
まだまだ甘えてママに食べさせてもらいたい気持ちがあったりします。
そういう時は、「遊んでばかりで食べてないよ!」と声を掛けるよりいい方法があります
何も言わずにさっとお子さんの手にスプーンを持たせ、手を添えたまま一口すくわせ、ママがアシストしたまま口に入れてあげます。
「今はご飯を食べる時だよ」ということを言葉を使わないで思い出させてあげるのです。
この何も言わずにがポイントです
もぐもぐさせてから「自分で食べてるね!えらいなあ!ハンバーグおいしいね!」と声を掛けてあげます。
仮に一人で黙々と食べてしまうと、もし下に弟妹がいればそちらばかり注目されて放っておかれます。
心当たりありませんか?
ママが弟妹に忙しくしていると、上の子も「食べてないじゃない?どうしたの?」と注目してもらいたいのです。
大人も似たことします。心配事があるとやたらため息をついてみたり。(笑)
話を元に戻すと、わざと食べないのではありません。
前に食べない方がママに注目された経験があって、また注目されたいから食べないのであって
食べなさい!と怒られたってママに声を掛けてもらえたら嬉しいのです。
悲しいかな、間違えてやっているといったところですね。
あえて言葉をかけず、遊んでいても注目されないという経験を上書きしましょう。「遊ぶと注目してもらえる」を無効にします
次に注目なしのまま、”食べずに遊ぶという行動”をやめさせたいので、こちらからスプーンや箸を手に持たせてしまう=行動を変えてしまうのです。
これで食べるスイッチが入る子が多いですよ。
実際に一口食べたことに違いないし、それを褒めてあげるのだから、甘えてママに食べさせてもらいたい子どもに寄り添うようで、実は、自分で食べる練習になっているというお得な戦法じゃないでしょうか。
もちろん、食べさせられて食べてるわけですが、自分で食べたとみなして「遊ばずに食べてるね!」と褒めてあげることを忘れないでくださいね。
おしゃべりばかりで食事が進まない子も、手にスプーンを持たせて口に運ぶよう子どもの手を動かしてあげると、「あ、そうだった」と思い出すのか、やっぱりスイッチが入りますよ。
ダラダラと食べて食事が進まない
『おしゃべりばかりで食事がすすまない』
『手が止まったまま間延びしてしまった』
といっても、4・5さい、もしくは小学生にもなると手を添えて食べさすのもチョットね…となりますよね。
そこで、おしゃべりばかりで食事が進まないときは、
無言でキッチンに用事がある振りをしてスっと席を立っていなくなります。
しばらく忙しいふりで無反応を試みてください。
おしゃべりをやめて、ごはんを口に運んだら、「自分で食べてるね」と声を掛け戻ってあげます。
食事が進んでいる時こそ「おいしいね」「よく噛んでたべてるね」「お箸が上手になったね」と褒めてあげたり「今日は楽しかったね」と”会話ができる”状況を作ります。
もし手が止まったままなら、あまり好きなモノではないのでしょう。食べないの?残していいよ、と言ってくれるのを待っているかもしれません。
タダでは終わらせませんよ!
少量を取り小皿に取ってあげて「壱ノの型、水面切りのお皿は食べよう」とうながします。壱が食べられたら「弐ノ型、水車も食べられるかな?これくらい?」と小皿に取ってあげます。
食べきれる量を取り分け、小皿分を完食するたびに、スゴイ!食べられた!と褒めてあげます。
命名します。前回のわんこ蕎麦作戦の第二形態『褒めれば木に登る作戦』です。
小皿は好きなキャラのものを用意してみてください。
ここではキメツでしたが、今は違うものが流行ってるかしら?
子どもたちの幼稚園や学校で流行ってるモノに親も詳しくなっておくと、それに助けられることもありますよ。
ポイントは、本当にお腹がいっぱいになって食べられなくなる前に「参の皿たべられた!よし!頑張りました!」と締てあげることです。親が欲張ってもう一皿と思い、結果、食べきれなく終わるのは失敗です。
食事は「食べきって終わる」ものなのか、「残して終わる」ものなのか。そこも練習してこそ身につくのです。
(元々のお皿から小皿に盛り付けた分でいいので)食べきって褒めれられて終わることを演出するのが腕の見せ所ですよ!
好きなものばかり食べる
好きなものばかり食べる子はたくさんいます。いや、動物は好きなものを食べる本能のまま生きていると思います。
ライオンが体調を気づかってピーマン食べてたら驚きます。(笑)
いや、子どもの事ですから、たとえそうでも偏食を減らしたいとおもうのが親心です。
子どの好き嫌いは調理方法や盛り付けの工夫と同じくらい、食べさせる順番が大事です。
そこで小皿作戦は、嫌いなものを食べるときにも有効です。
好きなモノ順がハンバーグ>ブロッコリー>ピーマン、なら逆順で出していきます。ハンバーグは隠し玉です。
壱ノ皿のピーマンひと口(ゆびの先ほどでもok)
食べられたら弐ノ皿のブロッコリー
やったね!参ノ皿のハンバーグも一口どうぞ!
「お野菜も食べられたね!すごいじゃない!」
リズムも大事ですよ!はい、ピーマンほんの一口。次はブロッコリーね。やったねハンバーグもどうぞ!!
以下エンドレスに続きます。
ハンバーグは隠し玉ですよ、見せてしまうとピーマンの株が下落します。。
好きな方を食べたくて、ピーマンに見向きもしてくれなくても、フォークに一口乗っけたら、じっと待ちます。
根負けしないでください。
食べて!も何も言わず、フォークに乗っけてただ待つだけです。
実際の保育中、10分くらい心を無にして待ったことあります。
鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。
そして、ついにピーマンを口に入れました!その途端、ハンバーグ一があらわれた!
ハンバーグは手品のように鮮やかに、どこからかあらわれて、フォークに一口分だけ取って手に持たせてあげます。
ドラクエで言うなら、はぐれメタル出現!とばかりに喜ばせて。
ほんまかいな。そんなんでうまくいくのかって?
まあ、もともと食べないのはわかってるじゃないですか。
こんなんで食べたらラッキーでいいじゃないですか。
実際、2才くらいのお子さんならこのテンポで食べてくれます。
が、意志がはっきりしてくると嫌いなものは嫌い!となります。。たはー。
でも、そうなれば言葉のやり取りも上手になるので
「ピーマンも一口食べよう!そしたらデザートに大好きなリンゴ食べようね!楽しみだね!」
と食べる気持ちにさせようとデザートで釣ってみます。
べたですが。(笑)
どうせデザートで釣るのだから、取引してみましょうか。
今日のデザートはリンゴ1個。でもピーマンを一口たべたらリンゴもう一個食べよう。さあどうする?
あれ?食べないならリンゴ0個でもいいような気がしますか?
リンゴ0個はペナルティー感がでてしまい
「食べないならリンゴなしだよ!」
と、つい親も脅しがちになります。。
いや、ホントのところ、子どもが「これおいしくなから食べなーい、もういらなーい」とかいうなら、「リンゴなし!」と怒りますが。。
リンゴ一つしか食べられなくて
「リンゴもっと食べたい!でもピーマンはいらない!」というなら、その時は「それは言いっこなしだよ。もう一回決め直す?」と聞いてあげられますね。
「ピーマン食べないならあげないよ!」と怒る必要はありません。
ピ―マンなしならリンゴは1つのみです。
ここで根負けしてリンゴを追加してしまうと、今後の約束も不履行につながりますので、そこはご注意ください。
もう小学生くらいなら、ピーマンを食べたくなければリンゴも諦めるでしょう。そこまで覚悟が決まているなら親もピーマン嫌いを受け入れる時が来たのです。(大げさ?)
リンゴは最初から3つも4つもお皿に出すと全部食べられるものと思ってしまうので、最初から一つ。苦手なものを食べたらまた一つ。食べることとリンゴが出現することを連動させるのがポイントです
(ちょっと手間ですが、ぶどうなら楽かも)
そして、私が日々の保育で交渉や取引をするときに軸にしているのが
「ちょっと頑張ればもっと食べられるけど、どっちでもいいよ。君が決めなよ」
このスタンスです。
諦めの境地?無の境地??
『主役は君だ』です。
でもね、我が子の場合は、思い返せば、やっぱり親子の情があるので、「なんで食べんね?それじゃ大きくなれんし風邪ひいても知らんよ!」と怒ってました。。
親子はね
理屈じゃない。
全国のお父さんお母さん、わかってくれますか?(泣)
とまあ、ともあれ、今食べなくてもそのうち食べるようになるもんですしね。
あ、うちの小6は未だにトマトとナスは食べてくれませんが。
『締めにデザート』『ご褒美にデザート』?
そうそう、デザートでもうひとつネタがありました!
どうしても好きなものから食べたいというお子さんもいます。
大人は『締めにデザート』『ご褒美にデザート』と思ってますが、どうしてもデザート系をまっ先に食べたくて我慢できず、ごねてしまうお子さんもいました。2、3さいくらいの時だったかな。
いやいや我慢できないのではありません。子どもは一度でも例外を作ってしまうと、それが通例になります。
大人のせいです。
たまたま何かで好きなフルーツから食べることができたのでしょう。次からも当然ねだるようになります。
そういう時は小さく切って2、3個先に出してあげました。
フランス料理の前菜ですね。食事の起爆剤になるならありだと思います。
ただし、それ以上はいくら欲しがってもあげません。
あるいは、先に食べたことによって後の食事が全部食べられないなら初めからデザートはない設定でいきます。
「デザートはごはんの後に食べよう」と説得してもなかなか切り替わらない時は、とことんシラバックレました。
「ごはんを食べ終わったら、デザート宅配業者のウーバースイーツの関東営業ブロックの甘味処営業部長が届けてくれます。お楽しみに」
ごねられても、お母さんの権限の及ばない甘味処氏に委託してしまいましょう。
「デザート宅配業者のウーバースイーツの関東営業ブロックの甘味処部長さんにお願いしてあります」
なんだって?ってくらい長い肩書の偉い人が決めたこと。。
「お天道様が決めたこと」そんなニュアンスをトッピンングして。
子どもなりにわかるのでしょう、意外と効果あります。
ウーバースイーツが役立ったかどうかわかりませんが、その後、そのお子さんもすっかり成長されて、デザートはお楽しみに変わって、ごはんの前に食べたがることはなくなりましたよ。
ご家庭の判断でデザートを食前に食べてもいいと思います。
でも、好きなものばかり食べたがる、まず先に食べさせたいものがあるなら、こんな作戦も試してみてくださいね。
最後に
普段、子どもと一緒に食事をしていない人は「食べなさい」と口で言えばいいじゃない?と思われるかもしれません。
しかし、リアルな子育てって一年中「○○しなさい」の連続です。
まして子育て叱っちゃいけないご時世です。(ため息でちゃいますね)
遊んで食べない子どもに”褒めてその気にさせる”なんて気になれないのです。だからつい「食べなさい!」と叱ります。私だけではないはず。
叱って食べたって親子で楽しいわけがないのです。
まだ3、4さいなら(いや大人もね)甘えたくって当たり前。
一人で上手に食べきれないのも当たり前。好き嫌いも当たり前。食べる時食べない時があって当たり前。
でも、食事は大切なことなので、
”身につけさせたい行動を褒める”ために”させて褒める”戦法を試してみてください。
前回と今回、いくつか紹介しましたが、ちょっとでも子育てのヒントになれば、お読みになった方がクスっと笑ってくだされば幸いです。
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